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第136話 いくらの仕込みを?(チャロナ視点)

お待たせ致しましたー






 *・*・*(チャロナ視点)










「魚の卵をさらに加工するのかい?」



 私は久しぶりにエスメラルダさんを私室に呼んで、いくらの説明をすることになった。リーシャたちにはまだ私や悠花(ゆうか)さんが異世界からの転生者だと言うのは打ち明けていない。


 もう少し、せめて婚約がほぼほぼ確定してからじゃないと安心出来ないのもあるけど……まだ幼いので、頭が混乱するだろうから。


 なので、今回はまずエスメラルダさんだけをお呼びしたのだ。



「はい。塩と醤油を使うんですが、ほとんど生のままで食べるんですよ」


「メンタイコでわかってたつもりだけど、異世界には珍妙な食いもんが多いんだねぇ?」


「珍味は多いですよ? お酒も薬草を使って、体の不調を整えてくれるものもあります」


「ほーぉ? チャロナはその作り方わかるかい?」


「うーん。あんまりお酒を嗜んでいなかったので、流石に」


「いいさ。本題は魚の方さね?」


「はい。鯖ではなく、鮭なんですが」



 今は夏あたりだから、旬ではないけど……異世界だから、なんでもありだとは思っている。不思議お野菜だけでなく、魔物を家畜にして品種改良するとかが普通の世界だからね。



「サケ……か。種類によるが、産卵期に近いのはいるねぇ」


「だと、手に入るんですか?」


「うちで品種改良しているのがあるんだよ。それがちょうど卵から孵すかどうかって、サイラらと悩んでいたんだ」


「魚の魔物?」


「比較的大人しい奴だから、研究はしやすい。メスの腹も今ぱんぱんなのさ」



 なんていいタイミング。


 いくらが欲しいと思っていた時に、手に入るかもって話題が舞い込んで来たのだから。リーシャたちもすごく気にしていたから、頑張って仕込みたい。


 カイルキア様にお伝えした時も、興味津々だったもの。



「あの。ひとつ確認が」


「うん?」


「魔物の卵なので……一粒ってどれくらいです?」


「あー……メンタイコ一房くらいさね」



 異世界の食文化を多少伝えているので、私の言いたいことはわかってくれたようだ。


 けど、卵の大きさがだいたいそれくらいなら。いくら丼もだけど、お寿司にはしにくいなあ……。


 手巻きにしようにも、巻いたら爆発しそうだ。


 とは言え、リーシャもだけどセシルくんも食べたがっていたから……悠花さんに一度相談しよう。


 期待しているのに、無しってなったら一番残念がるのは悠花さんだからね?



「のおおおお!? 筋子がビー玉サイズの巨大卵!?」



 魔法鳥で呼んだあとに、悠花さんが来てくれたんだけど……当然、『orz』の姿勢になっちゃったわ。



「食べられなくないけど、仕込みが大変そうで」


「そうねん。……そんな巨大卵の漬け置きも大変そうだわ」


「だから、どうしようかなって」


「んー? いっそミニマムサイズに小さくしちゃうとか?」


「そんな高度な魔法って……」


「アーネストの爺さんか、フレイズ爺さん呼んだら?」


「あ」



 お師匠さんなら、事情は伝えているから……協力してもらえるかもしれないわ。


 久しぶりに会いたいし、食べていただきたいもの。

次回は月曜日〜

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