第128話 決行日!
お待たせ致しましたー
お茶会当日。
お茶会に招待したのは、マリーナやエディトだけじゃなく、身内にも招待状をたくさん送ったの。
お母様がおっしゃるには、『カモフラージュ』だって。いっぱい人がいたら、告白大作戦をカウルくんが頑張るのに……抜け出しても目立たないからって。
(お母様の発想は凄いなあ……)
パン作りもだけど、お母様はいつも凄いことを思いつくんだもん。あたしもお母様のような素敵なレディになりたい。
そして、セシル兄にもっともっと好きになってもらうんだー! 今日はセシル兄も来てくれているの!!
「リーシャ」
「セシル兄!」
今日も素敵にかっこいいあたしの許婚……もっと大きくなったら、兄呼びはやめるけど。どんな素敵な殿方になるのかな? おじ様がかっこいいから似るのかな? お髭は、ちょっとやだけど。
とりあえず、ダッシュして抱きつきに行った。
「こらこら、俺は逃げないよ」
「へへへ」
婚約式の時はしっかりしなきゃだけど、今日はお茶会だからいいの。お母様たちにも笑っていただけたし。
「しっかし。アウルくんとマリーナのためとは言え……豪勢だな」
「それは内緒よ」
「おっと」
内緒にしているのを話しちゃダメじゃないけど、一応ね?
アウルくんが自分で言うからって、チャンスを作っただけだから……アウルくん本人は、マリーナがまだ来ないからガチガチに固まっちゃっているけど。
『ほほほ。アウルや、そう固くなるな』
「こ、こここ、これが平常心でいられますか」
『ふむ。まあ、無理もない』
ウルクル様は今日も綺麗。
アウルくんが生まれる前は、もっとちっちゃかったってお母様の話ではあったけど……それは【枯渇の悪食】が関係してたんだって。神様にも影響が強かったんだろう。
けど、今は解決してアウルくんも生まれたもん。幸せいっぱいよね?
だから、その子どものアウルくんも幸せにならなくちゃ!
「リーシャ! セシル!」
「こんにちはー」
「いらっしゃいー」
サリー姉とミラクルも来てくれた。そのあとに、ちょうどマリーナを含める王族メンバーが来たんだけど……マリーナがいつもと違って、『王女様』って雰囲気になって会場に来たの!!
マリーナ……もしかしなくても、気合い入れてる?
アウルくんが飛ばした魔法鳥の中身は見てないけど……マリーナ自身も気にかけていたのかしら?
だったら、今回もうまく行けば婚約成立ね!!
お茶会に出している、アウルくんと作ったパンも気に入ってもらえるといいな。アウルくん、実は一回目を作ったあとに自分で全部やってみたいってお母様にお願いして……本当に全部ひとりで作ったんだもの。
愛の力って、改めて凄いと思ったわ。
次回は日曜日〜




