表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
122/200

第122話 確認しよう

お待たせ致しましたー



「うふ。婚約おめでとうございますわ、リーシャ」


「ありがとう、ユイノ姉」



 エディトのために、ユイノ姉の心の殿方は誰かを聞き出す作戦。


 実は、魔法でエディトがマリーナと一緒に透明になって隠れているけど……ちょっと聞くくらい、いいよね?


 ユイノ姉は今日もぽえぽえほわほわな笑顔で、あたしの前に立っているけど……多分、エディトたちに気づいていないと思うわ。



「セシルと想い合っていただなんて。そんな素敵なこと、早く教えて欲しかったですわ」


「ごめんなさい。気づいたの、ほんとつい最近だし」


「ふふ。謝る必要はないですよ? 喜ばしいことを共有したかっただけですから」


「そう?」


「ええ」



 ふんわりほわほわ、けど鋭い考え方も持ってる。


 ユイノ姉がエディトと一緒になって、セルディアスを支えれば……とてもいい国を作れると思うわ。先に伯父様が即位するけど、あの人も仕事をする時はちゃんとするから大丈夫だけどは思うが。


 でも、相応しいはともかくとして、ユイノ姉がエディトのことをどう思っているかは大事。政略結婚とかは、今の時代よほどのことがない限りないとされているから。



「……ユイノ姉は誰かいないの?」



 なので、直球で聞いちゃうよ!!



「わたくし? いなくはないですが」


「けど!?」


「身分相応じゃないと言うか、年齢差があるから難しいのでしてよ」


「上なの?」


「逆ですわ、下ですの。今はお姉さんでもいずれおばさんになりますもの。そんな相手、お嫌だと思われますし」



 年下の男の子? ミラクルとサリー姉のことはさっき伝えて喜んでいたから違うし……まさかまさか?


 透明化しているエディトが騒いでるような気もするが、マリーナが押さえてくれているかも。今のうちに聞こう!



「ね! あたしも知っている人?」


「ええ。そこでお隠れになられている方でしてよ?」


「え!?」



 ユイノ姉……エディトたちが隠れているのわかってた!?


 魔法を使っていないように見えたのに、実は無詠唱魔法か何かで探った? あり得そうだわ。



「……バレてたのか」


「なんだぞ」



 ユイノ姉が向いた方向にエディトたちが隠れてて、透明化を解いたらエディトの方は顔が真っ赤だった。



「ふふ。お久しぶりですわ、エディト殿下。ご機嫌麗しく」



 ユイノ姉は凄い告白をしたはずなのに、いつも通りの落ち着きっぷり……これはますます王太子妃候補に相応しいわ!



「……久しぶり。と言うか、僕たちが隠れてたのいつからわかって?」


「最初からですわ」


「「最初から!?」」


「ふむ。感知能力は高いとは思っていたが」


「然程でも。お母様に鍛えていただきましたから」


「……叔母様」


「「叔母上……」」



 娘を鍛えに鍛えそうなのは、叔母様なら納得が出来るわ……。



「さて、わたくしの気持ちは先に打ち明けましたが……今回の計画はわたくしの都合の良いように解釈してよろしくて?」



 ちょっとエディトに距離を詰めたユイノ姉の顔は……黒い笑顔と獲物を逃さない視線を向けていたわ!

次回は水曜日〜

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ