第110話 気持ちをどうすれば
お待たせ致しましたー
すっごくびっくり。
ケイミーお姉さんには、前に旦那さんのお話は聞いていたけど……それがリンお兄さんだとは知らなかった。
下手すると、女性並みに綺麗な人が旦那さん? でも、お互いに大好きなら仕方ないもん。大好き同士が幸せならいいことだもの。私は大大大賛成!!
(……あたしも、セシル兄に言えるかなあ?)
大好きだって。
セシル兄を、幼馴染みじゃなくて男の子として好きだって言うこと。
今はサリー姉たちといっしょにぽかーんってしているけど、セシル兄はあたしをどう思っているんだろう? さっきはちょっと怒ってたけど……なんで? リンお兄さんはあたしの頭を撫でてくれただけなのに。
(……まさか、ね?)
まさか、あたしに……ちょっとだけでも別の男の人が触っただけで、嫉妬した??
セシル兄が、あたしを?
あたしがセシル兄を好きなように?
それが、もし本当なら……とってもとっても嬉しいわ!!
(……確かめたい!!)
だけど、どうすればいいのかな? 気持ちを確かめることってしたことがないし……いきなり聞いて違うって言われたら、絶対あたし大泣きする自信があるわ。
「リーシャ、リーシャ」
背中をぽんぽんしながら呼んできたのは、サリー姉だった。もう、ぽかーんとはしていなかったわ。
「? なあに?」
「聞きたいことがあるのよ」
「聞きたいこと?」
「セシルとの事よ」
「へ?」
なんで今考えてたことを当てられたの??
びっくりしていると、こっちこっちと壁の方に引っ張っていかれて……ヒソヒソ話をすることになったわ。
「セシルのこと、好きなんでしょ?」
「……なんで知ってるの?」
「顔見たらわかるって」
食いしん坊だけのお姉さんじゃないのね。さすがは、メイミー先生の子どもだわ。だったら……相談してもいいのかな?
「……うん。最近気づいたけど」
「そのようね。あの子見る目が、もう女だもの」
「……そんなに?」
「もともと懐いていたようだけど、もっと前から『大好き』が出てたわ。ミラクルにもバレているわよ?」
「……わかりやすいんだ」
じゃあ、セシル兄にもバレているのかなって聞いてみたら……さあ? ってサリー姉は肩を落とした。
「あなたたち、似たとこで鈍ちんだから……あの子はわかんないけど、気づかれてないと思うわよ?」
「……そうなんだ」
ちょっと残念なような、ちょっとホッとしちゃったわ。言うなら……ちゃんと言いたいもの。あたしの言葉で、あたしの気持ちをちゃんと知って欲しいから。
「けど、伯爵家の嫡子だから……そろそろ許嫁候補云々のやり取りされるわよ? リーシャ、公爵様に頼んで立候補したら?」
「り、立候補!?」
あたしにも、そう言う話が来ているのは聞いたことあるけど……お父様が全部却下してくれているらしい。そこにセシル兄の……はなかったのかな?
だったら、お父様にちゃんと言おう!
あたしのとこにセシル兄との申し込みがあったら受けたいって!! まずはそこからね!!
次回は金曜日〜




