第108話 次の目的地
お待たせ致しましたー
孤児院の差し入れが終わったら、今日はすぐに屋敷に帰るんじゃなくて……リュシアの街に遊びにいくことが出来たの。
伯父様の計らいで、ミラクルのお父様……マックス様が経営されているお店に行くんだけど。久しぶりだから、どんなだっけ? と思って行ってみれば。
「「「「「いらっしゃいませ〜!!」」」」」
ゴツい男の人が、女の人の格好をしているところだった。だけど、綺麗な人も出てきて……それは綺麗にお辞儀してくれたの。
「ご無沙汰しております、殿下。ようこそおいでくださいました」
「うむ。君も元気そうで何よりなんだぞ、ミュファン!」
「ええ、お陰様で。ミラクル様もお元気そうで」
「う……うん」
「他のお嬢様方は……おや、公爵様によく似ておいでの」
「! リーシャ=コルク=ローザリオンです! こっちは契約精霊のミア」
『でしゅ!』
「やはり。髪色は殿下や夫人と同じですが、お顔立ちは公爵様によく似ておいでですね」
「! お姉さんはお母様をご存知で?」
「ふふ。私はもうおじさんですよ?」
「「「「えぇえ!?」」」」
皆で驚いたけど、こんな綺麗な人が男の人なのとおじさんに全然に見えないんだけど!?
「まあ、店長がこんなやからなあ?」
「言えてる。どんどん妖艶になってし」
店長って呼ばれたお兄さんの後ろから、今度は違うタイプのお兄さんたちが出てきた。不思議な話し方をする人と、ゴツいお兄さん……誰だろう?
「……仕方がないだろう」
そして、店長さんとタイプの違う美形の人が出てきた!? 黒髪がすっごく綺麗な人……ドキドキしちゃう!! 声が男の人だからお兄さんってわかったけど。
「やあ、シュイリンじゃないか? 君もミュファンのこと言えないじゃ無いか」
「……俺のことは別にいいじゃないですか、殿下」
「シュイリン……さん?」
「……ん? 君はチャロナの娘か?」
「お母様を知って?」
「俺は……君のお母上の幼馴染みだ」
「あ!」
ずっと前だけど、『リンお兄ちゃん』のお話を聞いたことがあったわ。黒髪で綺麗な男の人って……このお兄さんのことだったんだ。たしかにすっごく綺麗でかっこいい人だ。
びっくりしていると、頭を撫でてくれた。
「君がすごく小さい頃に会った切りだな。お父上によく似ている」
「弟も出来たの!」
「聞いている。公爵様はこの街の領主でもあるからな。吉報はすぐに届くんだ」
撫でてもらえて嬉しくなっていると、何故かセシル兄がペイってリンお兄さんの手を剥がした。びっくりしていると、セシル兄はむっすりしてたわ。
「……せっかくの髪がぐしゃぐしゃになります」
「……ああ、すまない。そうだな」
たしかに、頭がちょっとぐしゃぐしゃになったけど……なんかこの前も似たことがあったような? セシル兄……時々なんで怒るんだろう? あたし……何かしたかしら?
とりあえず、ミュファンさんにお茶をと言われたのでお店に入ることになったわ。
次回は土曜日〜




