第105話 好きで好きで
お待たせ致しましたー
好き……好き。
しゅき……しゅき、なの。
セシル兄が……好きなの。
毎日、毎日。
朝起きても、夜に寝る前も。
好きって、気持ちがどんどん出てきて。
ちょっと、ぼーっとすることが多かったのに。
今日は……違った。
孤児院に伯父様と一緒に行ったら……セシル兄が先に居たんだだもの!?
「セシル……兄?」
「……や、リーシャ」
びっくりしていたら、セシル兄はにっこり笑顔でこっちに来てくれたの。夢じゃ……ない??
「うむ。君も手伝いにくることは聞いていたが」
「はい。公爵夫人に頼まれましたので」
「お母様!?」
あたし、そんな重要な事聞いてないんだけど!? またびっくりしてたら、セシル兄に頭をぽんぽんしてもらえたわ。
「人数が多い方がいいそうだからね。リーシャの邪魔はしないから」
「そ、れは……心配して……ないけど」
「あ、リーシャぁ!」
「……に、兄さん」
サリー姉にミラクルも来たから、幼馴染みの勢揃い。
全員で、今日の差し入れは頑張らなくちゃいけない。揚げパンの中身を子どもたちに選んでもらうんだから。
とりあえず、セシル兄への好きの気持ちは今は言わないように我慢しなくちゃ!!
次回は木曜日〜




