表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/22

化けやすい


「―― なんつうか、おれなんかと違って、とにかく真剣なんだよ。ああ、そういうとこはヒコさんのほうがわかるんじゃねえのかい?惚れた相手には、本当によくしてやるんだよ。たとえ相手が病にかかったとしても、決して見捨てたりなんかしない。最後まで、できることはしてやって、手をつくして、最後を看取ってやってるんだ。これまでにそうして墓までつくってやった女が二人ばかしいて、墓参りにも行きなさる」

「へえ。よく、おかみさんが黙ってんな」 


 おかみさんはいねえよ、とチョウスケが眉をあげた。


「ずいぶんと若ころ、どこだかの元華族だかから嫁さんをもらったんだが、ほんの五、六年で、病でいっちまったんだよ」


「そりゃついてねえ。で?それからずっと、独り身か?」


「ああ。だからな、シロウトの女には、手をださねえんだ」



 なるほどな、と自分で注いだ酒をなめ、ヒコイチは自分に『フシギ』な話を売ってくれ、という男の顔を思い出す。

 その『おぼっちゃま』に、前に教えてもらったことが口にでた。


「―― おれが知ってる、フシギにくわしいやつの話だと、シロウトの女よりも、クロウトの女のほうが、フシギに遭いやすいっていうぜ」


 これに、チョウスケが、ひえええ、とおかしな声をあげる。


「『遭いやすい』ってことは、やっぱあれかい?逆にいやぁ、化けやすいってことかい?」


「・・・それは、・・・」



 ――― ふしぎをみるからといって、己がその『フシギ』になるものか?



 それならば、自分は、まちがいなく、死んだら化けるだろう。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ