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リアル推しガチャ【第一部】  作者: 有氏ゆず
第一話 悲劇は突然訪れる
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1-3




「成世氏!」

「はうあっ!」


サスケ氏に声をかけられ、ようやく現実世界へと戻って来られた。

危ない危ない。式部との妄想はまるで麻薬だ。程々にしておかないと戻って来られなくなっちゃう。


「式部氏との世界へ行っておられたのでござるか?」

「うー、サスケ氏にはバレバレだったようだな…」

「別世界へトリップなさるのは結構なことだが、拙者は成世氏と式部氏のカプ推し故……口に出して語って貰えた方が嬉しいのでござる」

「さ、サスケ氏ぃ!!」


多分、サスケ氏は神かそれに近しい何かなんだと思う。




「さて、成世氏!部員を募集するでござるよ!」

「あっ……うわあ……思い出したくなかったのに……」


ぼくらには抱えている問題があった。

まあ、ぶっちゃけ部員が少な過ぎることなんだが。


一応文芸部と名乗っているが部員は2名であり、実質同好会に過ぎない。

たった二人の部員の為に教室をひとつ使わせるのは勿体無いと。

このままだと廃部の危機だと。

部として続けていくには最低5人の部員が必要であると。


……まあ、そういうことを昨日先生に聞かされたのだ。




「うう。ぼく、サスケ氏と語れる場がなくなるのは辛い…」

「拙者とて廃部は免れたいでござる。成世氏、ツテは無いのでござるか?」

「あるように見えるのか?」

「…………」


サスケ氏、そこは否定してくれよ。

いやでもぼくには本当に友達が居ない。

自慢にもならないけど。いや、自慢したくもないし。


そもそも、こんな見るからにオタサーって感じの部活に誰が好き好んで入部するだろうか?

うう、自分で言ってて悲しくなってきたぞ。


なんか隣の教室を使ってる怪しげな部活……なんでも部……いや、よろず部、だっけ?にも、縋りたい気分になってきた……。

あそこ、生徒会長が入部してるから割とやりたい放題なんだよね。


でもでも、得体が知れないし……うう。




「よし」

「成世氏!何か思いついたのでござるか!?」

「とりあえず……」

「とりあえず……?」




「ファンクロしようか!!」





……ぼくは現実逃避に走った。




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