1.はじめまして
これを読んでる者へ
初めまして諸君、私は魔王だ。
この世界の魔を統べる王、魔王だ。
この世界とは君達のいう異世界という認識で構わない
いきなりだが諸君らに申したい事がある。
この世界で無茶苦茶に行き振る舞いをするのは辞めて頂けないか?
まず諸君らのいう[異世界転生]これは私の住むこの世界から追放された天使達の嫌がらせなのだ。
経緯の方を簡単に説明すると、この世界は元々私が率いる「魔」天使率いる「光」の勢力がひしめき合っており長き戦いの末「光」の勢力をこの世界から退けさせる事に成功した。
この世界を勝ち取った私は各地に勢力を分散させありとあらゆる場所に住む人間達に恐怖の渦へと叩き込んでやった。
ただ 私の夢、野望は世界征服などではない。
勇者に倒される事だ
この魔王が征服している混沌な世界、人間達の中で立ち向かう者達が出てくるだろう。その中でも心技体が揃った才能のある人間、勇者という存在も産まれるはずだ。
で この世界を征服して五十数年、遂に勇者ともいえる人間達がこの世界に産まれ始めた頃にだ
あのクソバカアホ天使共が別の世界から連れてきた人間達に加護をつけこの世界に送り込んで来やがったんだ。
天使共がこちらの世界に干渉出来ないからって別の世界の人間に 選ばれし者よ〜 とか何とか吹き込んでそいつらを使いこの世界を奪い返そうと言う魂胆なのだろう。
まーたその人間達も舐め腐った態度でよぉ、天使の加護で普通の人間より強い為にそれを誇示するかのように使うくせに本人は「え?これくらい普通ですけど?」みたいなあの表情、マジなんなん。
しかも天使の加護には異性を魅力する効果もあるらしく周囲の支持も高い。
そのせいでこの世界の勇者になり得る人材達は剣を折る者もいれば諦めず世界を救おうと精進する者もいた。ただ精進する者も別世界の人間が来てからはちょっと才能のある人という認識になってしまった。
私は憎い。天使共が憎い。別世界の人間が憎い。
だから私はこの世界に土足で入り込んだ人間達を駆逐しようと思う。
そしてその時の出来事などをここに日記として残しておく事にする。
そろそろ四天王達との邂逅の為一旦ここまでとする
魔王




