4話 食事付きの宿
俺は、ギルドにギルドカードの登録に来たのだが… 腹の虫の鳴き声が大きくて、勇者と名乗ったミッキーさんに鳥の唐揚げを一つご馳走になりました。
でも、勇者って何人も居るんだぁ。
あっ、そう言えば… [ステータス]に勇者序列10位ってなってたよな。
勇者に序列って、魔王軍じゃ無いんだからー。
あっ、そう言えば… 魔族系いないはずだけど。
ん? んんんん? まさか、嫌々それは無いわ。
魔王が、ジョブだったら怖いわ!
「次の方、どうぞー」
「はい、今、行きます」
「今日は、どう言ったご用件ですか?」
「ギルドカードの登録だけです」
「では、この針で指を刺してカードに血一滴を垂らして下さい」
「はい、頑張ります」
ブスッ タラタラタラート
「うわー、きっ、緊張して、アワアワアワ」
「だだだ、大丈夫ですか?」
「はい、すみましぇん」
あっ、噛んだ。
「はい。ミライ バレンタインさん。此れで、晴れて冒険者です。ギルドの説明会は、明後日の朝、10の時からです」
「分かりました。有難う」
明後日の朝は、予定無かったから参加しよう。
さっ、宿に戻ってっと。
「いらしゃーっと 登録終わりましたか?」
「はい、此れで 支払えますね」
「はい、350キープ頂きました。 あっ、夕食取り置きしてますので。 マスター、取り置き此方のお客様です」
「有難う。お腹が空いてたので有り難いです」
この世界に来て一番良い人に見えるわー。
マジ、感謝だわー。
「はい、お待ち。熱いから気を付けて食いな」
「わー、良い匂い。フーフー、…うまっ!」
うま、うま、めちゃくちゃ上手いぞ!
あのイカツイおやじが作ってるのか?
うま過ぎだぞ!
ふわー、お腹が一杯になった。
さあ、『風呂でも入って』て、風呂無いわ!
自分でツッコミしちゃった。
いやいや、有るかも。
「あの、お風呂って有りますか?」
「すみません。この宿には、無いんです。でも、お湯をお部屋までお持ちしますので」
「何処なら有るんですか?」
「貴族様が、泊まるような宿には、有りますよ」
「なるほど。お湯をお願いします。部屋で待っていますんで」
俺は、鍵を開けて部屋に入った。『なかなか良い部屋じゃないかなぁ』と俺は思った。
他の宿は、知らんけど。
兎に角、綺麗に掃除されてるし、シーツも洗濯済み。 ん? ベッドは、硬いのは仕方ない。
トントン
「はい」
ガチャ、ギィー
「お湯、お持ちしたー。これ、タオルです」
「有難う」
俺は、早速、裸になり暖かいお湯で全身を拭いた。
「ぶはぁ〜。 めちゃ、サッパリしたー」
新しい部屋着に着替えベッドに潜り込んだ。朝までぐっすりだったわー。
「お客様ー、暖かいタオルお持ちしましたー」
廊下で大声で叫んでいるのは、宿屋の看板娘のクルルだった。
俺は、ドアを開けてタオルを取りに行って行きを飲んだ。どストライクの美少女が、ニコッと微笑んでタオルを渡そうと手を伸ばして俺を見ている。
俺は、舞い上がっていた。
「天使な貴女、俺と結婚しましょう」
「えっと… ご め ん な さ い」
俺は、スローモーションのように聞こえた言葉で、
うわぁー、やらかしたー!
何なんだよ、[結婚]って、まずは、[お付き合い]だろう。 そんな問題では、無いのだが。
周りにいた男達は、ニヤニヤと笑う、そして女達は、汚い物でも見るような視線を浴びせてくる。
俺は、全身沸騰した。俺は、タオルをサッと取り走って部屋に戻りベッドに仰向になり昨日の冷たいタオルを顔に掛けて『平常心、平常心、平常心、平常心…』と只々
呟いたわー!
俺は、呟かないと『恥ずか死ぬ!』
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