表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
31/368

第三一羽 ペットボトルロケット編

≪潜入するいい計画はあるか?≫


≪ないな。難しい≫


≪昨日の警戒を見るとねずみ一匹すら見つかりそうだ≫


≪ねえ、タンチョウ、ひとつだけ聞いていい?≫


≪ああ、いいぞ。カッコウ、何が聞きたいんだ?≫


≪昨日の夜、ずっと計画を立ててたでしょ?≫


≪ああ≫


≪合ってるねえ。じゃあ、結局たてられずに寝落ちした?≫


≪否定しない≫


≪うんうん、いいぞお。それで、本題は、今日の朝、後悔して頭を抱えたでしょ?≫


≪どういうことだ?≫


≪うん、まあつまり比喩的な表現で頭を抱えたんではなくて実際に両手で頭を押さえたでしょ? 正直に答えて≫


≪抱えてない。絶対にそんな事はやらない。寝落ちして後悔はしたが、頭は抱えなかった≫


≪うーん、おかしいなあ≫


≪はい、私の勝ちー。カッコウの負けー≫


≪どういうことだ?≫


≪賭けてたの。タンチョウが計画を立てようとするけど、結局立てられずに寝落ちして後悔するって。

で、その後の行動で頭を抱えるにあたしが賭けて、抱えないにキセキちゃんが賭けてたの。

抱えてると思ったんだけどなあ。負けたかー≫


≪えっへっへっへ。ジュースねー≫


≪下らねえ。真面目にやれ≫


≪FPS中にチャットしてて話してたんだよねー≫


≪ヤマセミはロケットの保管場所について考えてたでしょ? 

2か所あると思ってる。つまり運営の生徒会がまずロケットを検査するはずでその後に保管されるであろう第2会議室にはもしかしたらダミーで作られた普通のロケットが保管されるかもしれない、ってね! 昨日、キセキちゃんと誰が何を考えてるか考察してたんだー≫


≪ねー、FPSも勝ったし、考察もしたし、私たち大活躍じゃん!≫


≪気色悪い、お前ら≫


≪相変わらずね、2人は≫


≪ちなみにオオルリは告白の仕方を考えていたと読んでる≫


≪それは当たってない。やってない≫


≪ボーイスカウトの写真―。見せてー≫


≪だから、無いって≫


≪じゃあ、昨夜は何してたのさ? 写真も探さずに、告白の仕方も考えてない。何もしてないって事はないでしょ?≫


≪他にも色々と忙しいんだよ≫


≪へえ、オオルリがあたしを信じてくれない。タンチョウ、慰めて≫


≪よしよし≫


≪わーい、よしよしされた! 凹んだところも治ったよ≫


≪そもそも凹んでないでしょ。凹んでるのはオオルリでしょー≫


≪ねえ、それで潜入方法は案のひとつでもあるのかしら?≫


≪俺はない。真っ向から行くしかない≫


≪ダメよ、考えなしは失敗の原因になるわ。タンチョウ、冷静になりましょう≫


≪そうだねー、そっちはカッコウにひとつだけ案があるみたいだよ。昨日は教えてくれなかったんだけど≫


≪とっておきだからね。まだ確定じゃないから教えられない。決まったら教えてあげるよ。だから待ってて! 

乞うご期待!≫



 美化委員の警戒中は放課後には生徒は早々に帰宅を促される。一度校外に出たなら再度学校に入る事は出来ない。


 権田は徹底的に取り締まっていた。容赦はなかった。


 図書委員の生徒が残っていると聞いた権田は数人の親衛隊を連れて図書館へ行くと残っていた生徒の首根っこを掴んで玄関から放り出したと言う。


 図書委員はほとんど図書室に籠城せんばかりの覚悟の様であったが権田の偉容には一歩下がらせる圧迫感があった。


 こうした委員会同士の軋轢も珍しい事ではない。


 時間は無情に流れていく。タンチョウは潜入の計画が依然と固まっていない事にやきもきしながら流れていく時を惜しんだ。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ