学生達の野外活動3
【五日目】
五日目は休暇だ。川の近くに拠点を構え、全員自由行動とした。川で遊ぶものもいれば、一日寝たりするもの、武器の手入れをしたり、読書をしたり、森の中でやったりと思い思いに休暇をとっている。
俺は一度、サンマリノの町に戻る必要があるため、高速移動で町に戻る。途中、魔物に遭遇しすべて蹴散らしていくものの、まったくレベルが上がらないという・・・。やはりヴァンパイア真祖のレベルを上げるには膨大な経験値が必要であり、以前経験したオークの軍勢のような集団殲滅戦か、同格かAランク級以上の敵と戦う必要があると再認識する。
出発から3時間後、無事町に到着し、まずは銀行の融資金の取立から始める。融資した全員、期日通りに元金に加え利息つけて回収でき、問題なく商売は順調だ。資産も順調に推移しており、銀行の規模拡大は必須である。規模拡大に必要な人材は野外活動終了後、戦闘に向かない学生の一部を銀行員として採用しよう。商売の才能がありそうな学生は結構いたしね。
次に、冒険者組合に直行する。野外活動開始前に受注した依頼20件はすべて達成済であり、魔物の証拠部位等を提出する。今日は支店長不在のため、「ミスリミ=ユキチ」という名前のネームプレートを付けている14歳ぐらいに見えるエルフの女の子が担当した。「えぇ!!依頼全部達成したんですか!!50年冒険者組合に勤務してますが、こんなすごい人初めて見ました。これだけ依頼をこなせばランクCへのランクアップは間違いないです。ホントすごいです!」と褒められる。
美少女というほどでもないが、そこそこ可愛い少女から褒められるのは、やっぱり嬉しい。
その後軽い雑談した後、いつか二人で御飯に行く約束をして、ランクアップ手続きを待つ。
Dまでのランクアップのは支店の判断で可能だが、C以上のランクアップ手続きは、冒険者組合の支店が、本部にランクアップの条件に達した者の報告書を提出することで、本部がランクアップの決定を下す。いわゆる「本部稟議」というわけだ。
30分後本部稟議がおり、無事ランクCへのランクアップができた。ちなみに今回の依頼20件の報酬は15,000G(1,500万)だった。まぁこんなもんだろと思いながら報酬を握りしめる。
「よぉ!サンフレッチェ!!森から戻ってきてたのか!」
・・・・この野太い声は支店長か。ユキチちゃんとの貴重な時間を邪魔しやがって・・。来なくていいのに・・・
「なんだよ?その不満そうな顔は?まぁいい。この前冒険者登録したばかりなのに、もうランクCの冒険者になりやがったのか・・・。まったくホント規格外な奴だなぁ。それとどうだ?野外活動の方は?終わりまでにGランクからFランクに上がれる奴1人くらいいそうか?」
支店長は俺の教育能力を過少評価しているようだ。まぁ実際には俺じゃなくてユリルの回復魔法の力が大きいけど・・・。ひとまず、ここは無難な回答をしておく。
「野外活動はまずまずといったところです。学内の対抗戦は必ずやご期待にそえるようランク外の学生の指導に注力していきたいと思っております。」
「まぁ、学内対抗戦は実力差ありすぎるから勝負は最初から決まっているようなもんだしなぁ。だが、瞬殺されると困るので、ある程度の勝負ができるように指導をよろしく頼むよ」
支店長との雑談も終わり、新たな依頼を受けることにする。
今回からBランクの受注も可能になり、B・Cランクの受注20件を受けることにした。そしてその中でも2件面白そうな受注がある。どちらもBランクの受注であるが「コボルトの群れ500体の討伐。なおボスはC+のヴァイカウントコボルト」もう一つは「アンデッドの群れ300体 ボスはランクC+のバロンスケルトン」である。
この世界に来て分かったことは、地球に比べて戦争が圧倒的に多く、地球では起こりえないが、魔物が集団で町を襲ってくるケースが多い。
学生の中には将来的に戦争や魔物の軍勢と戦うことを迫られる場面が何度かあるだろう、
この「コボルト」と「アンデッド」の軍勢はいい教材になりそうだ。
そして経験値取得するならやっぱり集団殲滅戦が効率がいい。俺の仲間のうち1人は今回の野外活動でBランクに上げたいところである。
学生もボスはさすがに勝てないが、一般の兵士レベルなら勝てるであろう。俺も参戦するし、ユリルの回復魔法もあるし、問題は発生しないはずだ。
その後、町の武器屋で学生達の武器を購入した後、学生達の拠点に戻る。




