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マジックそるじゃあ  作者: ふ~ん
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俺の従者

こんばんは。

……

 午前中の予定は、ロボットの使用方法と攻防。昼休みに草むしりをしながら昼食。午後からは、近接格闘術の訓練だ。

 これを一ヶ月続ける。


「イチ!そこで蹴りは良いから、先に遠くの銃を使え!そして的に当てろ。」


(上下も理解出来ないし、不安定でクルクル回る一方だし!……なんで俺は中和剤を打ってしまったんだろう。ま、自身の生命為なんだろうが。)


「はい!銃で的ネ……すいません、何処に的があるのでしょうか?」


「もういい!お前は、運搬用のロボットへ配置しておく。明日から運搬・搬送用のロボットを操縦だからな。」


 そう言われてイチは学食へ来ていた。あのユウナ事件があってからというもの、皆が俺を避けているようにも見える。

 でも、まぁ……一部の男子からは絶大な支持を受けていたりもする。


 って。ホラ、また来たよ。


「ユウナ様とはアレから二週間が経つけどナニか進展があったのか?」


「ユウナとは、特に何も話してないし……会ってもいないな。」


 俺の何の変化も無い返事を聞くと『もう、勝手に呼び捨てするただのオッサンに戻っている模様』と聞こえて来た。


 コイツら、いつもいつも俺の情報を聞き出しては『ヤハリ!アレはデマだった!』とか『完全無比の方とは釣り合うハズも無く!』とか……いつもいつも聞いてイラッとする。


(早く食べて、一人黙々と草むしりを開始しよ!……聞いて驚け!それが俺の今の趣味だぜ。)


 だが、趣味に『草むしり』と書いたら


「女子寮の周りの草むしりをシナサイと命じましたが、趣味に転換するようにはしていません!」

「ですから、草むしりは!もう良いでしょう。」


「理事長さん!俺から趣味を奪わないでくれ!……やっとカンビール総督に継ぎ、打ち込める矛先が出来たと言うのに

 アンタは!奪うのか!?」


「ハ?」

(……えーと。えー、この子は職を求めて来たのよね?そして、タケシの推薦で宇宙警察に来て)


 理事長、マジのクエスチョンマーク!


「アンタ、子供に教えるのなら!最後まで教え込むのが基本だろ!?ってか、ロボット戦闘が得意じゃ無いけど!判断早すぎじゃなあのかな!?」


「ソレとコレとは別なのでは?」


 それからイチの熱弁が続いた。

 確かに、途中で投げ出すより最後までやり通して欲しい!しかし、それはあくまで学校・宇宙警察に成るための準備であり試練のようなモノであって欲しいと願っている理事長。


「聞いてください!例えばで話しますよ?」


 『例えば』から始まり、『草むしり[ごとき]を途中で終わらして良いものですか!?』と伝え


「分かりました。諦めない精神が必要というとこですね。」

「では、アナタが壊したGSロボット。七体分を先に払って下さい。コレからも、諦めず壊して行くのなら先に払って行くのが

 諦めない心!……なのでは?さあ!払って貰いましょう。」


 イチは二週間で七体。授業日数、十日で七体!壊し方は至ってシンプルである。

 相手からの攻撃が!?……『ライトニングシールド!』。銃の弾数が無い!?……『ファイヤーボール!』……等々。


 理事長が『因みに、一体で平の給料百年分です。延命専用の整体強化をしても、これからの事を考えると……返せるかどうかぁ?』


「私も変だと思っていましたんです!私はここの学生の前に、忠実なる宇宙警察の!いや、アナタの下についている配下なのです!」


(変わり身早いなぁ。金の力は、共通だな。)


「さあ!何なりとご命令を。」


 少しも真面目に考えてから


「では、ロボットが壊滅的にダメなアナタは、近接格闘術が中の中なので、強化実習を兼ねた護衛任務に着いて貰います。」

「そんなに驚かなくてもよろしいです。ちゃんとした、護衛する者が存在しますから。」


何時いつからですか?」


「今日の午後からです。一週間、みっちりと緊迫した心情を味わってきてください。」


「一週間もあれば、草なんて生え放題ですやんか!」


 イチの瞳を見通すかのような眼差しをする理事長。そして、目を反らしてしまい『心が負けてしまった』と思ってしまう。


 決して!草むしりが出来なく成るから涙を流してるんじゃ無いんだ。このババアにメンチで負けてしまったのが悔しいんだ!って言いたいんだが


「しょうがない。一時間!草むしりをする事を許しましょう!」


 こんな言葉を聞いたとたん


「うおぉぉぉぉぉ!」


 ガッツポーズを取っている俺を見て頭を抱えている理事長を思い出す度に『俺って、こんな馬鹿だったっけ?』と……フト思ってしまった。

 それだけ、俺は成長していると信じたい。


……

(もう!この草とも終りか……)

「我が契約せし第二のレッドデビルドラゴン……この草をのみ瞬時に焼き払うのだ!」


 レッドデビルドラゴン……俺が丹精込めて育て上げた、子供と言っても良い忠実なる僕。空を飛び、赤と黒の炎弾を吐き白の熱線を雨の様に降り注ぐ所はまさに圧巻!

 体調は周りのマナを取り込み、大きさの固定概念が存在しない最強……いや!二番目の竜!


 地面に魔法陣が!そして『バチ!バチ!』と赤の雷が地面を這うと砂煙が!!


……

「あ!イチ、君。久しぶり!」


「久しぶりだなユウナ。」


(ああ。イチ君と同じ護衛任務……運命を感じるわ。)


 とても嬉しそうに、満面の笑顔を俺にくれるのだ。そんな楽しくやっていると『ここは遊びでは無いんだ!』と一喝して気を引き締める声が飛んだ。


「ん?ナニか聞こえるなぁ……」

「おい!禁止事項では無いとは言え、勝手にペットを持って来るな!」


「はい!すいません。最近、生まれたもので……ポケットの中に入れて静かにするよう言っときますから。」


 最強最大級のドラゴンを出したんだけど『ピーピー』って出現したのが、大きさ手乗りサイズのレッドデビルドラゴンが出て来ようとは

 ……宇宙空間って奴はマナが無さすぎる!

明日もよろしくです。

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