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1話「神様の間違いにより!」

小説初書きです。

よろしくおねがいします。

ハッと目を覚ますとそこは白く何もない空間だった。

360度見渡しても白、白、白……。ここに閉じ込められたら3日も経たないうちに発狂してしまうだろうなぁ~。



……………





ってか、今さらながらここどこなの!?え、え、私、もしかしなくても閉じ込められた!?なんで??黒の組織!?黒の組織なの?私、別に名探偵でもないよ?逆に推理ゲームとか絶対3周はしないとクリアできないタイプ!


……ふう。少し、落ち着こう、うん。

そうだ!ここに目を覚ます最後の記憶を思い出してみよう!やだ、私って冴えてるかも!


えーと…、最後の記憶は確か友達兼幼なじみの未央ちゃんと通話してたんだよね。未央ちゃんの話を半分聞き流しながら大好きなバスケの雑誌を見ていて…。聞き流していることに気づいて怒った未央ちゃんが何か面白いことしなきゃ拗ねちゃう!とか頬を膨らませながら言うものだから、仕方なく蒟蒻ゼリーの一気食いをしたのだ。そうしたら、息が苦しくなってきて、それで…?


あれ、どうだったっけ?

というか、さっきから謎の浮遊感があるんだけど……。




え?浮いてる……?

それに、影ないよね…?



え、え、もしかして私…




死んでるの?










「そうだよ」

後ろの方から子供の声が聞こえた。

振り返ってみたら、小学校中学年くらいかな?の子供がいた。

ふわふわと柔らかそうな白髪を揺らしてにっこり笑いながら、彼は私にとある爆発発言をした。

「僕が君を殺しちゃったんだ、ごめんね?」

ん?

今、なんて?ボクガキミヲコロシチャッタンダ?

たっぷり5秒の時間、頭をフル回転させながらその言葉を理解する。

んんん?つまり、私がふざけて一気食いをしてる間にこの子は我が家に不法侵入したあげく私を殺したと……、そういうことなのかな?そして、天罰が下りこの子もこの世を去ったと?

「ああっ、違う違う!僕は神様なんだ。それで、間違えて君の命の火を消してしまったの」

君って面白いこと考えるんだね、なんて呟きながらクスクス笑うこの自称神様。

この子の将来が心配になってきた…。いや、もうないけど。殺人犯なのに中二病とか大丈夫かなあ?

なんて生暖かいような目で相手を見ると、彼はあからさまにムスッとして

「だーかーら!違う!ほんとに神様なの!証拠に君が死んだシーン見せてあげようか?」


「えっ、い、いや!大丈夫!」


いくらなんでも、自分が死んだ場面なんて見たくない。

……って、あれ?なんでこの子、私が何も言ってないのに思ってることが分かったの?


「そりゃ、僕は神様ですからっ!…って、話が進まない!端的にいうと、僕は君の隣の命の火を消すつもりだった。だけど、間違えて君の火を消してしまったんだ。それで、そのお詫びとして乙女ゲーム『ラブスク!』の世界のヒロインの友達、新田華香にった はなかに転生させようと思うんだけど異論はないよね?」



神様らしき人は最初はどや顔で神様発言をした後に少し焦った顔をし、最後にまた 良かったな、素晴らしいものに転生できて!とでも言わんばかりに同意を求めてきた。

いや、もう死んでしまったものは仕方ないし何に転生してもいいんだけどちょっと引っかかる。

「えーっと、その新田華香って有名人なの?それに、今話したってどうせ転生したら記憶が消えるんだと思うんだけど…」 


「は?…い、いや、高橋未央が君にいつもラブスクのことや新田華香のことについて語ってたでしょ。まさか、本気で聞いてなかったの…?」


「う、うん」


私の言葉を聞いて神様らしい人は鳩が豆鉄砲をくらったかのような顔をした後にブツブツと、聞き流してたのは知ってたけど、まさか本当に少しも聞いてなかったなんて…等々呟いていた。


未央ちゃん?確かに彼女はよく乙女ゲームというものをしており、よく私にその感想を言っていた。私も、最初の方は聞いてあげていたんだけど最近はもう飽き飽きしていてその系統の話をしていた時は大体聞き流していた。

そういえば、最近、ラブスクがどうの華香がどうの、ヒロインの一花がどうの言っていたような?


「あ、あのぉ~」


「まぁ、何も知らないというのならば仕方ないね。前世の記憶持ちで転生させて、次はこうなると分かってるんです~!いえい!超楽チン!!にでもさせてあげようと思ってたんだけど…。とにかく、書類とか全部通してしまったから君には新田華香として人生を歩んで頂くしかないの。いいよね?」


「う、うん」


大丈夫かなあ?なんて思いながら彼の頬をつん、とつついてみると我に返ったのかバッと顔を上げ、一気にまくしたててきたので素直に頷くと、相手もよしっと頷いた。


「僕の優しい気遣いにより、君は高校1年からのスタートだよ。あと、困ったことがあったらスマホから僕に繋がれるようになってあるからね!………それじゃあ、いってらっしゃい。」


チラッと腕時計をみるしぐさをした後に最初の笑顔を浮かべてこれからのことを説明した。それに再びうなずくと体が光り出し、下半身から体が消えていく。…うわぁ、ちょっと複雑。

首もとまで消えたあと、私はふと、あることを思い出した。

多分、その時の顔はなんだか泣きそうだったに違いない。





…乙女ゲームの友人役って…、私、小中高と女子校だったんだけど。

交際経験はおろか、長年父親以外の男性と会話したことないんだけど…。






次回からいよいよ学園生活のスタートです!

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