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21世紀の三つの時代の物語。『2036年宇宙の旅』『2056年宇宙の旅』『2058年宇宙の旅』を連載しています。
時代は2050年代。
2030年代後半に行われた外惑星系の開発は、多くの犠牲を払いながらも、成功をおさめた。
早くも、2040年代前半から外惑星系の資源開発は、商業ベースで採算が取れるようになった。
木星からはヘリウム3を、その衛星エウロパから水を、土星の衛星タイタンからは有機物を、月や小惑星からは金属を採取した
豊富な資源を元に、人類は宇宙開発を進めた。
月には100万人もの人々が住み、木星・土星の軌道上には、各国の大型ステーションが建設され、衛星や小惑星では資源採掘がおこなわれていた。
しかしながら、相変わらず、外惑星開発には、大きな問題があった。
人工冬眠が出来るのは、技術上の制約から、未成年とイレギュラーと呼ばれる一部の大人だけであった。
そのため、外惑星開発の中心は、特殊な訓練を受けた未成年が中心となった。
木星軌道上になる日本の有人巨大宇宙ステーション「ゆめ」。
宇宙ステーション「きぼう」は、乗員の98%が未成年であることから通称、木星学園と呼ばれていた。乗員たちは生徒と呼ばれ、学業の代わりに労働していた。
まったり、進みます。