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バッドエンドは許されないのか?

作者: 熊ノ翁

 どうも、熊ノ翁です。

 皆さん、バッドエンドは好きですか?

 熊は大好きです!

 今まで苦労に苦労を重ねてきた主人公が、その努力や思いが報われる事無く散り果てる。


 嗚呼、なんという不幸! なんという絶望! なんという愉悦!

 夢破れ思い届かず泣き崩れる主人公の涙は、舐めればさぞや甘い事でしょう!


 失礼。

 取り乱しました。

 とにかくですね、バッドエンドはそのカタルシス故に、上手くハマるとたまらない物があります。

 熊もまた、それにヤラれてバッドエンド依存症患者になったクチでして。

 映画や小説の素晴らしい鬱展開を見ては歓喜の悲鳴を上げております。


 ですがこのバッドエンド。

 ネットを見ていると、注意書きを求められたり、厳しい批判が感想欄に書き込まれていたりと中々に人を選ぶ印象を受けます。

 とはいえ、熊のようにバッドエンドを好む人も存在するわけで。


 で、実際の所どの程度バッドエンドは受け入れられているのか、気になったのでTwitter上でアンケート取ってみました。

 内容はこんな具合です。


以下ツイート文

ちょっと聞きたいんですが。

小説でも漫画でも映画でもゲームでもさ。

「バッドエンドや鬱エンド、大丈夫だよ」って人、実際の所どの位の割合でいらっしゃるんですかね?

皆様、教えて頂けると有難いです。


選択肢

・鬱もバッドもドンと来い!

・ふざけんな! ハピエン希望!


以上終了


 で、アンケートの結果は以下のような物でした。


「鬱もバッドもドンと来い」56.7%

「ふざけんな! ハピエン希望!」43.3%

 総票数2356票


 とまあこんな感じ。

 意外な事に、数字だけ見れば鬱もバッドもOKな方が多かったんですよね。


 うーん実に素晴らしい!

 他人の不幸を肴に酒を飲む、愉悦部員の皆様がこんなに世に溢れていたとは!

 映画のミストやセブン、ダンサーインザダークにミリオンダラーベイビーといったアビス属性作品が大好物な熊もこの結果には思わずニッコリです!


 みんなありがとう!

 あー、創作意欲がわいてきた!

 そうだよな、やはりエンタメの基本は不幸と絶望!

 熊は間違ってなかった!

 早速「父」「母」「兄弟姉妹」「親友」「恋人」「恩人」と書いたサイコロを振って、出た目のキャラを一話毎に惨たらしく殺す話を作っていこう!

 主人公は別枠で「手」「足」「耳」「眼球」「臓器」「口」と書いたサイコロを振って、出た目に応じて体の一部を欠損させていこう!

「バッドエンド嫌い」なんて意見、かまうこたぁねぇ!

 世の中バッドエンド大丈夫な奴の方が多数派なんだ!


 とまあ、この結果に物書き魂を震わせていたわけですが。

 これ、確かに割合的にはバッドエンドであろうと受け入れてくれる人の方が多いわけですが、それでも4割以上の人が受け入れられないんですよね。

 で、バッドエンド好きは物語がハッピーエンドで終わってもそこまでストレス無く受け入れられますが、そうでない人はバッドエンドだと受け入れられないわけで。

 そう考えると、物書き的にどちらのエンドが無難かと言ったら、両方をカバー出来るハッピーエンドにはなってしまうんですよね。

 くそう。


 あと、バッドエンドを嫌う声として、こんな意見がちょこちょこ見受けられました。


「数年かけて追っていた作品がバッドエンドだとショックが大きい」

「作品に費やした時間が長いとバッドエンドはキツい」


 これは結構理解できるなと思いまして。

 理由は、映画や一冊で終わる小説みたいな、数時間で消化しきれる作品については皆さんバッドエンド受け入れられてそうなんですよ。

 でも、これが例えば数十時間やり込んだゲームがバッドエンドとかだとまぁまぁ炎上するわけで。 

 何周もさせられた挙句、全てのエンディングが漏れなく絶望エンドだったり。

 ドラッグオンドラグーン、お前の事だぞ。大好きだけど。


 人間、かけたコストは報われて欲しいと思うのは、自然な事なので。

 長期連載していた作品や長時間遊んだゲームがバッドエンドなのは納得いかないというのは、そういう面で考えたら不思議な話では無いのかもしれません。

 だもんで、超長期連載作品を書かれている作者さんは、その点の読者心理は理解した上で、バッドエンドで締めくくるなら締めくくった方がいいかと思います。


 んで、これが10万文字程度の、文庫一冊、映画一本分のボリュームになると、バッドエンド作品への見解がまた変わって来まして。

 アンケートにもある通り、割と許容してくれてそうです。

 コメントでも「フラグを綺麗に回収してくれていれば良い」「道筋が納得できるものならいい」「バッドエンドの名作もある」「謎解き部分がしっかりしていればOK」といった「内容次第では全然納得する」という意見が多数届いていました。


 そもそも、短編小説や短編漫画なんかはバッドエンドで終わる物がかなり多いですし、往年の名作漫画「笑うセールスマン」も名作ドラマ「世にも奇妙な物語」も一つ一つのエピソードはバッドエンドだらけです。

 長時間、長期間付き合うストーリーなのでなければ、世間で言われているほどバッドエンドに対する抵抗は少ないのかもしれません。


 というわけで物書きの皆様!

 常軌を踏まえてバンバン主人公たちを奈落の底に叩き落としましょうね!

 イェア!

 バッドエンド最高!

 

バッドエンドは許されないのか?……END

最後までお読み頂き有難うございます。


もしよろしければ、こちら↓↓↓の広告下にございます「☆☆☆☆☆」欄にて作品への応援を頂けますと、今後の励みとなります。


よろしくお願いします!

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― 新着の感想 ―
興味深く読ませていただきました。 個人的には、年をとるごとにバッドエンドや重い話がちょっとしんどくなってきている感はありますが、それでも絶望で頭がぐらぐらするような救いの無いバッドエンドに打ちのめされ…
虚淵「どうも」 富野「そうだろ?」 キング「ホラーじゃ常識だよなあ?」 ラブクラフト「バッドエンドのほうが多いですが?」 シェイクスピア「むしろ基本です」 まあ、カタルシスや共感があればいいんですが、…
バッドエンド大丈夫どころか大好きです! ホラーやヨーロッパ近代文学が大好きな身からしたら、ハピエンのものばかり読んでたら弱くなっちゃうよと思ってしまいます。ヨーロッパ近代文学も毒のあるものがほとんど…
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