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星使いの勇者  作者: 星宮 燦
第二章 幻帝戴天
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2ー69 みんなのスキル

 すっかりと夜の帳が下りた頃。

 僕は奏に指示をする。

「やって」


「わかった」


『今からそっちに行くけどいい?』


 なんのこともない。

 今後の予定共有のために、そっちの部屋に行ってもいいかという確認である。

 既に女子の部屋に集まることは決まっている。


 普通は男子の部屋だと思うのだが純恋の熱烈な希望があった。


『いいですよ』


 きちんと許可が出たのを確認してから転移する。

 熱烈な希望故に何かドッキリでもするのかと警戒していたが特に何もなく転移が完了する。



 そのことを伝えたら呆れられた。

 解せぬ。










 4人でベッドに上がって円を作る。


「【世界の書(セルノ・アゼイシア)】我願う 生存中のエルリア王国の召喚勇者のスキルを示せ」


 パラパラと勝手にページが捲れると一つのページが開く。


 そして、そこに記されていたよくわからない文字がグニャッと形を崩し、この世界の標準文字を形作る。




 余談だが、僕たち勇者はこの世界の文字を完全に理解した状態で召喚される。

 だから普段の生活で文字が読めないと言うことはない。

 因みに、数学は地球と同じだった。

 貨幣は違うが、物理法則や数学のあれこれは変わらない。


 いや〜助かった。

 もし、『この世界では1+2=5です』とか起こったら大変だった。




 標準文字に変わった文字の羅列はぐちゃぐちゃと動いて一つの表を作り出した。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 綾井 純恋    【浄化】

 綾井 遥香    【魔力探知】

 梶原 優人    【進化】(宙)

 国光 流希    【無限加速(クイルテ)

 九重(ここのえ) 蒼弥    【堕天】

 小見山 紗夜   【絶対領域(ヴァルネガイア)

 榊 健吾     【瞬間転移(ゼルノ)

 佐藤 和樹    【予知(アイリス)

 佐藤 貴士    【全知(ゼウス)

 東雲(しののめ) 縁     【重力操作】

 長利 孝河(こうが)    【竜王の加護】

 西田 翔吾    【破壊】

 藤井 奈々美   【万剣召喚(エーネイルテノア)

 宮原 誠     【再演】

 宮守 加那    【奇跡煌淵(ラピスメノウ)

 村上 直哉    【完全変身(ジェイカ)

 安田 佳穂    【煌落天(ランティゼルエ)

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 集まった勇者は18人。


 これまた強そうな能力が揃ったこと。

 まあ、あの戦いから逃げれたんならこのくらい強くて当然か。


「どれから見る?取り敢えず上から見るか?」


「え〜と、【堕天】はとにかく物を落とすスキル。まあ、重力操作と似てるね。でも生物は落とせない。でも多分だけど、やろうと思えば星も動かせる。それから落下物にかかる抵抗を全無効するらしいよ。雨に使ったら雨が即死の弾丸に早変わりだね」



「ヤバっ」



「次に【絶対領域(ヴァルネガイア)】これは面白いね。結界を張ってその中にいる全生命体に絶対の命令をする。でも自分も対象だから死ねって言ったら自分も死ぬ。使い方次第で最強にも最弱にもなる感じ」



 一泊置いて、



「3つ目が【瞬間転移(ゼルノ)】。名前のまんまでタイムラグなしで転移できる。4つ目が【予知(アイリス)】で、力は名前のまんま。5つ目が【全知】そのまんま。【重力操作】はそのまんま。ちょっと魔力消費が多いかな?」


「ちょっとってどのくらい?結構やばい?」


「やばいね。君の……モノリスと同じくらいヤバいよ。君は魔力多いから大して問題じゃないみたいだけど」


「あれってそんなにやばいんですか?」


「ん〜今日あった人達なら……まあ20分が限界かな?少なくとも連れて行くのはちょっと怖いかな」


「まあ、そうだろうな。流石に20分はちょっと」



「ってことで続けるよ。【無限加速(クイルテ)】名前通りで時間経過でどこまでも速くなる。【インフェルノ】の速度バージョンそのまんま。身体の方も自分の速度で自滅しないように徐々に強化されるみたい。加速中に攻撃できたらホントに一撃必殺になるよ。逆に言うと、加速してない時の咄嗟の対応が難しいけど。【竜王の加護】は竜の力の一部を得るヤツ。俺のが神の力を得るから……下位互換かな?でも俺のよりちょっとだけ消費魔力が少ない。あんまり連れて行くメリットはないかな。【破壊】……一番連れて行ったらダメなヤツだ。なんでもワンパンだけど消費魔力がバカ。足手纏いになる可能性が高いね。僕も似たようなことをしたことがあるけどね、1秒保たなかった。一瞬の展開が限界だったね。彼のはスキルだから、俺みたいなことはないけど、それでも連れて行くメリットはそこまで。【万剣召喚(エーネイルテノア)】は大量の種類の剣を出して使うヤツだけど……多分まだ使いこなせてない。スキルは強いんだけどね。スキルに振り回されてる」



「初めの数人以外誰も褒めないじゃん」



「仕方ないんじゃない?やっぱりね、戦争に行くとなるとあの人たちのレベルだと危ういよ。死ぬ覚悟があるんなら考えるけど、正直言って、誰も連れて行きたくないくらい危ない。俺らだって危ないんだから、あの人たちはもっと危険な冒険になるよ。………え〜と再開するよ。【再演】コピーするんだけど、コピーに時間がかかる。複雑なスキルほど時間がかかるって感じ。少なくとも俺のはまだしばらくコピーできないね。多分、君のもこれ以上進化したら無理。っていうかもう進化直前だし。【奇跡煌淵(ラピスメノウ)】はランダムで奇跡を起こす。不確定要素多すぎて無理。【完全変身(ジェイカ)】は完璧な擬態。これは悪くない。スキルに振り回されてるから連れて行きたくないけど。【煌落天(ランティゼルエ)】は、炎を操る……っていうより太陽を操る……のもちょっと違うか?まあ、これはいいんじゃない?」



 最後まで言い切ったぞと言わんばかりに胸をはる奏。

 流石に疲れたようで、肩で息をしている。



「聞いた感じ、【絶対領域(ヴァルネガイア)】と【堕天】と【煌落天(ランティゼルエ)】くらいって感じがするけど」


「私もそんな感じです」


「私も」


「俺も同じ感じ。多分、それ以外の人は連れて行っても足手纏いになる」



 正直、もっと時間が掛かると思っていたのだが、案外さっさと終わってしまった。

 まあ、ステータスがステータスだからスキルが強い奴じゃないと連れていけない。



「後はそいつらに行くかどうか聞くだけだな」


「っていうかさ、どう説明するの?揉めない?」


「まあ、その時はその時でしょ」



 その言葉を最後に、その日の会合はお開きとなった。


今回一斉にスキルが紹介されて、ごちゃ混ぜになるのを防ぐための第一回登場人物紹介です。

それから、星とブクマをお願いします!

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