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星使いの勇者  作者: 星宮 燦
第一章 ようこそ、異世界へ
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1ー3 説明とこれから

王様……名前どうしよっかな……まぁいっか。どうせ大して登場しないし名無しでいいだろ。

 三十分近くかけ、全員のスキル判定が終わったところで国王が前に進み出た。


「ふむ、ひと段落したようだな。それではこれから我が娘から詳しいことを説明させてもらう」


 その言葉に従って前に出たのは───王妃だった。


「……なるほど」


 優人は全てを察した。

 あ、コイツ王妃じゃなくて王女か、と。

 今まで随分失礼なことを言っていたことにようやく気づいたのだ。


 いや、でもセーフ!口に出してないからセーフっ!

 心の中じゃ犯罪じゃなーい。

 心の中で謝るなんて思考はなかった。



「それではまず、レベルと種族名について説明させていただきますわ。みなさま、今はおそらく原獣種と書かれているかと思います。種族名は5種類あり、下から原獣種、真獣種、幻獣種、天獣種、神獣種となっております。レベルは上限が999となっております。999に達すると種族がひとつ上位のものに変化してレベルがリセットされます」


「え〜、だったら飛び級とかなし?」

「異世界召喚の勇者って言えば最強じゃねえのか」

「ちょー強いやつ倒したら一気に行けるんじゃね?」

「いきなりドラゴンとかwww」

「無謀だろ。だったらお前行ってこいって」

「西田とか長利くんならいけるんじゃない?」

「他の奴らでもドラゴン行けるやついるだろ」

「長利のスキルめっちゃかっこいいよな〜」

「厨二病みたいな名前じゃん」


 みんなが一斉に喋り出す。


 話くらいちゃんと聞けよ。

 そういう僕も半分くらいは聞き流してるけど。


 せめて聴いてるふりくらいはして欲しいものである。

 喉元過ぎればなんとやら、ついさっきのでっかいキャンプファイヤーのことは記憶からすっぽり抜け落ちているらしい。



 ガン!


 ほらね?


 一気に静寂が戻る。

 兵士の1人が槍の石突で床を叩いたらしい。

 ……ちょっと床にヒビ入ってんだけど。



 あ、ちなみに長利のスキルは『竜王の加護』だって。

 カッコイイね。



「では、これからこの国について話させていただきますね?」


 王女様の話が再開する。

 笑顔で怒ってる。

 怖くはないが。


「まず……」


 ここからの話は省略しよう。

 だって僕が覚えてないから。

 だが、僕が覚えてないということはそれは即ち大したことを言ってないということ。

 故に問題ナッシング。


 もう一度騒ぎが起こってまた怒られたことだけは書いておく。


 余談だけど、今までの勇者は多くが幻獣種で止まっているらしい。

 たまーに天獣種に行く人もいるらしいけど。




 ***




 説明が一通り終わり、解散となる。

 ちなみに部屋は2人一部屋とのこと。

 ケチだなんだと文句が飛び交い、もう一回叱られる。

 本日4回目である。

 どうせ最後は納得させられるんだから黙っていればいいものを。

 何も言ってないのに叱られるこっちの身にもなってくれ。


 気分は連帯責任で叱られる優等生である。



 その後もなんだかんだと話が続いて、王族から部屋でのスキル行使を固く禁じられた。

 まあ、禁止されたらやりたくなるのが人の性。

 さっき爆発みたいな音が近くで聞こえたから、どうやら早速誰かがルール違反をしたらしい。

 これで連帯責任だなんだと怒られるのは勘弁して欲しい。



 王女様の話をまとめると、

 ・迷宮がある。

 ・1人で行くなよ。

 ・明日から訓練ある。

 ・使いたい武器考えとけよ。

 ・種族ごとに魔物の紹介するぞ。


 みたいな感じだった。

 魔物云々のあたりは、ほぼみんな聞き流していたが。


 てことで明日から訓練始まるわけだ。

 みんな嫌そうな顔してたけれども。


 まぁ、拒否権があるとは思っていない。



 ついでに魔物も紹介しとくと、


 原獣種……スライム、ゴブリン、オーク、オーガ

 真獣種……吸血鬼、ミノタウロス、ワイバーン

 幻獣種……クラーケン、ペガサス、フェニックス

 天獣種……ユニコーン、フェンリル

 神獣種……ベヒモス、バハムート、赤い龍


 とかがいるらしい。

 もちろんまだまだいっぱいいるけども。

 他にも聖獣とか世界獣とかもいるらしい。

 一応最上位は世界獣だそう。

 神獣種以上は絶対会うことはないと言っていたが。


 絶対会わないなら教えるなという話である。




 この後、王国から鑑定の魔術具をもらった。

 これがあれば品質とか物の名前とかわかるんだそう。

 鑑定の魔術具を鑑定したら、結構低めの品質だった。


 それからもう一つ。

 ギフト的なものをもらった。

 勇者特典みたいな?スターターセットみたいなやつ。

 皮袋に入ってたけど中身はみんな別々らしい。


「えーと?僕のセットは……」


 期待を込めて袋を開ける。


 ・3組の衣服

 ・短剣

 ・魔法陣が描かれたローブ

 ・いくらの硬貨

 ・無色透明の丸い玉




 初手意味不明。

 鑑定の魔術具が配られた意味をようやく理解した。

長利くんの【竜王の加護】はそれなりに良いスキルです。

攻撃◯

防御◯

汎用性◯

って感じです。

器用貧乏感が否めませんが……

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