3ー77 新カップル誕生!あれ?遥香は?
題名がただの煽り文句www
授業後、アルメフィアの護衛を純恋に任せて僕は蒼弥の部屋を訪れていた。
久しぶりの雑談と、迷宮に行く誘いと、デートについてだ。
20分ほど前に、2人だけで迷宮に行くことが決まって、そのあとデートの相談をしたのだが、
「なんならダブルデートでもするか?」
こんなことを言いやがった。
別にデートはダブルデートでも構わない。
ダブルデートでも気まずくなることは多分ない。
問題はそこではない。
「お前いつから付き合ってたんだ!?」
「ちょっ!声大きい!黙れ!」
フッ、ワザと大声出したんだよ。
まあせいぜい廊下に響いたくらいだ。
寮の外には聞こえてないはず。
「で?相手は誰なんだ?もう知り合い作ったのか?相変わらずはえーな。僕まだーー」
「付き合ってねえ!女子と出かける用事があるだけだ!」
……それをデートと言うのでは?
「相手は小見山。別に付き合ってねえ」
「お前……顔赤くないか?」
「いっつもこんな感じだろ」
なわけないだろ。
これが毎日だったら病院ーーじゃなくて誰かに魔法かけてもらえよ。
「俺らは別に付き合ってないけど、まあ、お前らがやりたいんなら、用事ついでにデートっぽいことに俺ら2人が付き合ってやってもいいかなーってな?別に付き合ってないけど」
「……お前って慌て方が遥香にそっくりだよな」
「俺シスコンじゃねえよ」
それ、遥香に向かって言ってやれよ。
「で、せっかくの誘いだけど、僕らは多分2人でなんかする。ダブルデートって気疲れしそうだし」
「俺は別に構わねえよ。俺はただの用事があるだけだからな」
なんとも往生際が悪い。
週末の予定はほとんど決まりだな。
部屋に向かって歩きつつ考える。
議題は紗夜だ。
僕が彼女を振ってから3ヶ月が経った。
もうすぐ4ヶ月だ。
あの時はどうなることやらと思っていたが、ついにいい人が見つかったようだ。
どっちから告白したんだろうな。
もしかしたら本当にまだ付き合ってないのか?
スキルで調べるのは野暮というものだろう。
それとなく聞いてみればいい。
***
「今日一日お疲れ様でした。明日もよろしくお願いしますね」
今日の仕事はないが、一応アルメフィアの部屋に行くと、ちょうど仕事が終わったところのようだった。
扉が開いてルーナと純恋とレインミルが出てくる。
基本的に仕事は交代で、明日は僕が護衛につく。
だから明日は僕の番だ。
だから、
「メフィア、明日の護衛には2人ともいけない。だから……」
「いいですよっ!わたくしは部屋でゆっくりしておきますねっ!」
お部屋モードに戻ったアルメフィアが元気な返事を返す。
今部屋にいるのは僕と純恋とアルメフィアだけだ。
だから僕も堅苦しい敬語抜きで話している。
「ありがとう」
「それで、明日はデートですか?2人の世界ではデートと言うんですよね?お父様から聞きましたっ!」
もっと教えることがあるだろうに。
アルトムートのバカ野郎……。
「どこに行くんですか?いえ、それを聞くのは野暮というもの。わたくしは大人しくしています。楽しんでくださいねっ!」
「はいっ!楽しんできますね!」
純恋も楽しみなようだった。
***
そして翌日。
「次はどこ行く?紗夜は服見たい!」
僕らの視界には蒼弥と紗夜の姿があった。
ちょっとした豆知識。
蒼弥と蓮斗は同中です。
それから、蒼弥と紗夜は付き合ってません。紗夜のショッピングの荷物持ちに駆りだれているだけです。