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星使いの勇者  作者: 星宮 燦
第三章 星と悪童
184/248

3ー72 進化と星

ところで第三章は100話ちょっとまであるんですけど、なんとこの次のステータスボード展開は第四章なんです。40話くらいステータスは見れない感じですね。ここから結構レベルが変動するんですけど、結果が見えるのはまだまだ先です。

 ああ、これが全能感か。


 この世の全てを。

 この星の全てを。


 この手のひらに乗せている感覚。



 全てが自由。

 無限の可能性。

 縛れるものなどどこにもない。



 その力の渦に。

 その力の奔流に。


 自らの異能の完成を感じた。




 抗うことすら許さぬ圧倒的力。

 不可能という言葉をを嘲笑う万能さ。

 万物を超越する至高の概念。





「進化……だな」


【星】と【進化】。

 両者を比べて、【進化】を優先した。


「【恢戴(かいたい) 夔篇(きへん) (ただ)れた因果 珠華(しゅか)(その)耶天(やてん)の観音】」


 溢れる魔力の奔流。

 まだ第一詠唱しか解放されていない。

 それなのにこの力。


 その力は既に、かつて見た堕天のそれを凌駕していた。



「ステータス」



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 《ステータス》

【梶原 優人】

<神秘の女神の眷属>


 種族 幻獣種


 LV522+1


 HP:26709

 MP:226102

 攻擊:20273

 防御:19173

 体力:29174

 速度:17870

 知力:296

 精神:21844

 幸運:83



 スキル……進化【星】



 補助スキル

 全体能力強化LV6(+空間把握+領域構築補助+攻撃範囲強化)

 隱蔽

 離界天墻(ヴァガネミューノ)

 神願憧慕(ウゥントペイル)

 進化LV2(回復補助LV3+体力増強LV3洗脳耐性LV2+打撃耐性+痛覚耐性+肺活量増加)




 従魔

 テスカ(天)



 称号

 星神の加護 不屈の精神 女神の寵愛 眷属

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 スキルの欄を押すと、詳細な内容が書かれていた。

 そこに書いてあった詠唱によるスキルの変質。



 進化の本質。

 それは、肉体の再構築。


 術者になんらかの影響を与えたあらゆるものに適応し、肉体をそれに耐性、もしくは適性を持ったものへと再構築する。


 真価を発揮することに詠唱が前提となっており、今までは適応はできても肉体の再構築ができていなかったようだ。


 パキキ……と音がして体を魔力が覆う。


 1秒にも満たない間で、僕の身体は進化を遂げる。



『回復補助LV3、体力増強LV3、洗脳耐性LV2、打撃耐性、痛覚耐性、肺活量増加を獲得しました』


『補助スキル【進化】を獲得しました。レベル上限はありません』


 二つのアナウンスが脳に響く。

 見ると、補助スキルの欄に新たな枠が増えていた。



「次だ。次は星」


 その流れが途切れるのを待たずに、次の詠唱。


「【観象 天覧 妖夢(ようむ)玉殿(たまどの) その王たるは十二の番神】」


 星の第一詠唱。

 その定義、意義、位階を示す。


「【永遠(とわ)を崇めよ 溯逆(そぎゃく)(はい)せよ 不死の(ことわり)(のり)(しめ)せ】」


 第二詠唱は神への宣誓。

 覚悟を示して力を得る。


 規格外の二詠唱で完結する星の詠唱。


 その力は当然、堕天の詠唱術式を大きく凌駕する。



 その力は『【十二善霊宮(アルス・パウリナ)】を基軸とした【星】全体の術式拡張』。


 具体的には、

 ・時間操作能力の拡張。

 ・【コズミック・レイ】不使用時の放射能の単独使用。

 ・【星の記憶(ステラメモリ)】の使用。

 ・【小宇宙(コスモス)】外での【インタステラ】の使用。

 ・術式効果範囲の大幅拡張。

 ・【星】全体の出力増強。

 ・脳のメモリー増強。



 反論の余地もないほどの反則。


 世界を統べる権能の全貌。

 その全て。




 ああ、勝った。

 そう思った。





「【星の記憶(ステラメモリ)】」


 現在保持する技の中で最も脳に負担をかける技、【星の記憶(ステラメモリ)】。

 その効果は、この星で現在、及び過去に起きた出来事全ての把握。


 範囲を現在地から半径10キロに狭め、負担をできるだけ減らした状態で展開する。



 なるほど。

 ここにいる奴らは人工的に生み出されたもの。

 十中八九、異天児が絡んでるな。


 ここにいる魔物は残り912体でここまで魔物を増やした元凶は撤退済み。

 今いる魔物のうち、真獣種が622体で幻獣種が143体。

 さっきの爆発で死ななかったのは真獣種上位が攻撃耐性の補助スキルを得ていたために死ななかっただけで、効果はあった。



 うん、勝ったな。

 詠唱でもどうにもならなかったら、いざという時のためのとっておきも使おうかと思ったけど、使わずに終わるな。



 その時、突然知っている声が脳内に響く。


『アルトムートだ!梶原優人、其方、今ディアーナにいるだろう?しばらく時間を稼げ!すぐに王都に残っている他の勇者を向かわせる!』


 随分と焦っているな。

 まあ、この軍勢を見れば当然か。


「旧ロルニタ帝国のローデリア周辺の迷宮5つでも迷宮崩壊が起こった!ヴァイスとロキエラと騎士団の過半はそちらに向かったため心許ないが勇者と幾らかの騎士団を向かわせる!それまで時間を稼げ!」



 ……マジか。


星の記憶(ステラメモリ)】の範囲を広げると、ローデリアの情報が入ってきた。


 ……首謀者はおなじだな。こっちも撤退済みだけど。



「アルトムート様、こっちはいいので勇者はローデリアに送ってください」


『ディアーナを魔物に占領されるわけにはいかぬ!』


「では、万が一のために援軍をお願いします。それまでに終わらせますよ」


 そう言ってニヤリと笑う。


『事情はよくわかった。本当に1人で終わらせたら陞爵とともに褒美を与えよう』


 何かを感じ取ったらしい。


 ……なるほど、アルトムートもスキルを持ってるんだな。それも情報収集に最適なやつを。


 情報収集に限れば、【足跡解釈(ヴァーサイゴ)】の力は【星の記憶(ステラメモリ)】を超えるだろう。

 結構な上位スキルに見える。


「楽しみにしてます」


 小さく笑って答えると、念話が途切れる。




「テスカ」


 呼ぶと即座にテスカが戦場から飛んでくる。


「ディアーナを切り離して一気に終わらせるぞ」


 そしてこの小さな幼獣に単純明快な作戦を伝えた。


【進化】は第一詠唱を終えていることを前提とした力です。

今になってようやく力を発揮です。


ただ、星より強くはありますが、詠唱アリの星と比べるとまだ弱いです。

だってまだ第一詠唱だもん。


まあ、近いうちに次の詠唱も解放します。

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