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星使いの勇者  作者: 星宮 燦
第三章 星と悪童
154/247

3ー42 神願憧慕

本当に久しぶりのステータスボード展開です。

「ステータス」


 まずは結界よりも報酬。

 すぐさまステータスボードを開いて加護を確認した。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 《ステータス》

【梶原 優人】

<神秘の女神の眷属>


 種族 幻獸種


 LV512+1


 HP:26619

 MP:225742

 攻擊:20203

 防御:19093

 体力:29064

 速度:17810

 知力:296

 精神:21764

 幸運:85



 スキル……進化【星】



 補助スキル

 領域構築補助LV2

 全体能力強化LV5(格上耐性+自己治癒強化+魔力回復速度上昇+生命力上昇+心地よい眠りを)

 攻撃範囲強化

 隠蔽

 空間把握

 離界天墻(ヴァガネミューノ)

 神願憧慕(ウゥントペイル)




 従魔

 テスカ(天)



 称号

 星神の加護 不屈の精神 女神の寵愛 眷属

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




 ラツィエルによると、眷属になると眷属レベルができるらしい。

 そのレベルは戦いではなく主人への貢献度で上昇する。

 そして、レベルの恩恵は普通のレベルと同じようにステータスに反映される。


 どの神の眷属になるかによって上昇幅が異なるらしいが、(おも)に仕える神の位階に起因するため、第3位のラツィエルは結構レートがいい。



 彼女曰く、学園にて神の眷属となる儀式があるらしく、そこで生徒全体の3割ほどが選ばれて契約を結ぶらしいが、それは大体下級神。

 上級神は滅多に契約の場に出てこないので、眷属となれる者も当然少ない。

 少ないというか、数十年に1人、上級神の眷属が現れる程度らしい。


 だから涙を流して喜ぶように言われた。




 眷属レベルはおそらくメインのレベルの横にある『1』のことだろう。

 まだ何もしていないから当然1だ。


 まあ、これは気長に上げていけばいい。

 だってメインは戦いで上げれるから。



「で、これが加護か」


 両の瞳が捉えているのは神願憧慕(ウゥントペイル)という文字。

 名前からして強いのがわかる補助スキル。


 恐る恐るという(ふう)にこの技名をタップする。



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 神願憧慕(ウゥントペイル)



 願いを叶える。

 何かを強く望んだときににのみ発動可能になり、再使用には300日間かかる。

 発動時のみ因果、概念、理、これらの一部を崩し、願いを強制する。

 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「強い願いの強制……」


 神秘の力と言うからには本当になんでも叶えられるんだろう。

 でも、『強い』の程度が分からない。


 再びステータスボードに目を落とすと神願憧慕(ウゥントペイル)の4文字が灰色に染まっていた。

 どうやら、今は使えないということらしい。


 まあ、こればかりは使える時を気長に待つしかないだろう。


「これも選択型のスキルか」


 選択型というのは僕が勝手につけた仮称だ。


 補助スキルは基本的にフルオートで発動する。

 術者本人が判断せずとも勝手に発動するのだ。


 だが、そうではないものもある。

 僕の場合は離界天墻(ヴァガネミューノ)と新たに加わった神願憧慕(ウゥントペイル)だ。


 フルオートの場合は勝手に世界構築が楽になり、勝手に身体強化が発動し、攻撃範囲が広くなって、気配が希薄になり、周囲の空間を見ずとも理解できるようになる。


 しかしこれらは違う。

 術者本人が自分で発動させ、扱う必要がある。


 まあ、仮に常時オンに出来たとして、それをやるとあっという間に魔力が枯渇してしまうわけだ。

 つまり、補助スキルの仕様がどうであれ、大して違いはないということ。

 どうせ常時オンになんてできないんだから。




 ***




「後は……称号が減ったか?」


 確かに少なくなっている。

 反逆者と……復讐者?だった気がする。

 後は、ボスをボコボコと狂戦士、あと殲滅魔法のやつと世界の作り手が消えたな。


 反逆者と復讐者は対帝国専用だったはずだ。

 おそらく帝国の解体と共に消えた。


 ボスをボコボコは最近迷宮に行ってないから消えて、狂戦士も迷宮に行ってないからか?

 殲滅魔法のやつと世界の作り手は……よく分からんな。


 消えたものを考えても仕方ないのでさっさと頭を切り替える。



 えっと、増えたのが女神の寵愛と眷属か。


 効果は……女神の寵愛がただの称号で、眷属がプラスアルファのレベルの話しか。

 そういうことね。

 眷属の称号の効果にはレベルとプラスで一方通行の念話が可能になるらしい。


 要は、ラツィエルから僕にのみ通せる念話だ。

 僕からは何も発信できない。



『貴様の意見は聞いていない』ってやつ?



 まあ、いつかは役に立つだろう。

 いや、役に立つ日があってほしい。


 だが、それ以前に求められるのは強さ。

 いくら司令があっても、弱くて何もできませんでは僕の眷属としての存在意義が問われてくる。


 また一つ、強さを求める理由ができた。




「強さといえば……」


 脳の中でも特に意識していない端の端に追いやられていた情報が蘇る。


「そういえば今ってディアーナに移動してる真っ最中じゃん」


 ようやく思い出した。



 思い出した瞬間、視線は既に半透明の板の方へ。




 現在時刻:六と半の鐘。


「ふむ」


 自分で決めた目標到着時刻は五の鐘。

 誤差3時間。

 すでに予定時間を盛大に超過していた。

 更にプラスでここからディアーナまでの移動時間およそ半日。

 しかも全力移動で半日。



 あ…………やべぇ……まじでやべえ。



 気付かぬうちに半日をラツィエルとの雑談で潰した優人は、複雑な話で混乱した脳を整える時間もなく、即座に駆け出した。


 去り際に言われた欠片の話は脳からすっかり抜け落ちていた。



神願憧慕、だいぶイカれてます。

再使用期間もイカれてます。

そしてこの技、多分読者の皆さんがこの技を忘れた頃に登場します。

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