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ポンコツ貴族令嬢が最強スキルをゲットしたので、自由を求めて家出する。~家出令嬢の冒険譚?~  作者: 十目 イチ
キャラバン編

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第87話 アルメダさんはお嬢様が大好きです

 酒場に着くと、奥の方の席に通され、私達を含めた二十人近い団体は大きなテーブルを囲んで席についた。


 上座にアルメダさんが座ると、酒場の店員さんがどんどんと飲み物と料理をそのテーブルに運んでくる。


 全員に飲み物が行き渡ったのを確認したアルメダさんが立ち上がり、キャラバン隊の皆に向かって話し出した。


「みんな。まずはお疲れさん! 本当にお前らのお陰であっしの…、いや、あっし達のキャラバン隊は無事にこのランシーアで行商する事ができた! マジでありがとう」


 キャラバン隊の皆が拍手する。


「あっしのワガママで女ばかりの隊作って、他の隊に舐められてばっかだったけど、こうやってあっし達だけで行商ができるんだって事を…」


 …アルメダさんが泣き出した。


 それに釣られてキャラバン隊の人達も何人かが涙ぐんでいる。


 ジャーバさんがニコニコしながら、アルメダさんに突っ込む。


「キャプテン! まだ初日っすよ! 早えーよ」


 グスンと手で涙を拭き取ったアルメダさんが顔を上げて、続ける。


「うるせえっ! …とにかく女だけでも出来るんだって事をこれからも証明してくから、みんな! これからもよろしくなっ! 乾杯っ!」


「乾パーイ!」


 顔を真っ赤にしたアルメダさんの掛け声で皆で乾杯して、打ち上げが始まった。



 私達四人は誰もお酒を飲めないので、別の飲み物を頼み、食事を楽しんだ。


 ワイワイと楽しそうに食べて飲んでいるキャラバン隊の人達を見ていると、本当にこのクエストを受けて良かったと思った。


 アルメダさんやジャーバさんは楽しい人達だし、キャラバン隊の人達も良い人ばっかりで。


 するとミレニアさんが料理を持って、私達の方にやって来た。


「…ラフィーネさん。楽しんでますか? 良かったらこの料理どうぞ。すごく美味しいですよ」


「あ、ミレニアさん。ありがとうございます。すごく楽しいです」



 このミレニアさんもキレイで強いし…。

 私もいつかあんな風に剣を扱ってみたいな…。


 私の熱視線に気付いたミレニアさんが私に聞いてくる。


「…ラフィーネさん? 私の顔に何かついてますか?」


「あ、ああ。いえ、すいません。ちょっと見とれてました」


 そう言われたミレニアさんの顔が赤くなった。



 しかもこんな所が可愛いし…。


「…ラ、ラフィーネさんもおキレイですよ」


「はは、ありがとう」



 そんな感じで打ち上げは二時間ほど経ち、いい感じで酔っているアルメダさんが私達の所に来た。


「ラフィーネ。アイシャ。クウネ。イスネリ。本当に感謝してる。お前らが居たからあっし達はここまで来れた。ホントありがとう」


 酔って顔が少し赤いが、真剣な顔で私達にお礼を言ってくれた。


「いえ、アルメダさん。こちらこそ。楽しい旅をさせてくれてありがとうござ…うぷっ!」


 突然アルメダさんに抱きつかれて、私はビックリした。


 そこへジャーバさんがやって来て、


「キャプテーン。ラフィーネさんが困ってるから止めてくださいよー」


「うるさいっ! お前にラフィーネはやらんっ!」


「そんな話してないでしょ…」


 ジャーバさんが私からアルメダさんを引き剥がし、謝ってくる。


「ごめんね。ラフィーネさん。キャプテンはラフィーネさんの事、お気に入りなんで…」


「あ…、ありがとうございま…す」


 私はだいぶ戸惑ったが、アルメダさんの顔を見ると、もう半分寝たような顔をしていた。


 そのやり取りを見ていたアイシャ達は声を出して笑っていた。


 クウネの隣で座っていたナヴィも周りにバレないように顔を隠して、笑いを堪えているのがわかった。



 アルメダさんがほぼ酔いつぶれた所で、打ち上げは一旦お開きとなり、まだ次のお店に行こうとするキャラバン隊の人達もいたが、私達はこの一次会で帰る事をジャーバさんに伝えた。



 そしてアイシャに小声で話し掛ける。


(この時間なら聖樹の森に全然行けるよね?)


(そうですね)



 クウネとイスネリも目を合わせて無言で頷いた。


 今夜、私達は聖樹の森に向かう事に決めた。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!感謝感謝です m(_ _)m


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