第78話 ランシーア到着
デザートバイパーを退けたキャラバン隊は再び出発して、砂漠の道なき道を進んで行った。
その後はデザートバイパーのような大型のモンスターには襲われなかったが、虫型のモンスターには何度か遭遇した。
大型の虫型のモンスターは何種類か現れたが、だいたいが大人の人間の半分ぐらいの大きさで、数は多かったが、私が念動を使って石つぶてをぶつけたりする程度ですべて撃退する事が出来た。
馬車は速度を落とす事なく順調に進んで、ペグナットの町を早い時間に出たおかげで、当初予定していた夜営地点よりかなり進んだ所で夜営をすることになった。
砂漠での夜営は地面からの冷え込み対策で、テントは張らずに皆、馬車の荷台の中で寝る事になる。
その為、隊の人達は夜営地点に着くと、荷台の荷物を一旦降ろして、荷台の中に寝る為のスペースを作る作業に入った。
ジャーバさんが護衛担当の私達を集め、今日の見張りの打ち合わせが始まった。
「それじゃ、昨日までと違って、今日はテントを張らずに馬車の荷台を一ヶ所に集めて、その中で隊の連中は寝るから、今日の見張りは荷台の屋根の上からだ」
これは冷え込み対策と虫対策の為だ。
砂漠の地中には毒を持った小さな虫も数多くいるので、寝るにしても見張るにしても砂漠の上でじっとしているのは危険なので、そういう対策をしないと命取りになるとの事だそうだ。
見張りの順番と組み合わせは昨日までと同じという事で決まった。
全員での夕食を終えて、私とミレニアさんは梯子を使って荷台の屋根に登り、見張りの配置に着いた。
下からジャーバさんが私達に声を掛ける。
「じゃあ、二人ともよろしく頼むよ! 寝ちゃって落ちないように気をつけて!」
「はい。気をつけまーす」
隊の皆が次々と、荷台の中に入っていった。
砂漠の夜は遠くの方までよく見えた。
砂漠地帯にいるモンスターは夜行性のモンスターは少ないから、比較的安全とは聞いていたが、気を抜かないように見張りを続けた。
そのまま何も起きず交代の時間となり、私とミレニアさんは荷台の屋根から降りて、荷台の中で朝まで休んだ。
夜が明けて、隊の皆が動き出した。
いつものようにテキパキと出発準備を整えて、準備が整ったところで全員がアルメダさんの所に集まる。
「よし! ここまでの行程は順調に来ている。みんな! 今日中にランシーアに入るぞ!」
アルメダさんが皆に気合いを入れ、全員がそれぞれの馬車に散っていった。
出発して、二時間ほど走ると砂漠地帯を抜け、周りの景色が草原地帯に変わっていく。
アルメダさんが私達の方に振り返り、声を掛ける。
「もうすぐしたら、街道に入る。そうすればランシーアまであと少しだ」
私の隣でクウネとイスネリが、わぁと声を上げて興奮した。
アルメダさんの言った通り、前方に整備された街道が見えて来て、キャラバン隊の馬車の列はその街道に入った。
この日もお昼休憩は取らずに、皆それぞれの馬車の上で走りながら、パンなどの簡単な食事しか取っていない。
それだけ隊のみんなも早くランシーアにたどり着きたいのだろう。
アルメダさんがお昼休憩無しで今日中にランシーアに行くと言った時に、誰も不満そうな顔をしていなかった。
クウネが街道の前方に何かを見つけて、立ち上がって私達に知らせる。
「道に何かいるよー!」
イスネリも立ち上がり、前方を見た。そして、
「あれは馬車?ですの。人が乗ってますの」
アルメダさんが大きな声で笑って、私達の方に振り返る。
「はははっ! ランシーアが近いからな、たぶん旅人か商人の馬車だろ? もうここまで来れば安全だろ」
クウネが見つけた馬車はこちらに向かって走って来ていて、私達の馬車とすれ違い、通り過ぎて行った。
更に走ること数時間。
私達の前方に街の外壁が見えてきた。
前にいるアルメダさんが立ち上がって、振り返り大きな声で後ろの馬車に伝える。
「ランシーアが見えたぞー!」
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