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ポンコツ貴族令嬢が最強スキルをゲットしたので、自由を求めて家出する。~家出令嬢の冒険譚?~  作者: 十目 イチ
キャラバン編

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第72話 全速力で駆け抜けますよ

 遠征三日目。


 山岳地帯を抜けて、ペグナットの町に到着する予定の今日は山岳地帯に最近出没するという野盗対策で、護衛担当の私達は昨日までと違う配置で馬車に乗り込むことになった。


 先頭の馬車には私とアルメダさんとイスネリとクウネ。


 一番後ろの馬車に残りのジャーバさん、アイシャとミレニアさんが乗る事となった。


 イスネリとクウネは目が良いので、先頭の馬車で野盗の襲撃に備えて索敵をして、もし野盗が現れたら私のスキルでその攻撃を回避するという段取りだ。


 そして打ち合わせしていると、ジャーバさんがアルメダさんに尋ねる。


「で、キャプテン。野盗が襲撃してきたら、撃退するでいいんすか?」


「いや、迎撃は最小限にして山岳地帯を抜ける事を最優先する。相手の規模が分からないから、足を止めての迎撃は絶対に避けたい」


「分かりましたっす」


 そしてアルメダさんが私達の方を向いて話す。


「野盗が来たら、初撃をかわす事がめちゃくちゃ重要だ。イスネリとクウネの索敵とラフィーネのスキルが肝だからな。しっかり頼んだぞ」


「うん。分かったー」

「承知いたしましたですの」


 クウネとイスネリが答え、私も頷いた。



 そして出発準備を終えたキャラバン隊を集めて、アルメダさんが全員に向かって声を掛ける。


「いいか! 今日はこの山岳地帯を抜けて、ペグナットの町に入る!」


 全員が緊張した面持ちで、アルメダさんの話を聞いている。


「そして、ペグナットの町に入ったら、お前ら待望の…風呂が待ってるぞ!」


 おおーっと、キャラバン隊の人達が盛り上がる。

 私の横でクウネも飛び上がって声を上げる。


「お風呂っ! お風呂だって! ラフィーネー!」


 そしてアルメダさんが号令を掛けた後、全員がそれぞれの馬車に乗り込んで行った。



 陽の光が地平線近くから降り注ぎ、私達が向かう山岳地帯の岩山を照らす。


 ここからではまだ見えないが、アルメダさんの話だと両側を崖で囲まれた所もあるらしい。


 五台の馬車は一列になり、山岳地帯の道に入っていく。


 私は先頭の馬車の御者台後列に、見通しが良くなるように即席で高く作った席に座り、両側をクウネとイスネリが挟んで座る。


 御者台前列にはアルメダさんと、手綱を握るミーラズさんが座る。


 昨日までの草原地帯と違い、少し荒れた道をガタガタと音を立て、少し速度を抑えて馬車は進んでいく。


 道が悪い上に、昨日よりも高い場所で座っているせいで私の座る席は振動がすごかった。


 座面に布を多めに敷いてもらっているが、しゃべると舌を噛みそうなので、私は黙って前方と時々、周りを見ながら必死に座席にしがみついていた。


 今日はお昼休憩を取らずに一気にペグナットに到着する予定になっているので、時々馬車を止めて小休憩は取るが、町に着くまで馬車に乗りっぱなしになる。


 その小休憩を二回ほど取って、お昼近くになった頃、両側を崖で囲まれた道に差し掛かると、イスネリが異変に気付き、前に座るアルメダさんの肩を叩いた。



 アルメダさんがイスネリに尋ねる。


「どうした? 何か見えたか?」


「はいですの。前方に恐らく野盗が待ち伏せしてますの。両側の崖の中腹ですでに弓をこちらに向けている人間が数人見えましたの」


 その会話が聞こえた私が前方を見たが、何も見えない。


 手綱を握るミーラズさんがアルメダさんに聞く。


「キャプテン。どうしますか?」


「少し速度を落とすぞ。後ろに合図する」


 アルメダさんは警笛を数回吹いた。

 速度を落とす合図だ。


 馬車の速度が落ちて、振動が少しマシになり、もう一度私は前方を見た。


 するとクウネが私の腕を引っ張って声を掛ける。


「いるよ! ラフィーネ! 崖の方! 一、二…、六人! 全部で六人、弓構えてる!」


 私を挟んで反対側にいるイスネリが何度も頷いた。



 アルメダさんが私達の方に振り返って、声を上げる。


「全速力で駆け抜けるよ! ちょっと揺れるが、頼んだよ! ラフィーネ」


 私は無言でアルメダさんに親指を立て、頷く。

 そして両手で座席をしっかり握る。



 よぉーっし! 来るなら来いっ!

 全部、叩き落としてやるぞっ!



 アルメダさんの警笛の音と共に馬車の速度が上がった。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


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