第64話 前日はしっかり寝ましょう
私達はアルメダさんに連れられて、一番近くにいる駝竜に近付いていく。
明らかにその近くにいた二頭の駝竜はイスネリが近づくと、怯えのような緊張感が増していた。
私がアルメダさんに聞こえないようにイスネリに聞く。
「イスネリ。大丈夫かな? 駝竜がだいぶ怯えてるみたいだけど…」
「ちょっと話し掛けてみますの」
私達とイスネリは二頭の駝竜の前まで来て、それぞれの頭を撫でながら、イスネリが何事かを話し掛けると、二頭とも落ち着いたようだった。
アルメダさんはその様子を見て、
「おー。落ち着いたみたいだな。良かった。良かった」
そして私達は更に他の駝竜の所にも回り、十頭の駝竜に順にイスネリが声を掛けると、すべて落ち着きを取り戻した。
私はイスネリに小声で尋ねる。
「ねえ、イスネリ。何て言って落ち着かせたの?」
「私は何もしませんから、落ち着いてくださいって、お願いしただけですの。それと明日からよろしくともお伝えしましたの」
おおー。さすが神竜。
私達が馬車から離れると、アルメダさんが話し掛けてきた。
「じゃあ、ラフィーネ、アイシャ、クウネ、イスネリ。明日からよろしく頼むな。明日の集合時間に間に合えば問題ないから、今日はもう家でゆっくりしてもらって大丈夫だぞ」
そう言われて私は
「ありがとう。アルメダさん。じゃあ、今日は帰らせてもらって、しっかり準備してから明日の集合時間にまた来ますね」
そう答えて、私達はお屋敷を後にしようとしたら、ミレニアさんがスッとアルメダさんの横に出てきて、無言でペコリと頭を下げた。
私達は二人に手を振って屋敷を出て、家に向かって歩き出した。
街中を歩きながら、私はアイシャに話し掛ける。
「何気にすごいキレイな人だったね。あのミレニアさんって人」
「そうでしたね。身のこなしも軽そうでしたし、戦闘も相当出来るのではないでしょうか」
イスネリも私達に話し掛ける。
「駝竜さん達もいい子ばかりでしたの」
「そうだ! イスネリってあの駝竜達と話せるの?」
私が聞き返した。
「ええ、少しなら話せますの」
クウネが感心した様子で話す。
「そうなんだー。すごいねー」
ナヴィもクウネの頭の上から話に入ってくる。
「あのアルメダさんって人も乱暴な感じだったけど、いい人そうにゃ」
みんなでそんな話をしているうちに、私達は家に到着した。
そして皆で家でお昼ご飯を食べている時に、私がナヴィに話し掛ける。
「せっかくウチに来たのに、私がいきなり何日も家を出ないといけないクエスト引き受けちゃって、ごめんね。ナヴィ」
「全然大丈夫にゃ。みんなと旅に出れるのは楽しみにゃ」
「そうだね。私も楽しみだよ。でももし、モンスターと戦闘になってもナヴィはしっかり隠れるんだよ」
「分かったにゃ」
アイシャが私に話し掛ける。
「お嬢様。楽しみなのは結構ですが、今日はちゃんと寝てくださいね」
…うっ。たしかに…。
さすがに今日はしっかり寝ないとな。
アイシャがクウネとイスネリにも釘を刺すように話し掛ける。
「アナタ達も、明日からは長いんですから、今日はしっかり寝てくださいね」
私達お子ちゃま三人は、手を挙げて、はーいと返事をしてアイシャがタメ息をつく。
すると、クウネが
「今からちょっと体動かして、疲れたらよく寝れるかもー?」
「そうだね! じゃあ、ちょっと裏庭で体動かそうか? クウネ! イスネリ!」
そう言って、ご飯を食べ終えた私達三人は裏庭に出ていった。
その後ろ姿を見て、アイシャが声を掛ける。
「三人とも、疲れを残さないように、ほどほどでお願いしますね!」
こうして私とクウネとイスネリの三人はほどほどに体を動かした後、お風呂にもしっかり入って、明日の出発準備を済ませて、夕食後にすぐに寝室に入った。
おかげで私はぐっすりと寝る事が出来た!
やれば出来るじゃん! 私!
翌朝…といってもまだ日の出もしていない、暗い時間だけど、アイシャが私を起こしに来た。
次々に居間に集まった私達は早い朝食を済ませ、準備を整えた後、まだ暗い町に出た。
これからラドズさんのお屋敷でアルメダさん達と合流し、いよいよ私達の行商護衛のクエストが始まる…。
最後までお読みいただき、ありがとうございます!感謝感謝です m(_ _)m
続きが気になるとか、面白いと思った方は是非、ブックマークで応援をお願いします!
下にある☆☆☆☆☆評価も是非お願いします!
読んでくれた人のブックマークと評価が何よりの励みになります!!
よろしくお願いします!m(_ _)m




