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ポンコツ貴族令嬢が最強スキルをゲットしたので、自由を求めて家出する。~家出令嬢の冒険譚?~  作者: 十目 イチ
大都市で新生活編

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第44話 夜のお出かけ

 魔界から来るモンスター…。


 まあ、言われなくても強いだろうなと思ったけど。


 私はバスクさんに聞いた。


「でも、討伐じゃなくて、角の収集だけだったら何とかならないかな?」


「まあ、ラフィーネのスキルなら離れた所から角だけ狙って、ていうのは出来そうだけどな。それが出来る精度とパワーがあれば、の話だが」


「そうだよねー。精度は何とかなるかもだけど、角なんて絶対に堅そうだし…」


「とりあえず出くわしても、無茶だけはすんなよ」


「うん、分かった。ありがとね。バスクさん。ところで今日はクエスト探しに来たの?」


「ああ、それもあるが、情報収集だな。ここ二、三日ほどワイバーンの目撃がないみたいだからよ。誰か見てねえかなと思って来たんだが」


「へ、へぇー。そうなんだ。もうどっかに行ったんじゃないの?」


「かもしれねえな。俺が聞いた一番最近の目撃情報だと三日ほど前に、この街の外壁の上に留まっていたのを見た奴がいるけど、そっからどっかに飛んだかもしれねえな」



 壁の上に留まってたの!? イスネリっ!

 あ、そこからウチの庭に降りたのね…。


「たぶん、そうじゃないかな? そんないつまでも街の近くにいないでしょ」



 これ以上話すとボロが出そうなので、バスクさんとの会話は早々に切り上げて、私とアイシャは受付カウンターの方に移動した。



 いくつか目ぼしいクエストはあったが、アイシャと相談して、一度家に持ち帰って受注するかどうか考える事にした。


 一応、ヘルバッファローの目撃場所などの情報も受付のお姉さんから聞いておいた。


 最近の目撃場所はこの街からそれほど離れていない、山岳地帯の麓辺りだそうだ。


 いくつかある目撃情報の共通している点は、ヘルバッファローは全て夜に目撃されているという事らしい。


 それほど遠くないんだったら、一度イスネリに乗せてもらって見に行くのも、いいかもしれないな。


 そして私達はギルドを出て、家に帰る事にした。



 ー◇◇◇◇◇◇ー



 家に着いて、ヘルバッファローの事をクウネとイスネリに話してみた。


「というフリークエストなんだけど、どうかな?」


「クウネ、見てみたいな!そのヘルバッファロー!」


「魔界のモンスターですか。興味ありますの」



 二人とも興味ありそうなので、私はイスネリに尋ねる。


「イスネリは魔界のモンスターって見た事ないの?」


「ええ、ございませんの。群れの仲間から聞いた事はあるのですが、わたくしは会った事はありませんの」


「アイシャはどう思う?このクエスト」



 アイシャはちょっと諦めたように答えた。


「もうお嬢様は行く気なんでしょ?」


「あ、やっぱりバレてた?」


「バレバレですよ。私は別に構いませんけど…」


「けど?」


「もしそのモンスターを上空から探すのでしたら、あまり長時間イスネリの背中に乗って高い所にいるのは不安です…」



 ああ、アイシャは高い所苦手だったね…。



「じゃあ、イスネリに少し低めに飛んでもらって探そうよ。出来るよね?イスネリ」


「はい。もちろんですの」


「それでしたら…」



 そういう訳で私達は早速、今晩ヘルバッファロー探しを決行する事になった。


ー◇◇◇◇◇◇ー


 すっかり辺りは暗くなり、用意を整えた私達四人は家の裏庭に集まった。


 イスネリはワイバーンの姿になり、私達三人はイスネリの背中に乗り込む。


「じゃあ、イスネリ。お願いね!目的地に着いたら、出来るだけ低く飛んでね」


「承知しましたですの」


 そう言ってイスネリは羽ばたいて、モーネサウラの外壁を越えて行った。


 イスネリに乗って飛んでいる間、いつものようにアイシャは私の隣で目を瞑って、私の手を握っていた。



 いつも強気なアイシャがこの時だけは、不安そうに手を握るから可愛いよなー。



 私達を乗せたイスネリは、夜の空を飛んで目的地の山岳地帯に向かって速度を上げていった。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!感謝感謝です m(。≧Д≦。)m


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