第38話 なんかムカついたので、つい…
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赤い仮面の男は私達の姿に気付くと、
「君たち!危ないぞっ!そのトカゲは危険だ!」
そう言いながら、男は剣を抜き、ポイズンリザードに向かって走り出した。
ダッ!シュンッ!ブシューー!
一瞬にしてそのポイズンリザードの首を切り落とした。
「ふう、これで全部片付いたか」
仮面の男は洞窟の方を振り返り、剣を鞘に収めながら、そう言った。
すると、洞窟からもう一人男が出てきた。
「あー、肉の焦げる匂いが臭い…。服に付いてないか?」
その男はそう言って、自分の服の匂いを嗅ぎながら、歩いて洞窟から出てきた。
こちらの男は同じような黒い仮面を着けていた。
赤い仮面の男は、後から出てきた黒い仮面の男に向かって、
「スネア!一匹残っていたので、処理したぞ。それと、女の子が四人迷い込んでいたようだ」
…ん?私達の事?
赤い仮面の男は私達の方へ向き直ると
「お嬢さん達、お怪我などありませんか?危ない所でしたが、もう大丈夫です」
そしてスネアと呼ばれた男は
「え?こんな場所に女の子なんて……、うお!?ホントにいた!」
私達を見ると、驚いていた。
…何なんだろう。見るからに怪しいこの二人組は…。
私はアイシャと目が合った。
そしてアイシャが私に耳打ちする。
「お嬢様は念の為に下がっていてください」
アイシャは私の前に立ち、赤い仮面の男に話し掛けた。
「助けていただいて、ありがたいのですが、私達四人はそのポイズンリザードの駆除を依頼された冒険者でして…、その…、貴方がたは、ここで何をされていたのですか?」
アイシャに尋ねられた赤い仮面の男は、キョトンとして、その後ろに来た黒い仮面の男もキョトンとして、二人はお互いに顔を見合わせた。
黒い仮面の方の男が、私達を指差しながら言う。
「え?嘘?冒険者なの?君たち」
「ええ。ギルドを通じて、この近くの村からの依頼を受けて、ここに来ております」
「じゃあ、僕達が横取りしちゃったって事だよね?」
「まあ、そういう事になります…か?」
赤い仮面の男が、私達に申し訳なさそうに言ってきた。
「それはすまない!私達はこの森に別の用で来ていて、たまたまポイズンリザードの巣穴を見つけて、駆除しただけなんだ。まさかクエスト対象になっているモンスターとは知らなくて…」
アイシャはそれに対して、二人に答えた。
「知らなかったにしても、このような場合はどうしたら良いのでしょうか…」
黒い仮面の男も謝る仕草をしながら、私達に言ってきた。
「君たちが駆除した事にしてもらっても、僕達は全然構わないんで、どうかこの通り」
アイシャは振り向いて私を見て、私が無言で頷くと、彼等に向かって言った。
「分かりました。ではお言葉に甘えて、そのようにさせていただきます」
黒い仮面の男は安心したように私達に言う。
「はー。本当にごめんねー。知らなかったとはいえ…。んっ?」
黒い仮面の男が何かに気付いたみたいだけど、アイシャがそれに構わずに尋ねた。
「それはもう結構なのですが、貴方達はこんな所で一体何をされていたのですか?」
その質問に対して、赤い仮面の男が答える。
「申し遅れてすまない。私はダイタス。冒険者をしている。そしてこちらがスネアだ」
「僕らは、最近この辺りで目撃されているワイバーンを探して、この森の中を探索していたんだよ」
!!ワイバーンっ!イスネリの事っ?
私は表情に出そうになるのをぐっと堪えて、男達からは見えないようにクウネの服を引っ張って、言っちゃダメだよのサインを送った。
イスネリは少し離れた所で顔を伏せている。
今のイスネリを見て、ワイバーンだと気付かれる事はないと思うけど、変な反応だけはしないようにしないと…。
アイシャが男達に尋ねた。
「ワイバーンの話なら私達も最近聞きました。でもこんな森の中に居ますか?そもそも討伐などのクエストも出ていないはずですが?」
それに対してダイタスが答える。
「確かに。こんな森の中にいるか分からない…。討伐クエストも出ていないが、だが倒さねばならんだろう?」
「なぜです?人を襲ったとも聞いていませんが」
「ワイバーンだからだよ。神竜にしろ、獣竜にしろ、奴らはドラゴン族だ。人間にとっては災厄の象徴!その象徴が私達の生活圏に現れ、いつ誰が襲われるか分からない。それだけで私には倒さなければならない理由となる!」
イスネリの事があるからかな……?
言ってる事は合ってるんだと思うんだけど、極端すぎる主張に、聞いててちょっとムカついてきた。
スネアという男の方はダイタスが熱く語っているのを、冷めた感じでダイタスと私達を見ながら、大人しく聞いていた。
更にダイタスは続ける。
「私はその悪竜が人を襲い、街を焼く前に…討たなければならない!奴が何かをしてからでは遅いのだよ。悲しい不幸が起きる前にその悪竜を討って……あぅ!?」
私はダイタスの背後に落ちていた木を念動で動かして、黙らせる為にその木で彼の後頭部をしばくようにぶつけると、彼はその場で倒れ、気を失った。
「「「あっ」」」
アイシャとクウネとイスネリが同時に声を上げ、私の方を見た。
……やっちゃった……。ちょっと力加減強かった?
スネアは急に木でしばかれて気を失ったダイタスを見て、驚いた顔で私を見た。
「えっ?え?君がやったの?」
「…はい。すいません…。つい」
スネアはハーっとタメ息をついて、私達を見て話し出した。
「まあ、コイツはそういう話になると熱くなるからな」
「あの…本当にごめんなさい……」
「いや、別にいいよ。ちょっと聞きたい事があったんだけど、ダイタスがいると話しにくいし、むしろちょうどいい」
そう言ってスネアは、黒い仮面を取った。
その顔が露になり、私達……私とアイシャに聞いてきた。
「僕の顔に見覚えはないかい?」
??えっ?知らないけど?
アイシャも私と同じように見覚えはないようで、私に向かって首を横に振る。
その反応を見て、スネアは私達に言った。
「その様子だと、僕と、このダイタスの事は覚えていないみたいだね、ラフィーネ令嬢」
えっ!?私の事、知ってるの?
私とアイシャは顔を見合わせ、固まった。
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