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ポンコツ貴族令嬢が最強スキルをゲットしたので、自由を求めて家出する。~家出令嬢の冒険譚?~  作者: 十目 イチ
大都市で新生活編

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第21話 初クエスト!

 初クエスト初日。



 私達は朝早くから身支度を整え、昨日ギルドから言われたトサレタ商会の支店に向かった。


 支店に着くと、中には冒険者らしき人が数人と作業員と思われる人達が十数人ほど店の一階に集まっていた。


 作業員の人達は私より少し低い背のドワーフの人達だった。

 採掘作業って言ってたから、ドワーフの人達が得意なんだと思った。



 すると、その人だかりの前にトサレタ商会の男性がクエストの説明に現れた。


「皆さん、今日は私どものクエストを受けていただき、ありがとうございます。これからクエスト内容の説明をさせていただきます」



 今回のクエストは、ここにいる作業員の護衛だ。


 岩山の麓にある横穴が採掘作業場で、周りは森林地帯となっているそうだ。

 作業員は横穴の中と外で採掘と運搬をするので、その作業を私達が護衛する。


 グレイベアはその採掘している音を聞きつけて、森の方からやって来るらしい。



 私達冒険者の内、五人はその作業場のすぐ横で、他の五人は少し森に入った所で索敵を兼ねて護衛に当たるとのことだ。


 そこまで説明した所で一人の冒険者が手を挙げて質問した。


「その採掘する場所はどこなんすか?どうやって行くんすか?」


「その作業をする岩山には、この店の奥にある転移ゲートを使います」



 冒険者達がざわつき出した。



「ねえ、アイシャ。転移ゲートって一瞬で遠くまで行ける、すごいヤツだよね」


「そうです。国の王宮などに脱出用にあったりするそうですが、商会とはいえ、一個人が所有してるのはすごい事ですよ」



 更にトサレタ商会の男性は説明を続ける。


「転移ゲートは一人づつしか入れません。そして転移先の作業場近くに出口がありますが、その作業場がこの大陸のどこにあるのかは、企業秘密となっていますのでお教え出来ません。あと、何を採掘しているかも冒険者の皆様にはお教え出来ませんので、詮索はしないようお願いいたします」


 そこまで説明をして、男性は皆に質問は他にないか問い掛けた。



 特に誰も無かったようなので、男性は続けて話す。


「最後に、今回のクエストはあくまでここにいる作業員の護衛です。もしグレイベアが現れても、撃退するのが一番なのですが、困難な時は作業員が転移ゲートで避難するまでの時間稼ぎをお願いします。無傷で作業員をここに帰すという事を最優先にお願いします」


 説明が終わった後、私達は店の奥の部屋へと案内された。



 奥の部屋には人ひとりがやっと通れそうな大きさの頑丈そうな扉があり、店の人に皆その前で待つように言われた。



 すると、別の扉からジーノさんが入ってきた。


 ジーノさんは部屋にいる作業員と冒険者に向かって


「皆さん、今日はありがとうございます。私はトサレタ商会モーネサウラ支部支店長のジーノと申します。今からこちらの転移ゲートを開きます。まず私どもの従業員が先に入りますので、後に作業員、冒険者の方々と続いて一人づつ通ってください」


 そう言った後、ジーノさんは目の前の頑丈そうな扉の鍵を開けた。


 すると扉の枠が鈍く光り出し、扉を開けた先の空間は真っ暗になっていて、向こうは何も見えなかった。


「それでは私の後に続いて、一人づつお願いいたします」



 そう言って従業員の男性が扉の中に入って行った。


 作業員のドワーフの人達も、慣れた感じで次々と扉の中に消えて行った。



 続いて冒険者の人達が入っていき、いよいよ私達が入ろうとした時、ジーノさんが声を掛けてきた。


「ラフィーネ嬢、アイシャさん、クウネちゃん。くれぐれも無理をしないでくださいね」


「ありがとう。ジーノさん。じゃあ、行ってきます」



 私達は笑顔でジーノさんに手を振り、転移ゲートに入って行った。




 転移ゲートは一瞬だった。


 何も見えない、聞こえないと思って数歩歩いたら、すぐ横には巨大な岩山があり、少し下った眼下に森林地帯が広がっていた。



「おおー!すごい!」

「これは……?」

「えー?もう着いたの?ラフィーネ?」

「うん、着いたみたい」


 私達は目の前に広がる森林地帯をキョロキョロと見て、驚いていた。


 すると、商会従業員の男性の声が聞こえてきた。


「それでは皆さん、私の方で作業場近くの護衛をしていただく方と、森の中で護衛していただく方を決めていますので、そちらをご確認ください」



 そう言われて確認しに行くと、私達は三人とも作業場近くの護衛となっていた。


「それでは皆さん、それぞれの配置にお願いします。何かありましたら、私マクダまでお願いいたします」



 私達は採掘現場のある横穴の入口近くの配置だったので、そこまで移動を始めた。

 同じように歩いていた、作業員のドワーフのおじさんに声を掛けられた。


「お嬢ちゃん達が護衛してくれんのかい?」


「はい!そうです!」


「大丈夫かい?なんて聞いたら失礼だとは思うが、本当に大丈夫かい?」


「ええ、ご心配なく。しっかりとお守りさせていただきますので、存分に採掘作業を進めてください」



 アイシャがドワーフのおじさんを上から見下ろすように、そして威嚇するように答えた。


 おじさんはそれ以上何も言わず、そそくさと穴の中に入って行った。


「ふんっ!失礼と分かってたら、聞かないでほしいですね」



 アイシャ…、こわっ!



 この家出で分かった事の一つは、アイシャがけっこう好戦的な性格をしてたって事だな。



 そうして私達は決められた配置場所から森林地帯を眺めていると、間もなく洞窟の中から鉄と石がぶつかる採掘作業の音が聞こえてきた。



 私は地べたに座り、その小気味良いリズムで鳴り響く作業の音を聞いていた。


 時々、採掘した物を入れている革袋を抱えたドワーフ達が洞窟から出て来て、転移ゲートを通って運搬をしているのが見えた。



 うーん、これで何も起きなくて、お金だけ貰うってのも何か気が引けるな。



 そんな事を考えながら、小一時間ほど経った頃、森の中から数羽の鳥が一斉に羽ばたいた。


 私は立ち上がり、そちらの方を見る。



 森の中で冒険者の一人だろう、叫ぶ声が聞こえた。


「出たぞっ!グレイベアだっ!」





最後まで読んでいただき、ありがとうございます!


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よろしくお願いします!(。-人-。)

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