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ポンコツ貴族令嬢が最強スキルをゲットしたので、自由を求めて家出する。~家出令嬢の冒険譚?~  作者: 十目 イチ
大都市で新生活編

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第20話 みんなで特訓です

 翌朝、私達は初クエストに向けての特訓を始めた。



 アイシャとクウネは家の裏庭で体術の訓練をする事に決めた。


 モーネサウラの外壁と家の間にある裏庭は、表の通りからは見えないので、そこでなら思う存分、体術の特訓が出来る。


 私の念動はもし人に見られると、あまりよくないので、家の中で地味に特訓する事にした。



 私は、まず手の上に乗せたスプーンを動かす特訓だ。


 私の体に触れている物は動かせない。


 だけど、それを何とか数秒間だけでも動かせるように集中して念動させる。



 時々裏庭から二人が特訓しているすごい音が聞こえてくるけど、私はひたすら動かす事に集中した。


 ひたすら念じてるだけなんだけど、これが結構疲れる…。

 そして動かない事でどんどん苛立ってくる…。



 午前の特訓が終わり、私とクウネはくたくたになってお昼ごはんを食べた。


 昼食を食べ終えた後、アイシャはすぐに戻ると言って出掛けて行った。




 しばらくして戻って来たアイシャは一抱えの革袋を持っていたので、私は聞いてみた。



「アイシャ、何か買ってきたの?」


「ええ、お嬢様の武器になる物を昨日、武器屋の方に作っていただくようにお願いしていたので、それを取りに行っていました」


「えっ?私の武器?昨日買ったヤツじゃ足りなかった?」


「あれも使いますが、これはクウネとの連携攻撃用です」



 アイシャが革袋から取り出したのは、鍋の蓋みたいな楕円形の物だった。


 指一本分ぐらいの分厚さの木の板に薄い鉄板がキレイに張り合わされていた。



 持ち手が無いので、パッと見は一枚の板だ。

 それが五枚、革袋から出てきた。



「アイシャ、これは何?」


「これはバックラーと呼ばれる小型盾の、持ち手を外してもらった物です」



 盾の多くは上半身を覆うぐらいの大きさがあるのが一般的だが、このバックラーはその半分以下の面積しかなかった。


 だけど、昨日アイシャから聞いた私とクウネの連携攻撃に、これほど最適な物はないとすぐに分かった。


「昨日言ってた戦法で使うんだね」


「そうです。午後からはお嬢様も裏庭でこれを使って特訓してもらいますよ」


「よし!分かったよ!気合い入れてやるよ!クウネ!」


「うん!」



 まだ何か革袋に入ってるので、アイシャに聞いた。


「アイシャ、まだ何か入ってるけど、これは?」



 手の平より少し大きいぐらいの湾曲した三日月のような形をしていて、全体が鋭い刃になっていた。


 それが専用の革製のホルダーに収まっていた。



「これもお嬢様の武器にしてもらいます。短剣やナイフだと持ち手があるので、回転させて相手の体に当たっても上手く刺さらない可能性があります。でもこれは持つ所がないので、回転させて相手に当てれば、必ずダメージを与えることができます」


「なるほど、それでこんな形なんだね」


「ええ、数枚ですが、特注して急ぎで作ってもらいました。また追加もお願いしています」



 私のスキルを使っての実戦を想定した戦法や武器を思い付いて、すぐに実行する。



 恐るべし、このメイド…。



 早速、午後からは私もバックラーを使って、裏庭での特訓に参加した。


 私とクウネの連携攻撃とは、まず私が敵の周りを囲むようにバックラーを飛ばす。


 その際、バックラーを敵の顔の前にも飛ばして視界を奪い、その隙にクウネが敵の周りに飛ばしているバックラーを蹴って方向転換して、一瞬で背後に回り込み、死角から攻撃するという戦法だ。



 その為には、クウネがバックラーを蹴る衝撃に、私の念動がその場で動かずに耐える必要があるのだ。


 昨日、アイシャが生き物が触れても、数秒間は念動で動かせるようになれ、と言っていたのは、この戦法を実現させる為だ。


 特訓はバックラーを宙に浮かせ、それをクウネが蹴って、方向転換が出来るかをひたすら繰り返した。



 一日目の特訓では結局、一度も成功しなかった。


 クウネが蹴った瞬間に念動が解けてしまい、方向転換は出来なかった。



 でも手応えはあったようだ。


 クウネが特訓が終わった後、


「何て言うか、だんだんあの板が固くなってきた。最初は薄いカーテン蹴ってるみたいだったけど、最後の方は干してる分厚い布団蹴ってるみたいだった」


 と、非常に独特な表現で教えてくれた…。




 特訓二日目。

 それは急にやってきた。


 前日に何度やっても出来なかったが、突然出来るようになってしまった。


「?出来たね!今!」


「うん、ちゃんと蹴れたよ!」



 それから私とクウネは嬉しくなって、何度もやってみた。


 それを見てアイシャが


「お嬢様、クウネ!一枚だけじゃなく、二枚三枚と続けて蹴れるか、やってみてください!お願いできますか?」


「分かった!じゃあ、クウネ!いくよ!」



 そうしてアイシャのいる場所を敵と想定して、アイシャの周りに浮かせたバックラーを、クウネが飛び移っていくように蹴って、アイシャの背後に回り込む事が出来た。


「よし!出来たっ!」


「やったー!」



 私とクウネは抱き合って喜んだ。



 そしてアイシャはそんな私達に


「まだですよ。背後に回れただけですから、次は攻撃までの流れの練習です。私がここで盾を構えますから、クウネはここに打ち込んでください」


「は、はい!」



 そして再び特訓は再開された。


 静止させたバックラーは、クウネが蹴る一瞬は耐える事が出来るようになった。


 でも宙に浮かせたバックラーも触れると、一秒ほどで念動は解けてしまう。



 しかし、これは大きな進歩だ。



 まったく動かせない所から一秒でも動かせるようになった。


 これで私のクウネの連携攻撃の一つが出来上がったのだ。



 夕方になり、クエスト参加の冒険者を確認する為、私達はギルドに向かった。


 クエストボードの例の護衛クエストの張り紙の下に、参加冒険者の名前があった。


 私達三人も含め、そこには全部で十人の冒険者の名前があった。



 すると、ギルド受付の女性が話し掛けてきた。


「ラフィーネさん達ですね?」


「はい。そうですけど」


「そちらのクエストですが……」



 女性は明日の集合場所と時間を教えてくれた。


 場所はトサレタ商会のお店だが、前にジーノさんと会った店とは別の店舗だった。



 詳しいクエストの説明などは明日、依頼主のトサレタ商会からあるとの事だったので、私達はギルドを後にして家に帰った。


 二日間の特訓で結構疲れたけど、明日は初めてのクエストだ。


 もしかしたら、初めてモンスターと戦うかもしれない。



 普通なら怖いのかもしれないけど、私は楽しみで仕方なかった。



 思いっきり戦える…。



 そう考えるといつもなら、ワクワクして眠れなかったかもしれないが、今日は疲れたせいか、ぐっすりと眠れた。




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