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ポンコツ貴族令嬢が最強スキルをゲットしたので、自由を求めて家出する。~家出令嬢の冒険譚?~  作者: 十目 イチ
大都市で新生活編

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第15話 新居と同居人

 家の一室で私とアイシャ、獣人の女の子は向かい合わせで座っていた。


 安全を確認したアイシャが窓からジーノさんを呼んで、ジーノさんがその部屋に入って来た。


 獣人の女の子はジーノさんを見て、ビクッと反応したが、すぐに私が



「大丈夫だよ。この人もあなたには何もしないから。安心して」


「う、…うん、分かった」



 ジーノさんがその娘に両手を見せながら、


「ほら、大丈夫だよ。何も持っていないよ。僕も一緒にお話してもいいかい?」


「う、うん。あの…」


「ん?何だい?」


「か、勝手にお家に入ってごめんなさいっ!」



 突然女の子がジーノさんに頭を下げて謝ってきた。




 ジーノさんも驚いたみたいだけど、すぐに笑顔になって


「あはは。その事ならもういいよ。何も気にしてないから」


「で、でも…」


「それより君の事を教えてくれないかな?名前とか」


「あ、名前はクウネです」



 クウネと名乗った女の子は、まだおどおどしながら答えた。

 頭についている耳と腰の辺りから生えている尻尾があるから、間違いなく獣人なんだけど、見た目はかなり人間に近い。



 モーネサウラは大都市だから、私達が来てから道行く人で獣人は何人か見てきたが、その人達はもうちょっと獣寄りの見た目の人が多かった。




 私はそれが気になったので、クウネに聞いた。


「クウネは獣人なのよね?」


「うーん、獣人と人間の混血(ハーフ)です。っていうか、お父さんがハーフでお母さんが人間です」


「という事はクォーターってことか」




 ジーノさんがそう言った。


 クウネの四分の一だけ獣人って事なのね。


 じゃあ、ほとんど人間か。


 でも、かわいい耳と尻尾だけ遺伝してるって…、すごい羨ましい。




 ジーノさんが続いて質問した。


「それでクウネちゃんはどこから来たんだい?」


「えっと、北の方の村から。ほとんど獣人ばっかりが住んでる村です」


「あー、あったね。そんな村。ごめん。聞いたことはあるけど、何て言う村か忘れちゃったな」


 ジーノさんは思いだそうとしていたが、思い出せないようだ。




 私はそれを見て、ジーノさんに聞いてみた。


「獣人ばっかりの村ですか?」


「そう。少しだけど人間も住んでて獣人たちと共存してる村があるんだ。クウネちゃんはそこから来たんだね」


「うん」


 クウネもだいぶ落ち着いてきて、しっかりと答えた。




 続けて私が質問する。


「でも、何でこの街に来たの?一人?」


「うん。一人で来た。その…村というか、家出してきたの」



 …家出っ!

 マジか!

 すごい親近感を覚えた。



 隣のアイシャが残念そうな目で私を見ている。




 さらに隣にいるジーノさんがクウネに聞く。


「家出って、お父さんとお母さん心配してるんじゃないかな?」


「ちゃんとお手紙置いて来たから、大丈夫だと思う」




 置き手紙っ!また私はすごい親近感を覚えた。

 これはもう奇跡だよ!


 この部屋に、家に置き手紙してから家出した娘が二人もいるよっ!




 私は自分の鼻息が荒くなりそうなのを抑えて、クウネに質問した。


「でも、何で家出したの?ケンカでもした?」


「ううん。人間の街に行ってみたかったの。行った事なかったから」


「それで家出して、この街に?」


「うん。大きな街だったから、楽しそうだなと思って」




 うーん、残念。

 理由はちょっと私とは違うな。



 でも、楽しそうっていうのは合っているな、などと考えていると、アイシャがさらに残念そうな目で私を見ている。




 ジーノさんがクウネに聞く。


「でも家出かー。大人という立場上、このまま放置しても良いものか。ちなみにクウネちゃん、歳は?」


「えっと、14歳です」


「そうだよな、未成年だよな」


「やっぱり連れ戻されますか…」



 クウネはうつむき、落ち込んだように呟いた。




 そして私は思いついた事を言った。


「クウネ。私達と一緒にこの家に住もうよ!」


「「「えっ?」」」



 私以外の三人が声を揃えて驚いた。



 するとクウネが


「いいの?」


「うん、全然いいよ!多い方が楽しいし」


「いや、でもラフィーネ嬢。それはさすがに…」




 ジーノさんがうろたえて、止めようとする。


 するとここまで黙っていたアイシャが


「私が保護者になるという事で、クウネさんの親御さんに連絡していただくというのはどうでしょうか?」


「いや、しかし…」


「ダメかな?ジーノさん?」



 私はジーノさんの顔を覗き込みながら聞いた。



 ジーノはうーんと考え込み、


「分かりました。じゃあ、クウネちゃんの親には私からちゃんと保護している、と連絡はしましょう」



 思わず私は聞き返す。


「ホントですか?」


「ただし!もしクウネちゃんの親からすぐに帰って来るように言われた場合は、すぐに村に帰ってもらいますよ。それで良いですか?」


「それはそうですね。もしそう言われた場合は仕方ありませんね。クウネはそれでも構いませんか?」


「うん。分かった」




 私は嬉しくなって、ジーノさんを見て


「ジーノさんっ!ありがとうございます。この家も大事に使わせていただきます」


「いえ、それはこちらこそありがとうございます。ですよ」



 そして私はクウネの方に向き、


「じゃあ、クウネ。私はラフィーネって言うの。よろしくね」


「ラフィーネ!ありがとう。…えっと」


「私はアイシャです。よろしくね。クウネ」


「ラフィーネ。アイシャ。よろしくお願いします!」



 クウネは私達に深々とお辞儀をした。




 かくして私達は、モーネサウラ到着二日目にして、住む家と可愛い同居人を手に入れることができた。


最後までお読みいただき、ありがとうございます!


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