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ポンコツ貴族令嬢が最強スキルをゲットしたので、自由を求めて家出する。~家出令嬢の冒険譚?~  作者: 十目 イチ
大都市で新生活編

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第14話 先客がいるみたいです

 翌朝、私達は早速行動を起こす。


 まずはロザミーさんの弟、ジーノさんのお店に行くのだ。


 ジーノさんはこのモーネサウラで商人をしていて、数軒の店舗を運営し、色んな物を取り扱っているそうだ。


 食品や外来品の取り扱いは父親のボウネンさんが主にしているそうだが、ジーノさんは不動産や冒険者ギルドへ人の斡旋など、商人の枠を越えたような商売をしているそうだ。


 私達はこのモーネサウラで生活するにあたって、まず拠点となる家が必要になってくる。


 さらにお金を稼ぐ方法も見つけなければならない。

 そこでロザミーさんは弟のジーノさんがうってつけという事で、私達にこの紹介状を持たせてくれたのだ。


 その紹介状にはジーノさんのお店の地図も添えてあったので、私達はすぐにそのお店を見つける事が出来た。



 お店の一階部分には珍しい海外の調度品など陳列していたが、奥の方にカウンターがあり、そのさらに奥は事務所になっていて、従業員の人達が机で作業をしているのが見えた。


 私達がそのカウンターまで来ると、一人の女性が対応してくれた。



「何かご用でしょうか?」


「ブルクにあるトサレタ商会のロザミーさんからの紹介で、こちらのジーノさんに会いに来たのですが」


「あら、ロザミー支店長からですか」


「ええ、こちらがその紹介状なのですが」


「では店長に確認して参りますので、お預かりしても?」


「はい。どうぞ」



 女性はアイシャから紹介状を受け取ると、奥の扉の中に入って行った。



 少しして、女性が戻って来ると


「お待たせしました。奥に店長がいますので、ご案内致します」


 そう言って私達を奥の部屋に案内してくれた。

 奥は応接室になっていて、そこで待つように言われたので、二人で待っていると中に男性が入って来た。



「すいません。お待たせしてしまって。姉さんからの紹介状、確かに受け取りました。初めまして。ジーノです。遠路はるばるよくお越しくださいました」


「いえ、突然お伺いして、こちらこそ申し訳ありません。私はアイシャと申します。こちらがラフィーネです」


「ラフィーネです。よろしくお願いします」


「そんなに緊張しなくても大丈夫です、お二人とも。事情は姉からの紹介状で分かっていますので」



 簡単な挨拶を済ませた私達は、早速本題の家探しの件をジーノさんに相談してみた。


 それならば、ちょうど良い物件があるとの事だったのだが、


「この街の端にある家なんですけどね、一年ほど前にとある貴族から買った家で、家自体は問題ないんですが、二週間ぐらい前から厄介な事になりまして…」


「厄介な事というと?」

 

  アイシャがジーノさんに尋ねた。


「どうやら何者かが、勝手に住み着いているみたいなんです」


「何者か?それは誰だか分からないんですか?」


「ええ、何度か追い払おうとしたんですけど、やたらとすばしっこい奴でして」


「何か危害を加えたりとかは?」


「いえ、こっちの姿を見つけたら、一旦は家を離れるんですが、こっちが居なくなるとまたすぐに戻って来るんですよ」



 アイシャはちょっと首を傾げて、聞いてみる。


「なるほど。一度見に行っても構いませんか?」


「ええ、構いませんが、気をつけてください。こちらにちょっかいを出してきてはいないですが、そいつを見たウチの従業員はそいつには尻尾が生えてたって言ってたんで」


「尻尾ですか?では獣人の類いですか?」


「おそらく。彼等は警戒心が強いですから」



 それを聞いてアイシャが考えこんでいると、ジーノさんが私達に、


「もしそいつを追い払っていただいて、お二人が住むとなれば家賃は格安で提供させてもらいますので」



 私はアイシャの袖を引っ張り、目を見て力強く頷いた。


 もちろん、行こう!の合図だ。

 アイシャは軽くタメ息をつき、ジーノさんに言った。


「ではジーノさん、その家まで案内していただいてもよろしいですか?」




 モーネサウラの端の区画にその家はあった。

 賑やかな街から少し離れているので、家の周りはすごく静かだった。


 元の持ち主だった貴族は静かで便利の良い場所という事で別荘にしていたらしい。


 ジーノさんが所有してからは、それなりの家賃のする大きな家なので、なかなか借り手が見つからなかったという事だ。


 今回、私達はその家をロザミーさんという後ろ楯もあったので、めちゃくちゃ格安家賃で案内してもらった。


 ロザミーさんからの紹介状には何と書かれていたか、私達には分からないが、たぶん私達を手助けするように書いてくれてあったのだろう。


 ジーノさんはロザミーさんにはまったく頭が上がらないとも言っていた。



 家のすぐ後ろには街の大きな外壁があった。


 私達とジーノさんの三人はその家の門の前まで来て、家の中の様子を伺う。



「どう?アイシャ」


「ここからでは何とも言えませんね。やはり中に入ってみないと」


「大丈夫ですか?お二人とも」


「ジーノさんはここでお待ちください。私達で中に入って様子を見て来ます」


「気をつけてくださいよ」


「ええ、ありがとうございます」




 私達は家の庭を抜けて、玄関から家の中に入って行った。


 玄関を入ると大きなホールになっていて、目の前に立派な階段が見える。


 一階は左右に廊下が続いていているが、灯りが無いので奥は薄暗くて見えなかった。

 外から見た感じだと、全部で10ぐらいの部屋がこの家にはありそうだった。



 念の為、私は小石をいくつか両手に持ち、アイシャも腰の短剣に手をかけている。



 すると、二階の方でバタバタっと走る足音が聞こえた。


 私達は二階に駆け上がり、足音がした方の廊下をゆっくりと進む。



 いくつか部屋の扉が並んでいて、奥の部屋の扉からこちらを覗き込む、小さな人影が見えた。


 私はあっと声を上げそうになったが、なんとか堪えた。



 アイシャは立ち止まり、私の前に腕を出したので私も立ち止まった。



 そしてアイシャが、その人影に優しく声をかける。



「私達はあなたに危害を加えるつもりはありません。なので、姿を見せてくれませんか?」



 そう言ってアイシャは腰の短剣を廊下に投げ捨てた。


 短剣の落ちる音が家の中に響く。



 覗いていた人影は部屋から更に体を出し、こちらを見てきた。



「ホントに何もしない?」


 人影が私達に聞いてきた。


 女の子の声だった。



「ええ、何もしませんよ。良かったら少しお話しませんか?」



 アイシャが優しく、その人影にそう言った。


 人影は部屋からゆっくりと、廊下に出てきた。



 窓から入る朝日に照らされて、その姿がハッキリと見えた。



「ホントに何もしないんだったら…、いいよ」



 その娘は獣人だった。



 頭にある大きな耳が猫みたいだった。


 ふわふわとした尻尾が見えた。




 それを見た私は思わず思った。



 か、かわいい…。あの尻尾、モフモフしたい…。



 

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