第103話 久々に血がたぎります
聖樹の側にいた騎士型ゴーレムが動き出し、私達に向かって歩き出した。
ノユンが水晶の中で声を上げる。
「ナヴィちゃん! あれを制御出来る?」
言われたナヴィが戸惑いながら答える。
「さっきからやってるんだけど、止まらないにゃ!」
それを聞いたノユンが叫ぶ。
「あれは完全に精霊の加護を外れて暴走している! 気を付けて!」
既に私以外の皆は武器を構えていた。
私は水晶を鞄に入れ、剣を構える。
アイシャが向かって来る騎士型ゴーレムを見ながら、私達に言う。
「二手に分かれて戦いましょう!」
剣を模した樹木を正面に構えながら、騎士型ゴーレムは私達に歩みを進める。
剣を持っていない方の手に、体からザワザワと木が集まってきて、その木が形を変えていく。
クウネが叫んだ。
「見て! 盾を作ったよ!」
騎士型ゴーレムはまるで剣と盾を装備した人のようになり、更に近付いて来る。
私が皆に向かって叫んだ。
「私とアイシャで左側をやるから、右側の奴をお願い!」
皆が頷き、私達は左右に分かれて走る。
騎士型ゴーレムは狙い通り、私達をそれぞれに追いかけてきた。
私が数枚の三日月を騎士型ゴーレムに向かって放った。
キィンッ! キィンッ! キィンッ!
騎士型ゴーレムは盾でその三日月を防御して、三日月が弾けた。
素早いっ!
さっきのゴーレムより全然早く動く。
アイシャが距離を詰めて、斬りかかろうとするが、間合いに入る前に騎士型ゴーレムの剣が振り下ろされ、アイシャが一旦後ろに下がった。
間合いも遠いな。
それなら…。
私は展開している三日月を騎士型ゴーレムの周りに移動させて、ゴーレムの前後左右のあらゆる方向から一斉に三日月で斬りかかった。
騎士型ゴーレムは剣と盾を振り回し、向かってくる三日月を払い退けようとしたが、何枚かの三日月が騎士型ゴーレムの体に刺さる。
ザクッ! ザクッ!
ゴーレムの背中や足などに三日月が刺さったが、それを意に介さずにアイシャに向かって斬りかかってきた。
アイシャは一瞬、後ろに下がる素振りを見せたが、逆にゴーレムの方に距離を詰めて、その一撃をかわしながらカウンターで斬りかかった。
ザクゥッ!
騎士型ゴーレムの胴体に切り込まれたアイシャの剣がめり込む。
騎士型ゴーレムは盾を振り上げ、アイシャに向かってぶつけようとする。
「アイシャ! 危ない!」
アイシャは剣から手を離し、地面を転がりながら騎士型ゴーレムの盾の一撃をかわした。
アイシャが再び騎士型ゴーレムと距離を取り、私の近くまで戻ってくる。
「すいません。お嬢様。剣が抜けませんでした」
そう言いながら、アイシャは腰の短剣を抜いて構えた。
「だいぶ硬そうだね」
「ええ。かなり」
私は手に握った剣に力が入った。
私の念動で操る剣が通用するか、試すには絶好の機会だ。
私は久々に体の血がたぎるのを感じながら、騎士型ゴーレムに剣を構えた。
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