第102話 聖樹を守る騎士
私達は一ヶ所に集まり、周囲を警戒した。
私達が五体のゴーレムを倒した事で他のゴーレムが動き出したのだろう、ガサガサと動く音やドシンという足音が聞こえてきた。
周囲はだんだん明るくなってきているが、まだ他のゴーレムの姿は見えない。
アイシャが私に声を掛ける。
「お嬢様。他のゴーレムが集まる前に聖樹の所に行きましょう」
「そうだね。…と、ちょっと待って」
私は鞄の中からノユンの声が聞こえた気がしたので、鞄から水晶を出した。
ノユンはやっぱり私達を呼んでいたようで、そのまま話し出した。
「ナヴィちゃんはいる? もしいるんだったら、この辺り一帯のゴーレムの動きを抑えられるかもしれないから、試してくれないかな?」
戦闘中は少し離れた所にいたナヴィだが、今は私達の側に来ていた。
私はナヴィに尋ねる。
「そうノユンがいってるんだけど、出来そう?」
「うん。ゴーレムの力は感じるから一度やってみるね」
ナヴィは目を閉じて、瞑想するように集中しだした。
そしてナヴィの眉間にシワが寄ったと思ったら、周囲の森のさっきまでの物音がピタリと止んだ。
私はキョロキョロと周りを見回してナヴィに尋ねる。
「ゴーレムが止まった?」
ナヴィも目を開けて、周りを見回した後、私とノユンに話し出す。
「こんな感じかな? たぶん周りのゴーレムの動きは完全に止まったと思うにゃ」
ノユンはそれを聞いて、ナヴィに話す。
「そうだね。完全に止まってるよ。上手くいったみたいで良かったよ。これで聖樹までゴーレムに邪魔されずに行けるはずだよ」
それを聞いた私達は聖樹に向かって歩き出した。
私は水晶を出したまま歩き、他の皆は一応周りを警戒しながら進んで行く。
その途中で完全に動きの止まった人型ゴーレムがいた。
赤黒い目があるはずの部分に光はなく、集まった木が人の形をしている、そんな状態で止まっている。
それを見てノユンが私達に話す。
「もう大丈夫だね。ナヴィちゃんは完全にゴーレム達を制御出来ているよ」
「良かったにゃ」
私はナヴィの頭を撫でながら、話す。
「ありがとね。ナヴィ。これで安全に聖樹まで行けるよ」
さっき確認した聖樹の方に向かって森を抜けて行くと、木の間から光る樹木がちらっと見えた。
私は思わず、そっちを指差し叫んだ。
「あった! 聖樹だ」
皆でそっちに向かい、木の間を抜けて行く。
その木々を抜けると、聖樹が姿を現した。
聖樹の周囲に他の木はなく、光る樹木が雄大にそびえて立っていた。
これが聖樹か…。
私は聖樹を見上げて、ふと聖樹の根元の方を見た。
聖樹の傍らに二体の人型のゴーレムがさっき見たやつと同じように動きを止めて立っていた。
だけど、その二体のゴーレムは私達が戦ったゴーレムより少し小さく、手に剣を模した樹木の塊を体の正面に持って、真っ直ぐに立っていた。
まるで門を守る衛兵か、騎士のように…。
水晶の中でノユンが叫んだ。
「危ない! あの二体が動くよ!」
その二体の騎士型ゴーレムの目が赤黒く光った。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!感謝感謝です m(_ _)m
面白いとか、続きが気になると思った方は是非、ブックマークで応援をお願いします!
下にある☆☆☆☆☆評価も是非お願いします!
ブックマークと評価がめちゃくちゃ励みになって、更にめちゃくちゃ頑張れます!!
よろしくお願いします!m(_ _)m




