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FLASH!  作者: mimuka
3/7

デビュー前に…

そもそもアタシは普通の…とは言えない両親と周囲の環境があった。


父親は元俳優。しかも世界を舞台にして、活躍した超有名俳優。


今では引退して、タレント事務所を経営している。


コネや才能、そしてお金のある人なので、瞬く間に事務所は成功し、街中には5つのビルが建った。


そして母親は元トップモデル。生粋の日本人ながらも、世界一の美女という地位と名誉を貰ったことがある。


今では引退し、モデル事務所を経営している。


ここでは若手の育成に力を入れていて、また服飾デザイナーとしての顔も持っている。


そちらも成功を収め、全国に30店舗、母の店がある。


二人の会社は協力し合っている形で、仕事は別だが二人はよく一緒にいる。


二人の間には、アタシが産まれた。


でも両親は特にアタシに芸能活動のことは、強制しなかった。


ただ周りの環境が環境なだけに、時々事務所が忙しい時にはバイトとして顔を出していた。


例えば、イベントで人手が足りない時。


あるいは事務系の仕事が溜まっている時など。


アタシもアタシで顔が広かったから、そういう仕事をちゃんとこなせていた。


しかし…新人には通用しない。


それを実感したのが、あの日のバイトだった。


その日、父の事務所ではオーディションが行われていた。


次の時代を引っ張るアイドルグループを結成する為に、集められた若い少年達。


次で最終オーディションということもあり、少年達はみんな緊張していた。


全国から集められた約50人のアイドルのタマゴ達。


しかし全員素人ではない。


元より何かしらの能力が高いコばかりで、レベルは高かった。


アイドルグループと言っても、何かしらプロレベルでなければいけない。


例えばモデルの仕事をしていたり、何かしら運動能力が高かったりと、経験と能力がものを言った。


そして合格した者は、父と母の全力のバックアップの元、デビューできるのだ。


アイドルとしてデビューしたい少年ならば、必ず受けに来るオーディション。


しかし…あまりの人の多さに、アタシは駆り出されていた。


その時ばかりは、外部からもバイトを雇ってテンヤワンヤの大騒ぎ。


マスコミも来てたしなぁ。


首から下げた身分証明書で、事務所の関係者かどうか分かる。


オーディションを受けに来た男の子達は、ナンバープレートを付けている。


それ以外の人物は、警備員に声をかけられていた。


慌しく動く。


アタシはその時、パーカーを着ていた。


身分証明書はブラブラしてて邪魔だった。


だからパーカーの中に入れて、歩いていた。


が! …それが大きな間違いだった。


オーディションを受ける人達の待ち合い室で、少し騒ぎが起こっていた。


アタシは人の合間をすり抜け、控え室に入る。


すると2人の男の子が、軽く言い争いになっていた。


控え室にはそれぞれ10人入れている。


あまり多過ぎると、緊張感が移ると思っての部屋割りだったけど…。


…10人でも多かったな。


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