表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/27

Lv5:木の上の美少女。

20時に投稿できなかった……はい、今回も長くなっております。


では、どうぞ。

 東門を出たところでトシが立ち止まり、高らかに宣言した。


「これよりっ! ダッシュで林に向かう! 一番最初に着いた者が本日のリーダーだっ! 皆の者! 最善を尽くすのじゃっ! よーいどんっ!」


 トシは芝居がかったセリフを言い。走り出した。

 俺は何事かと、呆気にとられていたが、他のメンバーも走り出していたので、遅れながらにスタートした。

 東門から東にある林までは1キロほどあり、その間は草原がある。

 先頭を走るのはトシとシノだ。そのあとにタクさんとミキ君。アオイ姉もすぐ後にいる。

 俺はというと……。


「も、もう無理。はぁはぁ、あいつら、速すぎんだよ。ゲホッ! くそう、待ちやがれ~!」


 初心者や第一陣の人達が、レベリングに励む草原を全力疾走するパーティー。

 もちろん注目を浴びるわけであって、その最後尾を少し遅いが全力で走る俺は、好奇の目を一手に受けている。

 普段なら視線が気になるのだが、今はそれ以上にしんどい。

 途中で何かしらの効果音が鳴ったが、気にする暇もなく後を追いかける。

 しばらくして林が見えてくる。遂にと嬉しく思いながら、みんながいる入口を目指す。


 やっとのことで着いた。

 俺はもう喋ることもできず地面に大の字になって寝転ぶ。

 あぁ、大地様、気持ちがよいでございます。


「おい、サナ大丈夫か? おいっ!」


 トシだろうか、声が聞こえる。とりあえず笑ってみる。

 なんだろう、もう寝てしまいそうだ。

 おやすみなさぃ……。


「ひゃうっ!?」


 突然の刺激に変な声をあげてしまう。

 目を開け、犯人を捜すとトシが横腹から腰にかけて、触っていた。

 俺はジト目でトシを睨みながら話しかける。


「何してるの? んっ、や、やめろっ、はぅ」

「相変わらず腰が弱いのな。大丈夫か?」

「うるさいっ! 疲れただけ」


 トシが腰を触ってくるので、反応してしまう。

 撫でてくるだけなのだが、どうも腰を触られると力が抜ける。

 変な声など、あげていないのだ。そう、気のせいだ。

 寝転んだので、休憩でき体力が戻ってきた。

 とりあえず立とうと、手に力を入れて体を起こそうとする。


 起き上がれない、というか立てないぞ、これは。

 どうにか起き上がろうと頑張るが、力が入らず腰が上がらない。

 あ、腰が抜けたのかもしれない。前にも腰を触られて、腰を抜かしたことがある。

 こうなるとまともに動けないのだ。力も入らないから座ることしかできない。

 仕方がなく、トシにでも助けを求めよう。


「ト、トシ。腰抜けた、助けろ」

「まじかよ。可愛いなぁもう」

「だまれ」

「あ、じゃ助けない。がんばれ」


 トシがニヤニヤしてきたのでつい暴言を吐いてしまった。トシは気分を悪くしたのか、みんなと先にいこうとする。

 アオイ姉は俺をじっと見て止まっている。

 シノも同じように止まっている。


「あ、ト、トシ! 悪かった。だから、助けて」


 俺は左手をトシの方に向けて、待ってと言う。

 トシは俺が『助けて』と言うと、笑顔でやってきた。


「最初からそう言えばいいのに、ほれ掴まれ」


 トシは俺の前に来て手を出してくる。

 俺はその手を握り締めた。

 トシが俺を引っ張り上げて、立たせてくれるが、足が覚束無い。

 俺は頑張っているが、どうも頼りなく、シノが支えてくれた。

 俺は一つ、休憩を入れる。するとトシが目の前に来て、背中を向けながら少し屈んだ。

 何がなんだか分からず、それを見ているとシノが支えるのをやめて背中を押してきた。

 俺はされるがままにトシの背中に寄りかかると、トシが足の内側を手で押してくる。

 何をするのか分からず、トシに抱きつく。

 足を持ち上げられて、トシの腰の位置に上げてきたので巻きつく。

 するとトシが立ち上がった。なるほど、おんぶか……っておいっ!


「ちょっ、おんぶは恥ずかしいって。さすがにこの年になっておんぶは」

「何を今更、というか早く狩りをするんだ。サナ様を待つのももう限界だ。サナ様は大人しくしてなさい」

「は、はいです」


 今は完全に足で纏いだから、素直にトシの言うことを聞く。というか、置いていかれるとなると困るのだ。

 とりあえずみんなで、林の中に向かう。


「はぁー、良いのが撮れたわ。これはさすがに出せないわね」

「だね~! サナお姉ちゃんのこんな恥ずかしい所は私たちしか知らないことにしとこう」


 我が家の姉妹がなにやら怪しい話をしている。俺がどうしたのだろうか。

 気になるので聞いてみよう。


「俺がどうしたって? なにが撮れたの?」

「あ、ええと……サナちゃんの映像。スクリーンショットの映像版」

「え、えぇと、どのあたりからかな?」

「サナお姉ちゃんがこっちに向かって草原をがんばって走ってくるところから、おんぶされるまで」


 どうやらすべて撮られていたようだ。というかそれ盗撮だろ。

 こっちからしたら、どこかを見ているようにしか見えないからな。

 さっきトシが以降としていた時にずっとこっちを見ていたのはそういうことか。


 さて、まぁ、盗撮の件については一応、悪用しないと思うので放置だ。

 今はみんなで林の中を敵を探しながら探索中だ。

 ときどき、発見のスキルのおかげで、薬草や石ころなどのアイテムを発見する。

 俺は相変わらずトシの背中の上だ。

 トシは辛そうにもせず、たまに大丈夫かと気にかけてくれる。やはりいい奴なのだ。

 今は、トシが指揮を取っている。どうやら一番だったようだ。


 前の方にいたシノが敵を発見したらしく報告に来る。


「前方2時の方向にアントが3体。特に目立ったこともないです」

「よし、討伐を頼む。俺はサナ様のお守りをしている。何かあったら呼んでくれ」


 おい、お守りってなんだお守りって。確かに何もできないですけども。というかなかなか腰が良くならない。今も腕で頑張っているが、ほとんどがトシに任せっきりだ。


 前方では楽しそうに暴れるシノと魔法をどんどん放つミキくんとアオイ姉、堅実な守りのタクさんがみえる。

 戦闘もプレイヤースキルが違うのか攻撃を入れては避けるの繰り返しで危なさもない。

 いやぁ、あいつら強いなぁ。俺もがんばらないといけないのになぁ。

 無言で眺めているとトシが呟いた。


「別にサナはサナなりのペースでいいんだぜ? それにサナだって初めてのVR世界でこんなに動けるんだ。対応力や順応性は一番高いんだぞ? 安心しろって」


 トシには励まされてばっかだな。そう思った。

 俺は小さく頷くことしかできなかった。

 今の顔は、見せることができないな。

 それほどまでに真っ赤だろう。

 俺はそのあとも続く戦闘をトシの背中から見ていた。



 時刻は夕方の6時になった。ゲーム内でも現実と同じ季節、同じ日の入りになっているのでまだまだ明るい。

 あのあと、俺も戦闘に参加できるようになり、順調に狩りが進んでいた。

 モンスターを倒すと、なぜかGがドロップするので所持金が1000Gから3000G程になった。

 このあたりは雑魚モンスターだが、初日に来るような場所ではなく。それゆえに草原よりもらえる量が多い。

 ドロップアイテムも売ればお金になるので、それなりに効率がいいようだ。

パーティーによる戦闘では、ドロップ品はランダムでお金は均等に入る。

 また、敵を倒した数は共同なのでプレイヤーレベルが上がりやすい。

 今現在、レベルは7になろうとしていた。他のメンバーもプレイヤーレベルは同じのはずだ。

 ただ、やはり活躍度や行動量が違うのでステータスには大きな差が出てきたことだろう。


 俺は現在、ツインソードを使ってアクロバティックや風魔法を身に纏うように発動して戦っている。

 林の中では、木が邪魔で弓の射程範囲が狭まるので、ツインソードにしている。

 基本的にAGIを上げたいので、細かく動いて翻弄するように動く。

 敵は昆虫類や爬虫類が出るようで、爬虫類の中では動きの速いものもいて、速さ比べをしているようで楽しかった。

 まだまだ、相手の攻撃を読むのが甘いようでたまに攻撃を受けてしまう。

 そういった時にはミキくんに回復してもらうので、感謝している。

 狩りは順調に進んでいき、森に近づいてきた、そろそろ引き返そうかと相談していたとき、森の方から叫び声が聞こえてきた。

 目を凝らせて見ると3人のパーティーが熊に追いかけられていた。

 クマはそれほど速くないが、3人はどうも怪我をしているようで遅く、危なっかしい。

 このゲームは死んでも経験値とかのダウンは無いが、1時間ほどステータスが半減する。

 初期の1時間はそれなりに痛く、注意してきた。

 前方から左の方向に走って逃げる人達はどうも第一陣の人達だ。

 トシは黙って状況を観察している。しばらくして、逃げていた一人がこちらに気がつき、助けてくれと叫んだ。

 トシはそれを聞いた瞬間に動き出した。

 俺達も一斉に走り出して、モンスターのグリーンベアーを受け止める。

 ミキは逃げていた人たちにヒールを掛けて回復する。

 俺は風の魔法のアーツである、風の刃、ウィンド・カッターを放つ。

 緑色をしたウィンド・カッターはグリーンベアーの左手に当たり、斬り裂く。

熊のというだけあって、切り落とすことはできないが動きが鈍くなったことはわかった。

 また、アオイ姉の火が獣系のグリーンベアーに大ダメージを与える。

 タクさんは相変わらずの堅実な守備で、グリーンベアーをみんなに寄せ付けない。


 グリーンベアーは結局、こちらの魔法の火力で削りきった。

 そして、助けた人達の方に行った。


「どうも、ありがとうございました。あのままだったら殺られてました」

「いえいえ、たまたま居ただけですので。それにしても、なぜ森の中に居たんですか?」


 トシがちゃんとした対応を取っている。やはり知らない人に対しては、ちゃんとマナーを守るようだ。

 相手の方たちは、元々6人の即席パーティーのようで、最初は林でレベリングをしていたのだが、迷って気がついたら森にいたらしい。迷っている間に運悪く、グリーンベアーにエンカウントしたようで、他の3人はやられたそうだ。

 とりあえず、この3人を林を抜けるまで案内するということで、林の中を護衛した。

 さすがに3人で戦うには条件が良くないので、エンカウントしたときはこちらが倒した。

 まぁ、俺はずっと3人の傍にいたが。


 そして林も抜け、3人は帰っていった。俺達も一応ここで一旦解散となった。

 これからは各自でレベリングだ。

 俺はとりあえず、『双剣』と『魔力』、『魔法使い』がレベル10になったので、新しく3つのスキルを選択することにした。

 まず『暗視』これは暗闇でも目が見えるというもので、レベルが上がれば見える範囲が広がるようだ。

 次に『遠視』これは遠くを見ることができるもので、レベルが上がればズームがどんどんできるようになる。

 最後は『隠蔽』これは敵に見つかりにくくなるもので、暗殺などには必須である。

 不意打ちを狙うスキルだ。


 選択をしたあと、ステータスを見たら、スキルが増えていた。どうやら行動によって条件を満たせばもらえるようだ。これは選択できないものや、できるがレア度の低いものがある。

 増えていたスキルは『ダッシュ』『魅惑』だった。ダッシュは草原を走ったお陰だろうが、魅惑はよくわからない。あとで、ゲーム内の掲示板でも見て、調べよう。

 スキルを詳しく見たら、ダッシュは全力疾走する時の加速アップと書いてあった。

 魅惑はとりあえず魅力で相手を惑わす、と書かれている。あまり深くは考えたくないな。


 さて、スキルも増えたし、レベルもまだまだ低いので狩りを続けよう。

 今日は徹夜も惜しまない。早くあいつらに追いつかないとな。

 俺は林に引き返して行く。

 他のメンバーは、ほかにも知り合いや友達がいるようなので、そちらと組むのだろう。

 ぼっちじゃないからな!ちゃんとそのうち、友達もできるはずだ。


 俺は林の中をズンズン進んでいく。

 遠くから、パーティーの声が聞こえてくる。夕方になってくると林でレベリングするグループも増えてきた。

 自分はとりあえず、弓で先制しつつ、魔法をぶつけてからの接近戦のつもりをしている。

 不意打ちなどを利用して戦えば楽に勝てるはずだ。


 しばらく歩いている間もスキルの遠視を発動する。できるだけ早くレベルをあげようと考えると、常に発動するのがいいのだ。

 発動中は遠くの景色を眺めている。

 近くのものになると細かく見えるので、それも便利だ。

 しばらくそれを続けていると、右側にトカゲのモンスターが見えた。

 数は3匹。近くにいるだけで、連携などはないと見れる。

 とりあえず、木の陰に隠れながら距離を詰めていく。

 隠蔽を使えば、見つかりにくく、視界の悪い林では有利になる。

 敵がすべて違う方向を見ている瞬間に弓を引き絞る。

 狙いを澄ませて、放つ。

 矢はトカゲの背中に刺さった。トカゲは敵を探すように周りを見回す。俺は木に隠れて、弓を準備し、顔を出す。

 トカゲも気がついたようでこちらに向かってくるが。魔法を発動させる。

 風の刃が飛んでいく。トカゲは刃を避けるがそれをわかった上で、矢を放つ。

 さすがに避けたあとの矢は避けきれずに刺さる。

 一体目が接近してきたところで、アクロバティックを利用した動きの、三角飛びを木を蹴ってする。

 トカゲは空中に居る俺を見るしかできない。

その間に魔法を上から落とす。

 風の刃、ウィンドウ・カッターはトカゲに命中して、HPを削りきった。


 俺はそのあとも2体を倒す。案外接近戦になる前に倒せた。

 アクロバティックは、ツインソードで戦う時には、AGIとの合わせ技で変則的な動きができそうだ。

 あと、空中で魔法を下に放った時に若干体が上に流れた。

 反動なのだろうが、これを利用して、前に跳んだり、風で体を修正したりもできそうだ。

 俺はいろいろな戦い方を考えながら、ちょっとしてみたかった、木から木の飛び移りをやる。

 木の幹から別れた太い枝を思いっきり蹴り、飛び出した。

 跳んだ先には同じように木の枝がある。

 そこに乗るが、足に負担がかかる。

 どうやら一回ごとに止まるよりも勢いでどんどん進んだほうが楽そうだ。

 あと、空中からの弓の射撃が案外できそうなので、あとで練習してみる。


 俺は7時半頃にしっかりとした大きな木の上でログアウトして、風呂やご飯を済ませてきた。

 帰ってくると、体はしっかり木の上にあった。

 俺はとりあえず周りを見渡して敵が居ないかを探る。

 すると、目の前、それも自分の腕の中に小さなふわふわがいた。

 敵のようで、発見スキルが赤マーカーで映す。

 名前を確認すると、ベビーホワイトフォックスだということがわかった。

 フォックスなので狐だろう。それにしても真っ白で小さい。ベビーと書いてあるので、赤ちゃんだろうか。

 俺は恐る恐る触ってみる。


「キュ?」


 可愛らしい高い声で鳴く。どうやら俺の腕の中でくつろいでたようで、不安そうな目で見つめてくる。

 目は赤色だった。なんだろう、夜なのもあって、神秘的だ。


「ごめんごめん、大丈夫だよ。よしよし」


 俺は赤い瞳で見つめてくる狐を撫でながらそう言う。

 安心したのか目を細めて手にスリスリしてくる。

 この子は手のひらに乗るサイズで小さく可愛い。

 俺はしばらくこの子を撫でることにした。

 この子もいるし移動もできないからね。

 それからしばらくは撫で撫でしていた。



 狐を愛でながら、周囲をみる。

 遠視と暗視を併用すれば充分見える。

 たまに光魔法やランプ系のアイテムで夜の狩りをしているパーティーを見かける。

 すぐ下を通っても気がつかれなかったので隠蔽でも働いているのかもしれない。

 夜にライトを出すのは相手に自分の位置を知らせていることになるようだ。

光だけでどこに居るか、簡単にわかる。

 モンスターはそれを認識しているのか、光を追いかけたりするようにも見える。

 これは追々、暗視が役に立つかも知れない。

 そう思いながら狐を撫でているとお腹が鳴った。

 どうやら空腹度が下がってきたようだ。お腹が空いたという感覚もあったが、まさか鳴るとは。このゲームはそうとう手が凝っている。

 しかし、どうしたものかと考える。

 とりあえず食べ物をゲットすればいいのだ。

 近くに食べれるものはないだろうか。そう思って周囲を捜すがなかなか見つけられない。

 そもそも草を食べるのは、それなりに調理しないと美味しくない。

 どうしたものかと思って手元を見ると、狐がおらず少し前にいた。

 どうしたのだろうかとゆっくり追いかけると、枝を器用に登って木の上の方に行く。

 自分も落ちないように、気をつけながら追っていく。

 狐が何をしているのかを見ていると、この木になっている果実を必死に採っていた。

 そうか、果物だ。俺は上の方に登って行き、果実を探す。


 結局10個ほど果実が見つかった。

 狐が2つ持ってきてくれたので合わせると12個だ。

 狐は俺にくれるようだ。さすがにそんなに食べれないので、一つ、果実にかぶりついて実を小さく噛み砕いて、手に出し、狐の前に持っていく。


「ほれ、お前の分だよ~。ありがとうね」


 果実をくれたお礼にあげてみると、狐は元気に食べた。

 すぐに手の上にあった実を食べたので、俺はまた同じようにして差し出す。

 狐はそれをまた食べる。全部食べたところで、俺の手をペロペロと舐めてくれる。

 くすぐったいが気持ちがいい。

 俺は反対側の手の指で狐の耳の間の頭を撫でた。


「くぅぅ~ん」


 すると狐が俺の方を向いて鳴いた。

 なんだろうと思っていると効果音が流れて目の前に画面が現れた。

 内容は『ベビーホワイトフォックスをペットにしますか?』というものだった。

 最初は意味がわからなかったが、たぶんこのゲームではモンスターも味方にできるのだろう。

 表現がペットとなっているので、少し変わっていると思うが、狐をペットにできるのならそれは、とても嬉しいので『YES』を選択した。

 すると『名前を授けてあげてください』と出た。

 俺は狐の方を見る、真っ白な毛が夜でも綺麗に輝いている。

 その毛が雪に思えたので、雪と狐をあわせて『雪狐(ゆきぎつね)』にした。


 決定を押すと効果音が鳴り、ビーストテイマーになりました。とアナウンスがあった。

 どうやら、モンスターを仲間にできるようで、すると新しいスキルがもらえるようになるようだ。

 俺はスキルなどを確認していた。称号も見習いビーストテイマーとなっている。

 画面を見ていたらいつの間にか俺の体を上がってきた雪狐が、肩に乗っかる。

 そして顔を横から舐めてくる。俺は画面を閉じて、雪狐に向いた。


「これからよろしく。ユキちゃんって呼ぼうかな?」


 雪狐は俺の言葉に返事するように顔を舐めてくる。どうやら気に入ってくれたようだ。

 それにしてもペロペロするのが好きなようだ。

 俺はしばらく、されるがままに舐められてやった。うん、可愛い。


 そのあと、またお腹が鳴ったので果実を食べたのであった。

 味からして林檎だろう。5つはバックに入れる。あとでサイさんに持っていこう。


 そのあと、またユキちゃんを撫でていた。


 サナは結局、雪狐と一緒に木の上で寝たのだった。

 ゲーム内で寝てもゲームからは落とされず、現実でも体は寝ているので朝までそのまま銀髪少女(笑)と銀髪狐の添い寝は続いた。




読んで下さり有難うございます!


気軽に感想、アドバイス、一言くださるとありがたいです。

リクエストも待ってます。


誤字脱字なども教えていただけると幸いですm(_ _)m


次回は街に戻ります。明日の投稿は難しいかもしれませんが待ってていただけると幸いです。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ