その10 律、娘とソートンにいく。
リエスディアとソートンに行ったよ。
やっぱり女の子だね、
キラキラしてた。
「お母様、この服可愛いです。」
リエスディアがレースのピンクのワンピースを持っていった。
「着てみたらどう?」
私は言った。
「はい。」
嬉しそうにリエスディアが試着室に入っていった。
「律はいいのか?」
グーレラーシャの大型ワンコが言った。
ええ、置いてこられなかったんです。
しかも、このソートン、グーレラーシャ支店なのにさ。
次元門使ってないよ。
やっぱり、グーレラーシャの大型ワンコのしつけは失敗?ようです。
まあ、抱き上げないだけましかな?
若い男性が恋人の女性を抱き上げてるのを横目でみながら思いました。
「あー、智和君じゃん!」
私は言った。
「律おばさん。」
よく見たら男性は知ちゃんと神無月さんの息子でした。
「恋人?」
私は聞いた。
「ええ、そうです。」
智和君が言った。
可愛い彼女が恥ずかしそうに頭を下げた。
うーん、青春だな。
たしか、リエスディアよりひとつしただよね。
「神無月警護官の息子は抱き上げるのだな。」
ウェティウス様が言った。
ああ、神無月さんは抱き上げないもんね。
ムリュフ人だから。
「では、失礼します。」
智和君はそういってしあわせそうに
去っていった。
「お母様、お父様どうですか?」
リエスディアが言った。
わー、若いっていいな、可愛いもん。
「似合うよ、買えば?」
私は言った。
「そうですか?買っちゃおうかな♪」
リエスディアは言った。
このお姫様、パティスリーイシカワでアルバイトしてるんです。
小遣い稼いでどうする?
お姫様の癖に。
「律はこれはどうだ?」
ウェティウス様が言った。
明らかにミニスカートですが見えちゃうよ。
主に抱き上げられてるもん。
「ええ?嫌だよ。」
私は言った。
「駄々をこねるのはこの口か?」
ウェティウス様がキスした。
全く、生あたたい眼差しで見られてるよ。
帰りにパティスリーイシカワによってお茶した。
「三田夫人、シフォンケーキにハチミツソースがけを頼む、あとお茶をセットで。」
ウェティウス様が言った。
なれたところなんで膝の上に抱かれてます。
「私は小豆のヨウカンと緑茶セット。」
やっぱりこれだよね♪
「パンケーキセットが良いです、飲み物はコーヒーでお願いいたします。」
リエスディアが言った。
「ねぇ、智和君、彼女を抱き上げてる状態だったけどソートンで会ったよ。」
私は言った。
「...彼女がいるのね。」
知ちゃんが言った。
知らないんだ。
いって不味かったかね。
「ま、お年頃だしね。」
知ちゃんが言った。
お年頃のリエスディアは浮いたうわさが
ありません。
リエスディア、まだラース様が好きなのかな。
あんまり早くおおきくならないでね。
まあ、後継ぎだから余計に頑張りすぎてるのかもしれないよ。
リエスディア、がんばり過ぎないでね。




