その14 律、結婚式の写真を撮る。
お祖母ちゃんが
こっちで結婚式したいってごねたよ。
とりあえず、結婚式の写真を撮ることにしたよ。
「ウェティウス様はグーレラーシャの正装でいいんじゃないかな?」
モーニング似合いそうだけど。
グーレラーシャ傭兵国の国王陛下なんだし。
「律がウェディングドレスと白無垢だよ、あわないよ。」
お祖母ちゃんが言った。
そうかな?ウェティウス様の正装姿格好いいのに。
「私達も撮るのですか?」
サルティーアス兄ちゃんが言った。
「そうだよ!」
お祖母ちゃんが言った。
相変わらず、元気だな。
「僕達も一緒に撮るんだ。」
宇水の妖怪師匠が言った。
五十嵐の長老も快黎ちゃんも来てる。
「ごめんね、静がいる人だけでも集めて異世界で暮らす律に持たせたいって言ってね。」
お祖父ちゃんが言った。
そうなんだ...。
「お祖母ちゃん~ありがとう!」
私は泣きそうになった。
グーレラーシャにも写真はある(カラーだよ。)
だから向こうの結婚式の写真も持ってきたけど。
ウェティウス様の執務室にこっちの写真も飾って置けば寂しくないよね。
「うん、でも度々、里帰りしなよ。」
お祖母ちゃんが言った。
出来るだけするよ。
ウェティウス様こみだけどね。
お父さんとお母さんはまだ帰って来てないので
次回にするって言ってた。
次回?
「ひ孫が生まれたらとらないとね。」
お祖父ちゃんが呟いた。
ひ孫ね。
お祖父ちゃん、そのひ孫、グーレラーシャ傭兵国の跡取りなんですが。
だって男女問わず一番最初の子が跡取りだって言ってたし。
それにしても私の夫は綺麗だなぁ。
また、劣等感が...。
まあ、いいか。
「律ちゃん翼人だから細くて綺麗だね。」
自分も翼人な快黎ちゃんが言った。
「快黎ちゃんも綺麗だよ。」
快黎ちゃんは盛装してた。
修士とった時新調したんだって。
エメラルトグリーンの盛装が似合ってる。
「綺麗だね、律。」
宇水の妖怪師匠はローマのトーガみたいな蒼い正装。
「そうだな。」
五十嵐の長老は特級守護戦士の正装をしてる。
そうか、五十嵐の長老って三次界の守護戦士の元締めだもんね。
お祖父ちゃんとお祖母ちゃんも盛装でなんか華やかだね。
ワクワクしてきたよ。
この企画終わったらグーレラーシャ傭兵国に帰らないとだけどね。
みんなで撮った写真はやっぱり宝物になった。
ウェティウス様のモーニングはともかく羽織袴はレアだよ。
似合うけどさ。
写真を撮ったあと、みんなでお食事会してお開きにした。
日本料理ってグーレラーシャ人にあわないみたいだね 。
天ぷらに醤油ザバザバかけてせっかくのパリッとかんだいなしがウェティウス様。
同じ天ぷらでも塩まみれにしたのかクー兄ちゃん。
ティー兄ちゃんは以外と普通に食べてたな。
刺身は三人ともダメでした。
コメは味がないと言ってた。
グーレラーシャ料理改造計画したいな。
ま、伝統は仕方ないか。
宇水の妖怪師匠がパーウェーナ世界についてくると言ってた。
なにする気なんだろう。
来るんなら快黎ちゃんに来てもらいたいよ。
ま、遺跡見に来るだろうけど。
また、里帰りするんだ。
醤油とか味噌とかラーメンとか持ち込もう。
寂しいけど、ウェティウス様がいない方が寂しいからグーレラーシャに帰るね。




