幕間 栗落花家最強のおばあちゃん3
律が婿を連れて帰ってきたよ。
しっかり見極めてやるよ。
「ウェティウス・グーレラーシャです。」
超美人が私の前で膝まずいてお辞儀してるよ。
律、どんな大物つり上げたんだい。
ってグーレラーシャの
国王陛下だったね。
「祖父上様、祖母上様よろしくお願いいたします。」
祖母上様なんて言われたことないよ。
「ウェティウス様。」
律はもう、抱き上げられてるよ。
かっこよかったのは一瞬かい!
「静、血圧上がるよ。」
ミェルデが耳元でささやいた。
「わかってるよ。」
ヘタな事したらどんなお仕置きされるか
わかんないよ。
「律の祖母上様と祖父上様はお若いな。」
お菓子(律がすきな龍屋の栗羊羮)を
持ちながら孫婿が言ったよ。
律は膝の上だし。
「口移しかい!」
孫婿は羊羮を律に口移しした。
「ウェティウス様、恥ずかしいよ。」
律が言った。
「駄々をこねるのはこの口か?」
孫婿はそういって律にキスしたよ。
「無視かい!」
私は叫んだよ。
「静、血圧上がるよ。」
ミェルデが私を膝の上に抱き込んだ。
「わかってるよ。」
私はため息をついた。
「ウェティウスさんはグーレラーシャの国王陛下とか...側室とかいるんですか?」
にこにこと笑ってない目でミェルデが言ったよ。
「側室などいません、代々いませんが、いけませんか?」
ウェティウスさんが言ったよ。
そうなんかいそれは評価するよ。
「あなたは綺麗だからモテそうだ。」
ミェルデが言ったよ。
「律だけおればよい。」
ウェティウスさんが一人言のように
言って律を抱き込んだよ。
「ウェティウス様、大丈夫だよ。」
律がウェティウスさんの頭を撫でた。
その指を持たれて甘噛みかい!
「ウェティウスさん、律、アマアマはお部屋でしてね。」
ミェルデが言ったよ。
そうだよ、血圧上がっちゃうよ。
「申し訳ない。」
ウェティウスさんが言ったよ。
「ごめんなさい。」
律が言ったよ。
満と秀明は次元門の調整中で
まだ、パーウェーナ世界にいるから
祖父母であったんだけどね。
「じゃあ、お部屋いくね。」
律が言うとウェティウスさんが抱き上げて立ち上がったよ。
全く隙がないねぇ……。
武人だって言った通りだね。
ともかく、律、静お祖母ちゃんはまだ、ウェティウスさんは観察中だからね。
いざとなったらどんなことしても
別れさせるからね。
ミェルデ、どこに連れていくきだい。
私はミェルデがすきなんだよ。
だから連れ去らないでおくれ。
お仕置きはノウサンキュウだよ。




