グーレラーシャの獅子新伝3
サルティーアスが帰ってきた。
武器をすべて奪われて、
髪の武器すら奪われたようだ。
いつもきっちり結ってるみつあみが
解かれている。
サルティーアス、すまん。
ヌーツ帝国との友好を崩すわけにはいかん。
「外泊する時は断るようにせよ。」
白々しいと思いながら私はサルティーアスに言った。
「そうだよ、心配したんだよ。」
律は頭が良い、合わせてくれた。
「申し訳ございません。」
髪の解かれ 痛々しくまだ天鉱合金の枷が両手足に残るサルティーアスも白々しく謝った。
「部下が世話になりました。」
ギルデアス皇帝にお礼を言った。
「ありがとうございました。」
律も言った。
「無事で何よりです。」
ギルデアス皇帝も白々しく言った。
ヌーツ関係者がなんとか天鉱合金枷をとって去ったあと、
律を抱き抱えたままサルティーアスに言った。
「無事で良かった。」
サルティーアスは私の大事な兄とも思う男だ。
「ご迷惑をお掛けしました。」
サルティーアスが言った。
「うん、無事で良かったよ、真相はなんなの?」
律が言った。
そうだ、なんでサルティーアスをかどわかしたのだ。
「私の父がライエスが...オーヨの先代王の退位ごの側室の子だったのがはったんです。」
ライエス警護官長はヌツオヨ大陸をさ迷っているところを祖父上様に拾われたのだったな。
「ハセフィヤ女官に父上の事で話したい、グーレラーシャ傭兵国のためになると言われました、浅慮でございました。」
サルティーアスはオレンジ色の目をふせた。
「そなたのせいではない、きちんと調査しなかったのが悪い。」
ライエスは保護された時綺麗な言葉づかいだったと聞いている。
そこそこの出でないかと祖父上様が言っていた。
ライエスは覚えてないと言い張ったがな。
「連中は、このオレンジ色の目をあかつきの瞳と呼んでおりました。」
サルティーアスが言った。
オーヨの伝説だったか?
あかつきの瞳を持つ光の神が妻で妹の夜空の髪を持つ姫と降臨して国を創ったと言う。
あかつきの瞳を持つものが
昔は本当に夜空色の髪を持つ姉妹をめとり王位継承権を得ていた。
今は、遺伝病を考えて従姉妹をめとるらしいが。
ああ、オーヨはなくなったのであった。
「私にセラシナと言う女を抱かせ、子を作らせようとしていました。」
サルティーアスは眉をひそめた。
「オーヨ、最後の姫だ、後宮に今、納められてるそうだ、あってみたいか?」
夜空姫と呼ばれてたそうだ、
オーヨではな、青黒い髪だから。
「いいえ、全く会いたくありません。」
サルティーアスからすればそうだろうな。
「オーヨの復活を企んだ訳か。」
短慮だな、サルティーアスとセラシナ姫に
子供が出来たとて今は神話の時代では
ない、ヌーツ帝国はくだせぬであろう。
「ゆっくり休むがよい。」
私はサルティーアスに言った。
「はい。」
サルティーアスは部屋を出ていった。
「律。」
律の唇をむさぼりながら思った。
外交こみとはいえ
せっかくの新婚旅行がとんでも無いことになった。
まあ、解決したし。
今日こそ律を可愛がろう。
サルティーアスが戻るまでできなかったからな。




