その23 律、反地面生活する。
ウェティウス様のせいで最近地面を歩いてません。
おかしいな、何がそんなに不安なんだろう?
婚約したのでお部屋がどういう訳か最初のウェティウス様の隣のお部屋になりました。
「結婚式まで、ドーリュムの部屋にいてほしいのですが、周りの圧力に屈したお母さまを許してください。」
スザナお母さまがドーリュムのお部屋をでる時そうに言ってた、陛下には、律を助けてもらった恩がありますしと呟いてました。
ま、いいんです。
私もウェティウス様の顔をすぐ見られる距離の方が嬉しいし。
ウェティウス様のお部屋の隣は国王の伴侶の部屋なんだそうです。
単純に王妃の部屋と呼ばないのは、
グーレラーシャ傭兵国では、男女問わず第一子が後を継ぐからです。
ここ三代、男王は珍しいんだって。
「律、おはよう。」
....でも、私、あの部屋のベッドに寝かしてもらえたの数えるほどだ...。
おかしいな。
まだ、ウェティウス様と色っぽい関係になってないのに....。
いつも、ウェティウス様の腕の中で覚醒...。
やばすぎる、朝一でウェティウス様の顔見られ.......やっぱりキスされた。
「トイレに行ってきます。」
これ、言わないと腕の中から出してくれません。
なんの羞恥プレイだよ。
綺麗な婚約者に朝から....。
ついでに洗面済ませて部屋に戻ると
「律、もういいか?」
抱え込まれました。
あのー、着替えまだ...わかりました。
限界ですね。
ハア、どうしても別々の仕事の時どうするかね。
.....キス...腰も撫でてるし。
ますますエロエロしいな~。
「陛下、律、おはようございます。」
あー、スザナお母さまが来た。
「スザナか。」
良かった、着替えが出来るよ。
「スザナお母さま、おはようございます。」
「陛下、王室管理補佐官に律を世話をさせます、お離しください。」
スザナお母さまが
言うと渋々ウェティウス様は下ろしてくれました。
王室管理補佐官とは、いわゆる侍女、侍従さんです、専門職です、色々な業務があるので大変なのだそうです。
ちなみに王室管理官は女官とかで王族の個人秘書だそうです。(男性もいます。)
「では、行こう。」
身支度を整えて戻るとさっそく抱き上げられました。
「律、美味いぞ。」
...なんで普通に食べさせてくれないのさー。
膝上抱っこはいいとして、よくないけど、その食事口移しはダメージなんだよー。
「たまには、一人で食べたい。」
私は呟いた。
「相変わらず、駄々をこねる口だな。」
ま、不味い......学習しないな、私、キスされたよ。
執務室に着きました。
あのさ、私、ここまで、一歩も歩かせてもらって無いんだけど。
「おはようございます、陛下、律様。」
サリュウスのお姉さん他人行儀だよ~。
「おはようございます、ドーちゃんです。」
仕方がないかもだけどいっておこう。
「...ドー...律様言いたいことはわかりますが、毎回言うようにけじめです。」
サリュウスお姉さん冷たいよ~。
「...サリュウス秘書官、律の好きなように呼んでやれ。」
ウェティウス様が言ってくれました。
「陛下、公式の場でドーちゃんってでたら不味いので、今からならさないといけないんです。」
そうだけどさー。
「じゃ、結婚したら、グーちゃんかな。」
律・グーレラーシャになるから。
「グーちゃん...可愛い...だめよ、陛下の伴侶をグーちゃんなんて...律様です。」
サリュウスお姉さんは負けなかった。
...寂しいな。
「ウェティウス様、下ろしてください。」
何故か執務中のウェティウス様のお膝の上から下ろしてくれません。
「律、この件についてどう思う?」
無視ですか?
これですね....。
結局、執務中一度も下に下ろしてくれませんでした。
「律。」
今は、休憩中です。
また、口移しだよ~。
本当にたまには普通に食べたい。
「律の頬は甘いな。」
ほっぺなめられました。
「ウェティウス様、お茶とうぞ。」
食事介助して上げました。
「口移ししてほしい。」
エロエロしく言われました。
「嫌です。」
そんなはずかしい事できません。
「そうか。」
ウェティウス様は妖しく微笑みました。
「駄々こねるのはこの口か?」
えー、こねて....キスされちゃったよ。
あと、胸元にキスマーク~。
ひどいよ、ウェティウス様。
結局、その日、ウェティウス様の腕の中から出られたのは、
離してもらえたのは、トイレの時のみ
地面と遠い生活送ってるよー。
ウェティウス様。
歩けなくなると困るから
どうか、少し歩かしてください。
運動不足で太っちゃうよー。
反地面生活キツイよー。




