その2 律、世話される
「あの人、国王陛下なんですか?」
栗落花家の家訓として、男女分ける名称は慎重に使うがある、伝統的に分けるのを嫌う世界もあるのです。
「ウェティウス・グーレラーシャ国王陛下です、ここは武門の国と名高い『グーレラーシャ傭兵国』ですが、異世界人なら知りませんよね。」
スザナさんって人が言った。
「間違いなく知りません、逆に日本とか、地球とか、明正和次元とかはご存知ないですよね。」
...知るわけないよね。
「ニホン、チキュウは異世界人の研究書にのってたけど、メイセイワジゲンは知らないです。」
とスザナさんって人は言った...何か、その異世界人どっからきたかわかったよ、『地球』世界の人じゃないかな?言葉通じないらしいし。
「何、うなずいてるのですか、そういえば名乗ってなかったですね、スザナータ・ドーリュム、王室管理官長を任されております。」
とスザナータさんは言った。
王室管理官って、ボウチュウジュツって言うのとか陛下のプライベートとか管理する人かな?公務も管理してそうだけど。
「ご丁寧に、えーと、私は栗落花 律、環境調整師です。」
情報は的確な量を与えるべしだったかな?このくらいでいいよね。
「環境調整師?どんな職業なのですか?」
スザナータさんは不思議そうに聞いた...どの辺まで知識あるのかな、魔法系...。
「人の住んでる、環境、畑とか田んぼ、住空間、都市空間を精霊とかと協力して調整する仕事です。」
これしか説明しようがないよ、私は主に、畑、田んぼ系の調整が専門だけどね。
「...よく、わからないけど、とりあえず、食事にしましょうか。」
スザナータさんはそう言って、出ていった。
「今のうちに逃げようかな。」
私は、開かないだろう扉をあきらめて、中庭に続くガラス戸を開けた。
「空いてる理由わかった。」
中庭の天井は優美なデザインの鉄格子で覆われ、例えば、翼人でも逃げられそうになかった...ちなみに、私は翼人が強いの飛べます。
「部屋に戻ってください。」
しかも警護な人もいて押し戻されたよ、報連相バッチリなんですね~、アホ~。
「律さんは、あきらめが悪いですね。」
急いで帰って来たスザナータさんにあきれたように言われた、あきらめたら終わり、あきらめるなが家訓なんです。
「陛下より、絶対に逃がすなとのご命令をたまわっております。」
さっきの警護な人まで入ってきちんとスザナータさんが帰ってくるまで監視されました...私的な事に公的な権力使うんじゃない。
「この際、私は逃げたってことで見逃してくれたほうが、お互いに厄介な事にならないと思いますが。」
保護されるのに一番されちゃいけないのが王族、貴族、豪商もヤバイ...一番いいのは庶民の家で仕事手伝いながらもちつもたれつが良いって言う家訓なのです、自立が一番いいのは当たり前ですが。
「...律さんは、変わってます、陛下が保護すると言った以上、あの方は武人ですから、翻さないと思っていいです、あきらめてください。」
スザナータさんは哀れむように言った...女王陛下、アンタ、武人なのかい、政治は大丈夫なのかな?
はぁ、お米あるんですね、高価そうな綺麗なお皿に、白いご飯...合わない、ファミレスのハンバーグ御膳とかの形式なんでしょうが、お皿が立派過ぎてどのようにたべたらよいのか...。
「黒い髪の異世界人は、米を好むって専門家に問い合わせて聞いたのですけど、食べられませんか?」
食べられますよ、種族的にも大丈夫だし。
「お皿が立派過ぎて食べづらいです。」
傷つけたら、弁償?
「...ま、気にせずお召し上がりください。」
あきれられた?庶民なんですよ。
食べてる間中、警護の人いましたよ、連絡とってるみたいです、取り調べが待ってるんですね...憂うつです。
「着替えも準備しました。」
...借りたくないなぁ…差し入れ小袋に入ってるし、逃げる時借りは少ない方がいいと異世界生活想定訓練の時言われたし。
「持ってますよ、場所貸してもらえれば、着替えますよ。」
警護の人は男だしね。
「...異世界人...律さんは変わってます。」
スザナータさんは言って、小部屋を貸してくれた、スザナータさんの服装や警護の人の服装を見ると私の持ってる着替えであんまり違和感無さそうだし、チュニックとズボンで大丈夫みたいです。
「スザナータ管理官長、警護隊長が取り調べに来ても大丈夫かと連絡が来ました。」
警護の人が言った、隊長がくるんだ。
怖くないといいな、ああ、あの女王陛下にさえ捕まらなければ...今頃、普通の異世界生活がまっていたのに...私、筋力ないからな、武人女王陛下...頼むから解放してください。