その15 律、グランパ、シャルルに会う。
ウェティウス様~、食べられちゃうのかな?.....私、まだ、女王陛下が女か男か確認してない....食べられちゃえばわかるよね....わかりたくないよ~、苦しいよ、わかる前に御花畑の向こう岸行くかもね。
「ウェティウス、久し振りね。」
何か、アンママン様の声が遠くで聞こえる。
「律嬢、生きておるか?ウェティウス放せ。」
あ、お祖父様、かろうじて生きてますよ。
「律、すまない、加減が出来なかった。」
抱き潰されるかと思いました。
「おー、この子が異世界の賢い黒ウサギちゃんかい?」
だれだろう?この金髪の美形の初老のおじさんは?
私は、陛下の腕の中にまだ居ます...だって離してくれないんだもん、さっきはむかれかけたのに、気がついたら、チュニックが胸近くまでまくられ下着のみでした、可愛いキャミソールきててよかったよって問題かい、ズボンは無事でしたよ、でも暑い国だから基本的に薄着なんだよね、でも、日差し強いから長袖だし、ズボンもぴったりけいじゃない長ズボンかな。
「ウェティウス、相変わらず、綺麗だね。」
金髪の美形の初老のおじさんは言った。
「ごめんなさいね、濡れ場邪魔して~。」
アンママン様が言った、この二人似てる、父娘?
「入ってよかったわ、律嬢が圧死するところじゃったわ。」
陛下のお祖父様が言った、そうなんだ、怖いな。
「そこまでではありません。」
陛下はお茶をのみながら言った。
いや、死にそうだったよ、不用意に他の人に抱き上げられないように....あ、あまーい、口移しで陛下が飲ませたくれたお茶は駄々甘だったよ。
「甘いか?」
陛下は言った、反省してるのか、今日は逆に食事介助してくれてるよ、ま、口移しだけどさ。
「甘すぎです、砂糖抜いてください。」
私がそう言うと陛下は侍女さんに命じてお茶を入れさせた。
「ウェティウス、私は無視なのかーい。」
金髪の美形の初老のおじさんが悲しそうに言った。
「ウェティウス、その衣装似合ってるわ。」
そう言えば、生誕祭用の衣装?の上に私座ってるよ降りなきゃ。
「律、降りようとしなくても良い、本番用ではない、外国の要人がくるからと着替えさせられた。」
こう言う白っぽい衣装も持ってるんだね、長衣が足首までの長さでまん中スリットなところが違うだけだけど、本職の刺繍は綺麗で豪華だな、サークレットもいつもより凝ったのつけてるし、みつあみは一緒...ああ、金髪だと落ちつく~。
「クレシアの祖父上様、お久しぶりです。」
ウェティウス様は丁寧に礼を私を下ろしてして、また、私を抱え込んだ...不安なのかな?
「そう言う格好いつでもしてればいいのに~綺麗なのに、中身は婿そっくり~。」
やっぱり、父娘らしい。
「伯父上様はお元気ですか?」
ウェティウス様は言った。
「あの子は元気だよ、それより、黒うさちゃん紹介してよ、私はクレシア芸術国の王シャルル・クレシアだよ~。」
ニコニコしながら手を握られた、握手?
「律・ドーリュムです、異世界人です、仕事は、ウェティウス様のお世話係です、陛下にはお世話になっております。」
でいいんだよね、下ろしてくれたらグーレラーシャの礼をしよう。
「....ウェティウスだ律。」
..........やっぱり、過剰反応中?だって言った瞬間キスするんだもん、ひどいよ陛下。
「おー、いつ頃、ひ孫予定日?」
この人もアンママン様タイプだ。
「陛下、シャルル陛下、もっとエレガントに聞いてくださいませ、ご婚姻はいつですか?とか。」
シャルル陛下の側近らしい人が言った、その発言あんまり差がないような...。
「ローランド、わかったよ、結婚はいつ頃?」
何で気になるのかな。
「.....いずれ、招待状をお届けできるだけと思います。」
ウェティウス様が言った、そんな話になってるの?私、あんまり目立ちたくないんですよ.....何を今さらって言われそうだな。
「ねー、黒うさちゃん、私はグランパでよろしくねー。」
ぐ、グランパ?のりはフランス、呼び名はイギリスですか?
「グランパ様。」
ちゃんと距離とっておこう。
「グランパだよ~。」
ごねられてもな。
「お父様、私も通った道なのよ、ダメなのこの子、礼儀が良すぎて。」
日本人ですから、呼び捨てはツラいだけですよ。
「クレシアの月、おかわりありませんね。」
側近のローランドさんが呟いてたよ。
「ウェティウス様、お菓子食べますか?」
これ以上口移しがキツかったので、いつものようにお菓子を口元に出して.....甘噛みですか?失敗したよ。
「律!帰りますよ。」
スザナお母様が来ました。
「スザナ、律は仕事中だ、衣装合わせもある。」
私、これ仕事...なんだね、衣装合わせってなにさ。
「陛下、ノルティウス様が律をさらいかけたそうですね、もう出仕させられません、危なすぎです。」
あ、ヒフィゼ外務担当官長さんからですか?
「これからは、律は絶対に私の腕の中から出さない、許せ、あやつも若いのだろう。」
え~、困るよ。
「陛下も自制心無さすぎです、律はおもちゃじゃないのですよ。」
スザナお母様が言った、そう言う扱いじゃないよ、うっとうしい事も有るけど、基本的に優しいよ。
「律は、私の最愛の者だがそれでは不満か?そなた達さえ承認すればきちんとした地位を与える用意があるが。」
地位?あるよ、陛下のお世話係...それ以上はめんどくさいからいらないや。
「....農業管理官長と外務担当官長、内務管理官長は賛成にまわっておる、わしもじゃが、王室管理官長のそなたは反対、ほかの管理官長どもは様子見じゃな。」
陛下の祖父上様が口を開いた。
「あら、律ちゃんはウェティウスの許嫁でしょう?」
許嫁じゃありません。
「そうなんだ~、ひ孫楽しみ~。」
軽いなこの王さま、この父娘よくにてるよ、中身。
「....ともかく、律の評判に関わる事は避けていたたきたいです。」
あー、また何か言われたんだ。
「出来ればな。」
やっぱり出来ないんだ。
結局、私の分まで、衣装作ったんだね、めだちたくないのに...何で、衣装合わせする時までいつでも一緒なのさ陛下、キャミソールはみられたけど、それ以上見られたくないよ。
「律は、意外と胸があるな。」
とウェティウス様はニヤリとしていった。
「陛下、律の胸元のキスマークはなんですか?」
スザナお母様が青筋立ててるよ。
「律は私のものだからな。」
嬉しそうに陛下が言った。
「可愛そうに律、陛下、自制心を持ってください。」
怒りのオーラをまとわせてスザナお母様が言った。
「無理だな。」
陛下は言った。
やっぱり無理なんだ、陛下、頼むよ、こっちは初心者なんだからさ、死ぬような目だけには合わせないでほしいよ、やっぱり、ウェティウス様と別れて生活した方が良いのかな?
出来そうにないけどさ。




