その1栗落花 律の体質
申し遅れました、私は、栗落花律明正和次元で環境調整師2級の成熟度青年の女です、ごくごく普通の......多分。
「そなたは、今、流行りの異世界人か...何も変わらない...どころか、可愛いな。」
それはどうも、ついでにきっちり、両手首を押さえ込んでるのを離してくれると嬉しいです。
「普通、言葉が通じないと聞いていますが。」
スザナさんって人は冷静に言った。
「元の世界ではまったく役にたちませんでしたが、自動翻訳機構みたいな体質なんです、文字も多分読めます。」
信じてくれるといいな、本当に元の世界じゃ役にたたなかったよ、自動翻訳機構世界中に明正和次元じゃ張り巡らされてるし。
「自動翻訳?...まあ、不審者扱いでいいですよね、陛下。」
陛下か?...女王陛下?
「...不審者扱いでも、何でもいいから、二人きりにしてくれ。」
...陛下、まだあきらめてなかったのかよ。
「この際、私は、落ちて来なかった事にして外に出してもらえませんか?」
それが、一番お互いの為だよ...。
「珍しい考え方だ、普通、保護を願うのではないか?」
そう言うもの?家の家訓じゃ『異世界のもめ事に巻き込まれない為には無駄な保護を頼まない』だけどね、異世界生活想定訓練もしてるし...。
「いえ、なんとかするので...。」
差し入れ小袋有ったしね。
「.....騒がないのですね、異世界人ってパニックおこすとか、暴れるとか、聞いたけど。」
スザナさんって人に言われたよ、暴れてどうにかなるもんなら暴れてますよ...ハア。
「暴れたぞ、弱かったが。」
女王陛下が苦笑していった、そりゃ、襲われれば抵抗しますよ...よわくってすみませんね。
「陛下が、襲ったせいかと思いますが。」
スザナさんって人が容赦なく言った、発言制限ないって事は進んでる国かもしれないな。
「...時間切れか、一応、警護の取り調べと、異世界人の専門家に調査させろ...ただし、この部屋から一歩もだすな。」
女王陛下がやっと手を離してくれた、取り調べと調査ね、拷問とかないといいけど、まあ、その前に私、嘘言ってないし。
「はい...出さないのですか?」
スザナさんって人はビックリしたように言った。
「一歩も出すな...世話も頼む。」
女王陛下はそう言って私に微笑んだ...やっぱり綺麗だな。
「そなたは不本意かも知れないが、保護しよう、楽しみにしている。」
女王陛下は言った...私、逃げようかな?...ああ、今ほど空間術使えたらって思った事はないよ。(私、ほとんど使えません。)
ああ、困ったな、出してくれないかな。
女王陛下は私にまたキスをしやがって出ていった、あんた、私をなんだと思ってる。
「どうしますかね...?」
スザナさんって人がいった。
後には、スザナさんって人と結構ヤバイ格好にむかれてる私が残った...まあ、パジャマでも着ようか...。