グーレラーシャの獅子4
律が仕事中もそばにいる、それだけで苦手なデスクワークもはかどるな、本当はもっとふれあいたいのだが...律に出ていかれたら困るからな。
「ドーちゃん、何か面白い資料見つかった?」
サリュウス秘書官が聞くと律は写真を楽しそうに出した。
「これ、へ、いえ、ウェティウス様の子供の頃ですかね?」
律は今、昔の私の写真を整理しているようだな、まだ、名前を呼ぶ事が定着していないようだ。
「あら、そうね、ちょうど、王立傭兵養成学校の入学式の写真かしらね。」
そうだな、正装しているしな、20才の時だなそうすると...その写真撮影の後、友達と走り回って、その衣装、ドロドロぐちゃぐちゃにして、スザナに叱られた覚えがあるな。
「子供の頃から綺麗だったんですね。」
...律、綺麗はやめてくれないか?カッコイイとか、りりしいとかいってほしい...母上様似のこの顔が嫌だった時もあるな
「王立傭兵養成学校というところに王族も入るんですね。」
律はやっぱり、戦いのある世界なんだねって呟いてた、律の世界はないのか?
「ああ、傭兵業務は、信頼が必要だからな。」
学校では得難い仲間を得たな。
「そうですか、あ、そろそろ、休憩しますか?」
律は気が聞くな。
「...忘れてたよ、最近、膝の上抱っこデフォルトだったよ...ハア。」
律はため息をついた...可愛いな、嫌なのか。
「律、たべさせくれ。」
律の指は美味しいからな♪
「たまには、自分で食べてください。」
ため息をついて律が言った...何を今さら、最初に食べさせてくれたのは律だろう。
「...........なんでキスするかな....わかりました。」
律の唇をむさぼりたいからに決まってるだろう、律は焼き菓子を私の口に入れた。
「すばやいな。」
そんなに、私に指を甘噛みされるのが嫌か。
「来月の御生誕祭、殿下方が帰ってくるそうです。」
ニノミ内務担当官が報告に来た、目のやり場に困ってるみたいだな。
「あやつらが帰ってくるのか。」
珍しいな、ここ数年帰ってこなかっただろう。
「殿下方?...ご兄弟がいるんですか?」
律が聞いた、律に話してなかったな。
「ドーちゃん、知らないのね、弟君と妹君がいらっしゃるのよ。」
サリュウス秘書官が言った...なるほど、あやつらが帰ってくる目的は律か。
「いいな、陛下、兄弟が居て、私、一人っ子だからうらやましいです。」
....律は一人娘か、跡取り?まあ、異世界に帰すつもりはないが。
「そんなに憧れるほど良いものではない。」
特に弟とは年が近いからな、私が50才で後を継がねばならぬのに、あやつはのんきに傭兵業務、うらやましいと思ったものだが...。
「律。」
私はふたたび、律の唇をむさぼった。
「.....そろそろ、仕事に戻るので下ろして下さい。」
律は、少し赤いな、可愛いな...食べてしまいたい。
「少し待て。」
もう一度、口付けをして、抱き締めてから解放した律はそそくさと離れていった、寂しいな。
「ちゃんと仕事しないと直ぐに出ていきますからね。」
ある程度離れてから律は言った...あれで私から逃れたつもりか?まあ、良い、仕事が早く終われば、それだけ早く律とふれあえる、どうに可愛いがってやろうか♪まってろよ律...まずは食事をたべさせてやろうか、口移しで。