幕間 淑女達のお茶会(スザナ・ドーリュム)
折角出来た娘なのに、陛下のせいでたんのう出来ないです。
「スザナータさん、お茶会でしかめっ面するのやめていただけます?」
ダファヤ家のビハシェリムさんが言った。
「律の事を考えていたのです。」
考えてみれば、律はこの国に来てから一度も王宮の外に出たことがありません、陛下の独占欲のせいてかわいそうに。
「律様、異世界の賢い黒ウサギの事ですか?」
ヒフィゼ家のロザシェリラさんが何か楽しそうに言いました。
今日は同世代の女性達とのお茶会です、普段、仕事や家業、家の事で忙しい、私達、熟女世代には息抜きといい情報収集の場になります、子どもの縁談や冠婚葬祭等の情報源になったりするので定期的に行われています。
...娘とか息子もつれてきていいんですけど...律は陛下に連れ去れました...ハア。
「異世界の賢い黒ウサギって言われてるのね、律ちゃんにぴったりね。」
王太后のアンネ様も参加されて居たのですね。
「律は、陛下にとられました、今頃、陛下の腕の中ですよ。」
王宮の官吏がほとんどがお茶会出席なので陛下もお休みなのです、武門の国の関係で女性が多いのです、長クラスは私達くらいの年齢層ですし、今日もセクハラされてるに決まってます。
「まあ、じゃあ、孫ね。」
孫って、アンネ様飛躍しすぎですよ。
「律は慎ましやかな性格なのに何で、淫乱女何て言われなきゃいけないんですかね。」
あの言葉、聞いたとき血が逆流するかと思いましたよ。
「律様が淫乱なら、今頃、陛下は抱きまくってると思いますよ、グーレラーシャの獅子が律様に対して自制心が残っているのは、律様が誘わないからだと思います。」
ロザシェリラさんが言った、楽しそうに笑わないで下さい。
「そうですわね、ま、律様が淫乱なら初日から、本番の許可出してましたわ、あの日、陛下は欲望に支配されていましたもの、ウブの律様がどうなっていたか...。」
ビハシェリムさんが言った、そんなおそろしい事言わないで下さい、その陛下の腕の中に今、律がいるんですよ。
「えー?私がはじめてウェティウスに律ちゃんの話した時、凄く愛しそうに律ちゃんの事はなしてたわよ、これは、夫が私に求愛時と同じかなっておもったのよ♪」
求愛...先王陛下の時も凄かったです、クレシアの月にベタぼれの先王陛下を押さえる為に、まだ夫じゃなかったライエス警護官とクレシア芸術国に行きました、外国の王女様を追っかけるんじゃない!しかも、その国でって思いました...陛下の方がましですね、律は異世界人ですし、ドーリュム家の姫に迎えた以上、陛下の好きにはさせませんが。
「スザナータさん、そこで暗い笑み浮かべないでいただけます?」
ヒバシェリムさんが言った。
「そう言えば、ロザシェリラさん、カータシキ魔法塔国のバリジナグ外交官の方はどうなりましたか?」
あれは、不気味な男ですね。
「ここに来てます、律様が参加するかもと網を張ったようですが、陛下のお蔭で遭遇させずにすみました。」
たまには陛下の欲望も役にたつのですね。
「律ちゃんに会いたかったわ。」
アンネ様が言いました。
「私も会いたいですね、バリジナグ外交官に対応してると会わないですから。」
律のどこが気に入ったのですかね、ロザシェリラさん。
「陛下と律なら、陛下の部屋の前の中庭にいるよ、ティー兄ちゃんが見守ってるらしいですよ。」
うんざりした口調でクーシャルーカが現れて
言いました、サルティーアスは陛下大好きですからね。
「....邪魔ね、サルティーアスさん。」
ビハシェリムさんが言ったけど、よくやったです、サルティーアス。
「邪魔ついでに様子見に行きましょう、ウェティウスどんな顔して律ちゃんに接してるのか見たいわ。」
アンネ様と先王陛下の時と同じですよ...邪魔はいいですね。
「いきますか、みなさま、ご一緒に。」
誘ったら、みなさまうなずきました、陛下、律にこれ以上セクハラはさせませんよ。
みんなで様子を見に行くと律は、中庭でやっぱり陛下の腕の中にいました、自制心無さすぎです、膝の上に横に抱き上げられて一緒にお茶を飲んでるようです、わざわざテーブルセット庭に出したのですね。
「律、食べさせてくれないか?」
陛下が甘い声で律に言いました。
「お菓子くらい自分で食べてください。」
律が答えました、そうです、その調子です。
「律を抱えていて手が届かない。」
陛下、なんです、そのエロエロしい言い訳は......。
「ウェティウス様、下ろしてくれれば解決しますよ。」
律が言いました、そうです、下ろしなさい。
「嫌だ、離さない。」
このエロエロエロ陛下~、なんです、その微笑みは?き、キスしてる、嫌です、ああ、律かわいそうに....。
「ウェティウスって情熱的ね、私だってしたこと無いわよ。」
アンネ様が言った、いえ、間違いないなくにたような状態は見ました、アンネ様溺愛の、お父上様が近くを通りそうになって、ライエスと誤魔化した事があります。
「異世界の賢い黒ウサギを溺愛されてるんですね。」
.....バリジナグ外交官が何でこの場に!
「ドーリュムさん、後ろ見てください。」
ロザシェリラさんが頭を抱えて言いました...のぞいてた中庭に面した部屋にお誘いした人以外の人がいました。
「おお、陛下~、そこですぞ、押せ押しまくれ!」
応援してるのはガナリス内務担当官長(男)ですね、あなた、お茶会来てなかったのに。
「律様、素敵ですわ。」
カギュレヒムさんまで、もう一人はお友達ですか?
「律様ファンくらぶ会報、『異世界の賢い黒ウサギ』更新できますね。」
あのあだ名ここから?
「孫近いかしらねぇ?」
アンネ様、お酒ですか?
「スザナータさん、見てください、陛下、獣ですわね。」
ビハシェリムさんが言いました、何ですって。
「律の指は甘いな。」
げ、律の指、なめてます...この獣陛下!
「...お菓子食べさせたあとだからですよ、やめてください。」
律がため息をつきました、かわいそうに。
「律は可愛いな♪」
なんですか、そのあまっとろい眼差しは!
「ハア、いい加減下ろしてください、暑いです。」
グーレラーシャは陽射しの強い国ですからね、律の住んでいた国はムリュフ精霊国のように気温の変化があるらしいですし、ここより涼しいはずです。
「暑いか、そう言えば汗かいたな、一緒に風呂でもどうだ。」
一緒に入浴ですって、お母様は許しません!
「スザナータさん、落ち着いてくださいませ、律様断ってます...あ、抱き上げられましたわ。」
待ってなさい!お母様が助けにいきます。
「母上、陛下の邪魔はしないでいたたきたい。」
サルティーアスの方こそ邪魔しないでください。
「陛下!律をどうするつもりですか!?」
私は、中庭に向かって叫んだ、サルティーアスに中庭のでるの阻まれてるんです。
「律と部屋に戻るだけだが。」
部屋に戻ってなにしようって言うんですか!?
「スザナお母様、大丈夫だよ、多分。」
律が言いました、多分ってなんですか?
結局、陛下に律を連れ去れました。
「異世界の賢い黒ウサギにはやはり、カータシキ魔法塔国に来ていただきたいな。」
バリジナグ外交官が不気味な呟きを言ってます。
「キャー、素敵。」
カギュレヒムさんとお友達は大喜びですね。
「...大丈夫ですよ、律様なら何とかしますよ。」
ロザシェリラさんその信頼感なんですか?
「今日のお酒は美味しいわ。」
アンネ様、飲み過ぎですよ。
ビハシェリムさんはどこですか?
「お母様はお仕事にいきましたわ。」
いやー、ビハシェリムさんがつくなんてー、律逃げてください。
「陛下!おしの一手ですぞ~。」
ガナリス内務担当官長、何かそれいやです....律、お母様が助けにいきます、それまで耐えるのですよ、あのエロエロ陛下、家の娘をなんだと思ってるのですか~!