その7 律、お引っ越しする。
私、お引っ越ししました、ドーリュム家の部屋のある所に...でも、女王陛下の側から離れられないんです...ハア。
「...なかなか、可愛い部屋だな。」
女王陛下が言った、そりゃ、女王陛下の部屋に比べれば、狭いよね...中庭挟んで向こう側がドーリュム家の部屋群だったよ、道理で、スザナさんの出勤早いはずだよ、しかも、通常、陛下の許可がないと使用できない、中庭に面した部屋が私の部屋です、陛下との交渉でそうなったらしい、お陰さまで、良く、女王陛下がおみえになってます。
「律様、ジャスミナ様がおみえになっております。」
...また、出たよ、ジャスミナ様...ドーリュム家と並ぶ名家のヒフィゼ家のご令嬢らしけど陛下の女の婿になりたいらしく。良く嗅ぎ付けて来るんだよね、協力してあげるよ、陛下がジャスミナ様に夢中になれば...解放されるかも。
「いれ。」
陛下、なにする口押さえないでよ。
「いれるな、今、律の都合が悪い。」
悪くな...。
「律様、ひどいですわ。」
..........あ、侍女さん突破したんだ......ま、悪いよ~、さっきまで普通に隣に座ってたのに何で、膝の上に抱き上げてキスする........。
「陛下、ジャスミナでございます。」
ジャスミナ様が綺麗に礼をとってる前で無視してキス続行するな、この、エロ陛下!
「なんのようだヒフィゼ嬢...。」
おい、もっと優しくしてやれよ、というかいい加減におろして~。
「陛下のご尊顔を拝しに参りました。」
ジャスミナ様はエキゾチックな美人だ、こんな人が何で女の婿希望なんだろう、ヒフィゼ家って、息子さんいたよね。
「そうか、ご苦労だった。」
帰れ感満載で言うなよ、貴重な人材だよ。
「律様とお話しようとおもって来たのですわ。」
わー、魅惑的な微笑み...ジャスミナ様、私、単独の時来たことないよね。
「律は、今、私と話をしている、後にせよ。」
陛下、冷たいよ、話くらい3人でも出来るじゃない。
「...陛下、律様だけではなく、私にもお情けをくださいませ。」
色気ありまくりでジャスミナ様は言った。
お情け?良く、わかんない。
「律だけで手一杯だ。」
....は?.......おい、何でお姫様抱っこをする
「律、部屋に戻るぞ。」
...私の部屋ここです。
「で、お持ち帰りされたのですか。」
陛下の部屋に中庭通って連れてこられました、スザナお母様はまだ、お仕事中だったんですね。
「ヒフィゼ嬢が肉食獣のような目でお情けをなんて言うからな、置いていけなかった。」
女王陛下が言った、お情けってどういう意味だろう。
「はしたないです、後先かえりみずとはこの事ですね。」
お情けって、はしたない事?...律で手一杯って...ああ、きっと、凄く、はしたないって思われたよ。
「...律、どうした。」
陛下が聞いた、何でこの人、微妙に私の心理状態わかるのかな。
「ちょっと、私ってはしたないのかなって。」
私がそう言うとスザナお母様はえ?って顔をした。
「律に言われたら、自制しない。」
お情けってそう言う事?、じゃ絶対に言わない。
「...言わなくても自制しないではありませんか。」
スザナお母様は言ったけど...ちゃんとしてくれてるよ。
実は、養女になる直前にあのレース巻いてご褒美大作戦...決行されちゃったんです、いい感じにレースに巻き込まれ身動き1つ取れないくてモゾモゾしてた私に何もしなかったし。
「律が来た夜ならともかく、性格がわかった上ではな...。」
あ、いつもより激しくキスはされました、抱き締められて...。
「...合格ですわ、陛下。」
ダファヤ師さんは様子を見てたみたいです、襲ったら失格?
「ご成長、おめでとうございます、もう、規制は致しませんわ。」
規制はしてほしいです、ダファヤ師さん...ちなみにレース巻き込みした人は、ダファヤ師さんの房中術の人材さん達、主に男性です、強かったです。
「ヒフィゼ家のジャスミナ様の事は何とかしないとですね。」
スザナお母様が言った、うん、早く女王陛下とくっつけて上げてください...。
「律、いじめられてないか?」
...鋭いな、陛下、ま、女子は異物に敏感だから、いいんですよ、家の家訓のムダに目立つなが実行できない以上想定内なんで...貴族のお嬢様って利口なんだか、バカなんだか良くわかんないよ、ダファヤ師さんの娘さんカギュレヒムさんが仲良くしてくれてます、観察中なのかもだけど。
「大丈夫です。」
いざとなったら、スザナお母様を頼ろう、陛下では角がたつ。
「困った事があったら言え。」
一番、困ってるのはあなたに執着されてることです、なんて言えないよ、どっかに女王陛下好みの弱々しい男子いないかな、風読みの民の方がいいのかな?...ああ、普通の異世界生活送りたい...陛下と離れるの、ちょっとだけ寂し...嫌、平穏無事が一番だよ。