表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
女王陛下(多分)と異世界人(確定)  作者: 阿野根の作者
律、異世界落ち以前?
102/103

番外編 律、異世界生活想定訓練に出る

本日は異世界生活想定訓練編です。

うーん、なんだってこんなに

広大なテーマパークみたいな施設があるんだろう?


「りっちゃん、スゴいね。」

そんで、どうして、五十嵐家最弱の女、快黎ちゃんがいるんだろう?


まあ、私の異世界生活想定訓練のパンフ見られたせいだよね。

この遺跡マニア!


異世界生活想定訓練テーマパークは一般の人も入場及び参加可なんだそうだ。


「しっかり、面倒見てやってね。」

秋穂さんに言われた。


まだ、里帰り中らしい。

旦那来ないんかい?

異世界だからこられない?


「快黎ちゃんの面倒見んのか?」

私はため息をついた。

そこまで、無理だよ。


「お姉ちゃん、ダッコ。」

秋穂さんの息子の聖獣王子が足に抱きついた。

おお、可愛い、そのでかい垂れ耳はワンコ系?


「…アキデール、お母様がいるでしょう?」

秋穂さんが抱き上げた。

「いやー、お姉ちゃんがいいのー。」

アキデール君はごねた。

「まったく、デールシエそっくり若い娘があんたもいいのね!」

秋穂さんが言った。


そんな、子供にあたらんでも。


「アキデール君!私が抱いてあげようか?」

快黎ちゃんが言った。

「いやー、あのお姉ちゃんがいいのー!」

アキデール君が私を指差した。


何が気に入った?


「もう、律ちゃん、ごめんね、ちょっといい?」

秋穂さんが私にアキデール君を渡した。

「うん、いいよ。」

受け取って抱き上げたけど…重い。

ちび幼児半端ないです。


「りっちゃん、非力だから。」

快黎ちゃんが支えてくれた。

「アキデール、よかったね、お姉ちゃん限界だから。」

秋穂さんがそういうと素直に秋穂さんのところにいった。


ああ、異世界生活想定訓練の前に体力使っちゃったよ。


「お姉ちゃん!ありがとう~。」

アキデール君がおろしてもらったのか再び足に抱きついてきた。

「どういたしまして。」

私はアキデール君の頭を撫でた。


「おおきくなったら、僕がダッコしてあげるね。」

アキデール君が言った。


ちび幼児に気を使われてしまった。


「では、まず用具を確認いたしましょう。」

異世界生活想定訓練の講師が言った。


みんなで配られたツールを確認する。

一番重要なのは翻訳符らしい。

あと回復符と10年分の時空保存した携帯食と同じく時空保存した水分。


「テントは時空拡張機能のついたものがいいでしょう、寝袋は体温調節機能付きを推奨致します。」

講師の先生が実物をみせながら言った。


うん、高級なアウトドアグッズを使用するのか。


「酸素ボンベも忘れずに、生存君Hは大変、役に立ちます、大気から必要な空気を作り出します、高いですが揃えておいて損はないですよ。」

講師が言った。


うーん、アウトドアというよりサバイバルとかになってきたよ。


そのあと、衣服や医療品の説明が終り講師が言った。


「異世界に落ちたとしても、助けは必ず来ます、諦めず生活してください。」


うん、そうだよね。


そこから広大なテーマパークみたいな施設での実習が始まった。


「ねー、遺跡のところがいいな♪」

遺跡マニアな友人がそういってかけていった。


うーん、異世界生活想定訓練奥が深いよ。


「私が保護するといったらするのざーます。」

貴族のかっこうした役者さんが言った。

「あの、私のようないやしいものは捨て置いてください。」

でよかったかな?


「…律さん、もうすこし感情移入してください、本番時、バカにしてるのかと害されたら終りですからね。」

インストラクターが言った。


うーん、私、基本落ちる可能性少ないって異世界トリップ診断で言われてるしな。


あと、あんまり、明正和次元で使えない『完全翻訳体質』…自動翻訳機構がはたらいてる明正和次元じゃ、なんの役にもたちゃしないよ。


「お前はこの国の王妃として召喚されたんだ、さあ、こっちにこい。」

快黎ちゃんは王妃召喚のシチュエーションらしい、にこにこしながらなんか嬉しそうにつれていかれたよ。


たぶん、あの衣装が歴史的ななんとかの再現とかで調べたいんだろうな…。


「律さーん!お友だち何とかしてください!服まくられました~。」

さっきの役者さんが情けない声を出した。

「やっぱり、古代 (セント)リニアの王族の衣装だよね♪良くできてる♪」

快黎ちゃんが嬉しそうにまくってる。


あの、歴史と遺跡狂い!


ああ、連れてきたくなかったよ。


「快黎ちゃん!あとで見せてもらいなよ!訓練中!」

私は叫んだ。


大体、快黎ちゃんは栗落花(ツユリ)家じゃ無いんだから良いじゃんべつに異世界落ちほとんどないし。


まあ、私もだけどさ。


「律さん、自分のものは渡さないは知識も含むです。」

異世界人役の人に箸の使い方をきかれて答えちゃったよ。


そうか、ダメなのか…。


何だかんだやって最後はみんなであつまって終わった。


「律さんは異世界落ち率低くて良かったです、落ちたらなにも考えず逃げてくださいね。」

インストラクターにため息をつかれた。


快黎ちゃんは問題外らしい。

ま、落ちることないしね。


私も快黎ちゃんもほとんど。


「ねぇ、あの長い耳の獣人の男の人も役者さんなのかな?」

快黎ちゃんが向こうから歩いてくる美丈夫を指差した。


あの耳どっかで見たような。


「秋穂!そなた、なぜ戻らぬ!」

男性がアキデール君を抱いて固まってた秋穂さんを見つめて言った。


「デールシエ…?どうやってここに?」

呆然と秋穂さんがいってる間にアキデール君ごとだきよせられた。

「そなたを想えば次元間など越えられる!ソウトントンとやらに頼んだわ!帰るぞ!」

デールシエさんが言った。


「いやよ!あの女を側室に据えるんでしょ!絶対いやー。」

秋穂さんが叫ぶとデールシエさんが無理矢理顎をもって口付けた。


「私の正妃はそなただけだ!側室など便宜上必要なだけだ!私がしんじられぬのか!」

デールシエさんが言った。


信じられないよね。

うん、秋穂さんなんか臨戦態勢入った。

くわばらくわばら。


「……ふ、ふふふ、このエロワンコ~!!」

デールシエさんは秋穂さんの怒りの鉄拳に飛ばされた。


秋穂さん…そういや体術強かったんだわ。


「わーん、お姉ちゃん~怖いよー。」

下ろされたアキデール君が私によってきてしがみついた。


何で私なのさ。


「……秋穂!許せ!あの娘は諦める!」

ワンコは土下座した。

尻尾がブルブル震えてる。


あー、怖かったんだね。


「お姉ちゃん~。」

なんか子ワンコには甘えられてるし。


「まったく!親子して、女の子に弱いんだから!アキデール!当分こっちだからね!」

秋穂さんは怒ってアキデール君を抱き上げるとスゴい勢いで去っていった。


「まて、秋穂!」

デールシエさんが急いであとをおっていった。

大丈夫なのかい?あの夫婦?


やっぱり、異世界落ちの時はちゃんと家訓と異世界生活想定訓練の教えをまもろうっと。


秋穂さんはなんとかよりを戻して帰ったようです。


まったく、異世界落ちって大変だよね。

まあ、私みたいな異世界落ち率低い女には関係ないか?

読んでいただきありがとうございます。

明日はおまけの番外編です。

よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ