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盗人の日々  作者: 神崎錐
24/25

遭遇


突然ですが、来週は更新できないかもしれません。

……仕方ないんです本当に。

テストとかテストとか部活とか宿題とか………。

何か本当にすみません。どうか見捨てないでください。


あれから、俺は町を散策した。

町の人々は大体()いい人だった。道を聞いても大体は(・・・)嫌な顔もせずに付き合ってくれた。

おかげで迷子と間違われることもしばしばだったが、そういう時は丁重に断った。

しかし、色々な所に行ってこの町は表向きは活気があるよさげな所だが実は裏では悪事を働いているということが解ったが、そこには関わらない事にした。

こういった面倒事は後で来るだろう勇者に任せて行くのが金だろう。

ちなみに、このことはリーダー達に話すつもりもない。見栄を張られて足止めくらっても困るし。

しかしまぁ、それでも船が見つかるのには少しばかり時間がいるだろう。

だからこそ勇者達とはわざと時間差をつけて早く出発したのだろうから。

わざわざ寄り道を全くしない短縮ルートを通ったし、一日やそこらで追いつかれることも無いだろう。

だから。



「最初は何処に行きたい?俺は飲み屋に行きたいんだけど」←情報収集の為だと思われる



「武器屋はどう!?」



「教会はどうですか!?」



「道具屋なんてどうです!?」



「見事にばらけてるね。じゃ、単独行動ってことで……」



「「「コウキと一緒じゃないと嫌!!」」」



「うーん…まいったなぁ………」



これは幻聴だ。そしてあれは幻覚だ。現実的にも勇者(バグイケメン)がここに居る筈が無い。

そして、無言で気配を絶ってここから全力疾走で待ち合わせ場所まで行くのが最善の筈だ。

きっと、いや絶対にそうだ。(←主人公は混乱している)


……少し混乱していているようで、まともに考えられない。(←主人公はかなり混乱している)

少しここまでの経緯を思い出そう。

そうすれば何かいい策が思いつくかもしれない。(←主人公は現実逃避をしている)

たしか……


①町の脳内地図作成のため、町を一通り廻る。

②当初の目的(船で大陸に行く)を思い出し、請負ってくれそうな所と人を探す。

③探す行程で面倒そうな人種を発見。即座に逃走を謀る。成功。

④初心に帰って町の入り口に帰る事にする。

⑤発見。同時に気配を希薄にして船の荷の箱の陰に隠れる。


orz


何で初心なんかに帰った自分……。

そうこう考えている内に、あちらの話は進んでいく。



「じゃあ、二手に分かれるのは?そうすればもう少し早く終わるし」



「嫌よ、そんなの!」



「コウキが一緒じゃないなんて!」



「そうですわ!それにもしもあんなことやこんなことがあったら……と、とにかく駄目ですわ!」



「え~…まいったな。………面倒臭いなぁ。もういっそのこと…いや、我慢…」ボソッ



「どうしました?」



「いや、なんでもないよ。じゃ、今回も(・・・)皆で行こうか」



「わかったよ」



「わかりました」



「そうしましょう」



一連のやり取りを終え、勇者たちは去っていく。

……助かった。

早く仲間に合流しよう。そして伝えよう。勇者たち(うるさいやから)が来たと。

早くしないと、とびきりの厄介事が来そうだ。



「あ。ちょっと待って」



「どうかいたしましたか?」



「用事思い出した。先行ってて」



「えぇ……でも……」



「いいから。ね?」←さっさと行けと思っている



「……わかりましたわ。行きましょう」



その声を皮切りに、構成員1~3はあらぬ方向にとぼとぼと歩いていった。

そして勇者は………え?

こっちに来る?

少し心の中で取り乱していると、やがて勇者の足音が俺の隠れる箱の付近で止まる。




「出てきなよ。そこにいるのはわかってるから」



……………内心、冷や汗が止まらない。

いっそのこと、気配を完全に消していないふりをしてやり過ごすか……



「いないふりをしても駄目だよ。なんなら引き摺り出そうか?」



…駄目だ。完全にばれてる。

万事休す、か……と諦めていた時、不意に俺の隠れていた箱の影が動いた。

どうやら中にいた人間が出てきたらしい。密航者だと思っていたが、どうやら違うらしい。


箱の中にいた男は果敢にも勇者に立ち向かっていった。

その姿に、その末路がわかるだけに少し悲しくなる。

男は勇者に瞬殺(実際には気絶)された。


男は怨み言を呟きながら崩れた。「……の仇、何時か、絶対…」と言っていた気がする。

思ったより勇者は恨みを買っているらしい。


ちなみに、俺は勿論そうやってる内に逃げた。

これ以上の逃走チャンスは無い。


集合時刻はあと少し。そこで伝えよう。この面倒事を。

足音を消し、気配を消したままで俺は裏通りを走っていった。



主人公は殺人犯を発見した。

主人公は混乱した。

主人公は酷く混乱している。


勇者は主人公に遭遇した。

勇者は気配を感じた。

勇者は探りを入れた。

敗国の騎士と遭遇した。

敗国の騎士を倒した。


主人公は逃走した。


勇者は逃走に何となく気付いた。

だが、追いかける事は出来なかった。


主人公に〔消音〕:二流 の技術が加わった。



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