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初陣⑨

 

 最初の感想は温かい、だ。

 その次に柔らかいがくる。

 

 白い服越しにおっぱいが見えない分、俺は指先に神経を集中させながら、ヴァネッサよりも格段に控えめのおっぱいをすーっと撫でてみる。


 ルルリィは表情を変えず、ずっと我慢強く耐えているように見える。とは言っても目元は帽子に隠れていて見えないわけだが、口元の筋力がそう告げていた。


 見た目も雰囲気も、それからこのおっぱいもまだ成長期前って感じだ。身長は俺よりも下、歳もたぶん下だろう。コレットと同じかな? ……てかコレットは何歳だ? あとで聞いてみるか。


 ふと、おっぱいを触るのはこれで3回目だからか、触りながら他のことを考える余裕があることに今更驚く。


 指が突起した部分に触れる。突起といっても硬くはなかった。

 触り方を間違えるとまずい。ヴァネッサの時みたいに怒られるかもしれないからな。


 ルルリィの目元が隠れた表情を見ながら、俺は確かめるようにおっぱいを触り続ける。


 ……変わった反応は、ない。よかった、間違ってはないようだ。ならこのまま少し揉んでみるか。


 もみもみと。

 おっぱいを揉んでみる。ふくらみがない分、揉みごたえというものはなかったが、それを求めてるわけではないから全く気にならなかった。


 揉むたびに白い服がもごもごと動く。


「ほんとに揉んでる〜!? ひゃああ〜!?」と顔を赤くし、くねくねと身体を捻りながら興奮気味に言うコレットに俺はうるさいと一蹴した。


 それからもコレットは、カイトちゃん手慣れてるね〜とか、まだ触るの〜とか、手つきがやらし〜とかいろいろほざいていたが、全て無視しておっぱいを触り続ける。それでいながら俺は、触り方が間違っていないかの判断のためにルルリィの表情を確かめた。


 触り始めてから今までずっとルルリィは黙ったままだ。目元を帽子で隠し、顔は少し下を向き、唇に力を入れている。スカートを掴む手はぷるぷると震えていた。


「痛くないか?」と聞いてみる。

 ルルリィは首を横に2度振ると、そのまま元の堪える体勢に戻った。


 ……よし。だいたい触れたし揉めた。突起も問題ない。後は広範囲に触ればブラジャーを出せるはずだ。


「おっぱいの周りも触るね」


 頷きを確認してから俺は膝を立てて、服の中で手をスライドさせながら背中まで回す。抱きしめるような恰好になった。


 ひゃあ〜だいた〜ん! とか、ね〜ドキドキしてる〜!? とか、目覚めちゃう〜!? とか、相変わらずの訳の分からんことをコレットは言っている。当然の様に無視しながら、白い服をごわつかせた。


 ルルリィとの顔の距離がグッと近くなったことに気がついた。それだけじゃない。馬車の走る音で掻き消えてもおかしくないのに呼吸の音が聞こえるのだ。


 ルルリィはいつのまにか口元が緩んでいた。ピンク色に湿ったその柔らかそうな唇に目がいく。途端、脳内の俺はこう告げる。


 ――キスをしろ。


 鼓動が早くなり、呼吸は荒くなる。それはルルリィも同じだった。口から断続的に吐かれる息がお互いにかかる。

 そうして作られたムードに流されるかのように、とんがり帽子の縁を折り曲げるようにして俺はおでこを密着させる。鼻先同士が当たるくらいの距離になった。


 ――キスをしろ。


「ああ〜! それ以上は〜! ルルちゃんが可哀想だよ〜!?」というコレットの言葉には全くもって動じなかった。いつもならお前がやらせたんだろ! という突っ込みをしていたと思うが、今は1ミリだってその気はなかった。


 ただ、目の前の世界一柔らかそうな唇に、俺の頭は支配されていた。


 鼻がくっつく。

 俺の両手はルルリィの肩と腰に当てていて、少しの力で引き寄せていた。ルルリィは全く抵抗する気がないようだった。俺に流されるまま身体を俺に傾けてくれる。冷静に考えれば、それはコレットを信じブラジャーを出すために協力してくれてるからだろう。だけど、今の俺は都合が良いように解釈する。


 ――ルルリィは俺を受け入れてくれたんだ。


 お互いの唇が近づく。俺は下から持ち上げるように鼻で鼻を押し上げた。ルルリィの口元を上向にしてキスをしやすくするように。

 思った通りにルルリィの顔は少し上を向く。目元は帽子に隠れて見えないままだが、ここまで抵抗しないルルリィは間違いなく俺を許してくれたんだ。


 ……ありがとう。


 唇がもうすぐ重なる。


「あああああああああああああああ〜!?」とコレットは叫ぶ。が動じない。


 馬車は今も駆けている。それは馬車の振動で分かる。だけど、砂利道を走る音はどこか遠くなった気がする。

 耳に残っているのは、お互いがお互いの口に吹きかかる息の音だけ。


 優しく、俺は腰を引き寄せる。

 

 そして……


 気づく。


 つーっと。


 ルルリィの顔に一筋の水滴が流れる。彼女は、泣いていたのだ。


 ……泣いてるのか?

 ――構うな。キスをしろ。


 俺はピタっと引き寄せる手を止めた。

 ――どうした? 早くをキスをしろ。


 ……震えてるのか?

 肌から両手に直接伝わるのは、温かさと震えだった。

 ――キスをして、ルルリィを安心させるんだ。


 ……何をやってるんだ。

 ――いいからキスをしろ! こんなチャンス滅多にないぞ!


 ……何をやってるんだ俺は!

 ――お前はキスしたくないのか? 素直で可愛い子だぞ? 上玉なんだぞ?


 俺はそっとルルリィから手を放し、離れた。


 ……早くスペルを。

 俯きながらぼそっと呟く。


「……ウェルカムトゥーザニューワールド」


 ピカーっ! っとルルリィの白い服から強い輝きが漏れ出した。


「うわああっ!?」と驚くコレットの声が聞こえる。

「きゃっ!?」というルルリィの声も聞こえた。

 

 ……よかった。ブラジャーは出せたみたいだ。


 だけど、

 俺は……。

 欲望に負けてしまった。


 ……こんなんでシスターを守る? 自己満足にも程があるだろ!

 キスなんてしてみろ、俺は危うくシスターを裏切るところだったんだぞ!


 もしも俺がルルリィの涙に気づかなかったら、俺は人として終わっていたんだ。

 ……俺は、くそ野郎だ……!


 俺は自分を戒めるために、正座した自分の太ももを押し潰すように力を込めた。





エロを突き詰めたいのに物語の進みが悪くなるというジレンマ

物語投げるか



総合評価100ptいきましたありがとうございます!



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