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初陣③



「早く出してってば〜!」

 

 コレットは両手を高速で上下に振るう。この仕草も見た目も俺より年下なのに、なんかこう妙に威圧感がすごかった。そういえばコレットはいくつなんだろう?


 俺は手を前に出す。「ウインドウオープン」で現れた窓をコレットは見ているのか、「おお〜!」と感動しながら俺の前に来る。


 裏からじゃ反転して読みにくいしな。……てか突っ込むとこはそこじゃない!


「お前、窓が見えるのか!?」

「お前って言うな〜」と俺の腹にコレットは肘打ちする。思いのほか痛くて少し悶えた。


 側にいるライラなら、いつもだったら「カイトに何するの!?」と怒ってくれるのだろうが、今は自分だけが見えない窓を探してキョロキョロとしていた。


「なるほど〜皇女様から貰った力はミッションボードか〜! それじゃあいよいよって感じだね〜!」


「……それはどういう意味だ?」とお腹を押さえながら聞くと、コレットは「これを読んでみて〜」と俺の窓を操作した。


 触ることもできるのかよ。すごいな……と感心しつつ促されるまま窓を見た。


 ミッションボード

 引き継がれる力:転生の実績解除。前世の能力を習得。

 新たなる力:精力の実績解除。淫魔の能力を習得。


 引き継がれる力……前世? 俺、前世とか信じてないけど。それから新たなる力……精力? 精力ってあの男なら元々備わってる精力だよな? それが新しい力に関係してるってこと?


 意味が分からない。でも、もっと意味が分からないのがその後にある。淫魔ってなんだよ? てか、普通こういう時は火の精霊とか闇の力とか、なんかこうかっこいい感じのやつじゃないのか!? なんだよ淫魔って!


「ミッションボードのページはね〜決められた実績を解除することで新しい能力が得られるページなんだよね〜。なーんかカイトちゃんの窓は見た感じ旧バージョンみたいだね〜。ま〜11年前ならそりゃそうか〜!」


 あははと笑いながら操作を続けるコレット。

 そわそわとするライラの横で「ちょっと待って! 全然理解が追いつかないんだ! なあ頼む。俺に分かるように話してくれ!」と懇願する。


 何故コレットが俺の能力を知り、しかも他の人には見えない窓を操作できるのかという疑問を晴らすよりも、自分でもよく分かってないこの能力のことをコレットから詳しく聞きたいという気持ちで胸がいっぱいだ。


「窓の見分け方ってこと〜? そんなの簡単だよ〜! だってこの窓〜肝心の達成すべき実績の詳細が表示されてないもん〜。こんなポンコツ仕様は旧バージョンの特徴だよね〜!」


「いやそうじゃなくて! 俺が聞きたいのは俺のこの能力の正体だよ! コレットには分かるんだろ!?」


「あ〜そ〜ゆ〜こと〜!」とコレットは右の拳で左手を叩いた。そして俺を見る。


「カイトちゃんの目覚めた力の正体はね〜といっても、さっきもう見たじゃん答えを〜」

「え? 見た?」


 見たって窓のことだよな? ……前世の力? それかもしかして……。

 

「淫魔の力だよ〜」



「これで全員か。よし、揃ったな。ではこれより私達はゴラス高山へと向かう。詳細は馬車で話そう」


 金の胸当てを身につけた金髪の女兵士は、ここに集まった4人の顔をパッと確認し終えると歩き出した。集まった者達も彼女に続く。


 1人を除いて初めて見る人達だ。

 バンダックもこの討伐クエストに参加してるのか。

 ベーゼの動けなくなる札はとっくに外れてるみたいで、先頭にいる金髪の女兵士の横までバンダックはすたすたと歩いていった。


「カイト、何があっても絶対に私の後ろにいること。いいわね?」とライラは必要以上に顔を近づける。

「わ、分かってるよ」


正門前に停めてあった馬車はいつもピタと聖堂を往復している大きめなタイプの馬車だった。帝国用なのか、外装が黒くよりガッチリとした木枠が取り付けてある。屋根は付いてなかった。


 全員が乗り終える。金髪の女兵士は「ユキリ、出していいぞ」と合図を出すと、御者の女は馬車を走らせた。


 馬車の1番後ろに座った俺はふと城を見上げる。すると3階の窓からコレットが手を振ってるのが見えた。


 俺は気付かないふりをして深くため息を吐いた。


 ……ほんとに勘弁してくれよ。俺にそんなことできるわけないだろ……。


「カイト、ほんとにするの? その……コレットさんが言ってたこと……」

 

 ライラは口元を隠しながら小声で俺に聞く。16人乗りの広い馬車に5人だけしか乗っていないので、当然隣との間隔も広くなる。それでもライラが必要以上に聞かれない所作をしたのは、万が一にも話の内容を漏らさないためだろう。だから俺もバレないように下を向きながら答える。


「そりゃ俺だってしたくはないよ……! でもするしかないだろ……。じゃないと聖堂がピタに取られちゃう」

「そうよね……」

「なあライラ、もし俺が触っても、シスターには黙っててくれないかな……?」


 言葉の意味を察したのだろう。ライラは顔が赤くなりつつも「もちろんよ。事情は分かってるから」と応じてくれた。


 執務室でコレットが俺の力の正体が淫魔の力だと教えてくれた直後、この話の続きは帰ってからだと保留にされた。そして代わりに、この討伐クエストにおける俺の成すべきことは2つあると言い始めた。1つは魔物のトドメを俺が刺すこと。そして2つ目が、城に帰還するまでに討伐メンバーのルルリィにブラジャーを出しておくこと。


 そう。

 俺はこの初陣で、初対面の女兵士のおっぱいを触らなければならないのだ。

 ……しかも念入りに。



面白い! 続きが読みたい!


もしもそう思われましたら、


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